


日本会議に関する本、日本会議の正体(青木 理)、日本会議研究(菅野 完)
に続いてようやく3冊目の日本会議 戦前回帰への情念(山崎 雅弘)を読んだ。
日本会議そのものの組織、成り立ち、その背景等は前の2冊で理解、この戦前回
帰への情念では日本会議と安倍首相達が何故憲法改正へと突き進むのかがハッキリ
と掴めた。
おさらいになるが、日本会議という右翼活動団体は日本を守る会と、日本を守る
国民会議が統合して1997年に発足、前身の日本を守る会は1974年、共産主義と創
価学会に恐れをなした伝統的宗教と新宗教のトップが集合し発足。
もう一つの日本を守る国民会議は1981年保守派の政治思想を共有する財界人・文
化人で発足、その事務局を担当しているのが日本青年協議会の椛島有三、成長の家
出身。
2つの守る会、国民会議に深く関わった宗教団体に神社本庁と成長の家があり、成
長の家は天皇崇拝と反共を柱に政治運動を展開、サンフランシスコ条約が締結された
後日本国憲法の破棄と明治憲法への回帰を主張、その中で成長の家出身大学生が右派
学生運動を展開し多くの現在につながる闘士・論客を産む。
神社本庁 政府機関と間違いそうだが民間の宗教法人、発足の経緯が日本の敗戦・
GHQによる神社指令により発足、つまり戦前・戦中の国家神道により国民を侵略戦
争に導いた、よって神道施設に国からの資金・人材を停止する、それで民間宗教法人
として1946年1月として発足、全国のほとんどの神社が加わる。
つまり日本会議と宗教界は非常に近い関係、神社本庁はなどは物心両面の支援エン
ジン、現安倍政権は神道政治連盟所属大臣・首相補佐官が多数、同様に日本会議所属
の大臣・補佐官も多数だ。
安倍内閣と日本会議・宗教界との深い結びつきは分かった、ではなぜ安倍内閣は
憲法改正につき進むのか?
主張しているのは、日本国憲法はGHQの押し付け、日本の国柄が不在だ、しかし
彼らが本当に思っているのは「神道指令」の恒久化されたのが日本国憲法・・・・
つまり戦前回帰から国民を守るための「封印」を日本国憲法は数多く盛り込んであ
る、これが彼ら安倍首相と神社本庁を始めとする宗教界が気に食わないのだ。
だから国家神道に戻す憲法改正だ、そのためには小さな小さな改正から高校教育無
償等と抱き合わせても実績を作る、そしていずれ国家神道を復活させる。
日本国憲法を全否定し、戦前回帰への情念を燃やす安倍首相、このまま暴走させて
いいのだろうか・・・・
言葉・説明不足多数、この3つ目の本是非読んでみて 背景が良く分かります。