【60~70km】
3つ目の湖西湖が終わり、4つ目の精進湖へ。
ひたすら走っていると、車から「まきちゃ~ん」とド派手に手を振ってくれます。
全然姿は分からなかったけれどあんなにド派手に身を乗り出して応援してくれるのは
JOY OJしかいないだろうと「誰~OJ~??」と大声で叫ぶ私。
あ、まだこんな大声出せるんだ、元気あるね。
先に行って停まった車からぶっちょを抱いてOJが降りてきました。
「いいペースだね、がんばって」
「ちょっと垂れてきているけれどがんばるよ」今年も来てくれたんだね、ありがとう。絶対ゴールするからと心に誓う。
アツくなった。なんとしてもゴールしなければ。
そして走り出すとまた声をかけられました。「去年も走っていましたよね?」
あ、去年本栖湖を走っているときに一緒だった方だ。結果同じ所でDNFだった。
今年はとお名前を聞いたらS岡さん。
しばらく牽いてもらう形で一緒にお話ししながら走った。
ひょえ~お話を聞くとこの大会もだし、方々を走りまくっているウルトラランナーさんです。
S岡さんは足が痛いからこれ以上ペースは上げられないと言うが
「大丈夫、今年は去年よりいいペースでここまで来てるから行けます、
絶対ゴールしましょう」と私。とにかく気合です。しばらくしてS岡さんは軽量化~で離れてしまいました。
長い下りの青木が原大橋を下り、精進湖に到着です。
4kmほどの精進湖を回って、いよいよ5つ目の湖、本栖湖に向かいます。
この道は折り返してきたランナーといっぱいすれ違う。
最初はおもに100km、72kmランナー。
本栖湖を周回してきた112kmランナーもいます。
すれ違いに「ファイト、がんばれ~」と声をかける。
(実は自分に言っているのだ、「きのこファイト」)
歩いているランナーを抜き際にも「ファイト」
すると青いTシャツのその人は走りだした。しばらくして「声をかけてもらって復活しました~」と言ってくれた。
苦しい中にも嬉しい会話。
結果、この方とは最後まで抜きつ抜かれつゴールを目指すことになる。
「あるばとろす」と言うウルトラチームのゼッケン3番クン。
そろそろ来るはずと対向の人を見ながら走っていると
100kmを折り返してきたPろこちゃん。
「がんばろう。」と激励しあう。そして私「必ずゴールするから」と見送る。
弱音を吐かないように、自分に負けないように口に出した。
ズリッとずっと痛かった右足の小指の豆がつぶれたのを感じた。痛い。
そして69.8km第2関門。
ここを13:00に出るのが目標だったけれど、着いたのは13:07くらい。
トイレ、デポした荷物からおにぎりとゼリーをとって、
ゼリーを食べおにぎりは食べられないから捨てる。
時間がない。とにかく急いでリスタート。13:12。
この時間で7‘30“/kmで走ると80km地点には14:30に着くはずだけれど、何処までいけるか。
とにかく行くしかない。あきらめたら終わり。
70km通過1’24”位、8時間44分、(13:14)
【70~80km】
本栖湖周回に入る。去年はポツリポツリしかいなかったランナーが今年は
数珠つなぎのように見える。
この時間だとこんなにいるんだ。本栖湖は112kmだけが走るコース。私はここを走りたかった。
往路は100kmと全く同じコースで、
100kmの方が30分スタートが遅いので同じところを走っている人は、
私より30分も速いわけです。
でも本栖湖を回ってからの復路は、112kmは12km多く走って同じ時間を戦っているのです。
これ、自分に浸れるでしょ(^m^)だから。
まだ完走圏内。必ずゴールするんだ。
気合いとともにペースは上がった。
ところが突然、右膝に強烈な痛み。右足がガクッと力が抜け棒のようになり動かない。
数歩歩いたら、なんとか走れた。なに、これ・・・?
不安がよぎった。今まで左しか傷んだことないのに。
以後、この痛みが数回来るようになる。お願い、最後まで持って。
ここで歩いたら間に合わないんだよ。走れるところだけでも走っておかなくちゃ。
前にアスペンのぴらーたさんが見え、トイレに行くのが見えた。
スタートから2kmで離れちゃったけれど、75km走って追いついたわけだ。
意外としぶといね、私(^.^)
前にはあるばとろすの3番クン。
歩いている姿が見えると後ろから「ファイト~!!」と声をかける。
すると彼は走りだしてくれる。で、私もがんばる。
なかなかおもろいシチュエーション。
ポツンと寂しいエイドに着き、素速くスタート。とにかく休んでいる時間はないんだ。
エイドで止まってから走りだすときにもまた右膝の痛みがくる。
どうしよう・・・
でも一瞬よろけるがまた走りだせるのが救いだ、行くしかない。
80km地点通過1’11”位、9時間55分(14:25)約7分/kmで走っている。すごいぜ、ベイベ。
後り32km8'30"/kmでがんばれば完走できる。
【80~90km】
無事本栖湖の周回を終わり、駐車場エイドに戻ってきた。
81.6km10時間8分、時刻14:38。小指の豆も痛かったので、シューズを脱いで絆創膏を貼りたかったが
この痛みより右膝が心配だった。
エイドにエアーサロンパス様のものがないか聞いてみたが、なかった。
時間がないので、絆創膏も張らずスタート。
休むのは90kmのうどんエイドだ。
スタートしたら100kmのK田さんとすれ違った。
一緒に写真を撮って、追いついてきてね。
ぴらーたさんの後ろについて走ります。ずっと下って精進湖を超えて青木が原大橋。
この辺だったか、アスペンの自転車隊がぴらーたさんの応援に。
アスペンさんはオクムでも馴染みがあるので知った気になって私もニマニマして
応援してもらいました。ありがとうございます。
この大橋、往路は長い下り坂、今度は登らなければなりません。
でも不思議と登れる。なんとか離れないように着いて行った。
そしてさらにズリッと小指の豆が破れた感じ。しばらく足の指を握るようにしてかばいながら走った。見るとシューズは血が染み出ていた。うどんエイドで絆創膏を貼ろう。
しかし、また走ってうどんエイドに着くころには痛みはマヒして気にならなくなった。
うどんエイド90km到着。今度こそはうどんを食べるぞ~。去年はここで、16:50。もう関門を越えられないのが見えて、先を目指す気力が失せバスへ。
今年はそうはいかない。
箸がぁぁ・・・2杯食べたかったけれど時間がないのと走れなくなりそうなので我慢。
トイレ以外で初めて座った。90km1’24”11時間19分(15:49)
【90~100km】
頭の中で計算。16:00としてあと22km3時間00分。8分/kmで走って20km2時間40分、そして後2km20分。最後の船津の坂は走れるのだろうか。一昨年はほとんど歩いて登った。
10’00”/kmかかるとすると間に合わないかも・・・とにかく行くしかない。できる限りペースを上げて。潰れたらそこで終わり、でもペースをあげなくても間に合わないだけ。
と考えると、うどんを食べて1分でも無駄にはできない。15:57出発。
あるばとろす3番くん行くよ~
去年はバスで通った道西湖湖畔を走る。
往路よりだいぶ風が出てきたけれど、追い風、背中を押してくれる。
今日の西湖は優しいね。
必ずゴールする、ただそれだけ。
93km関門到着16:21。8分/kmかかっている。もっと速く走らないと間にあわない・・・
時々右足がガクッとくる。
西湖の終わりのエイドに着いたら、ファイテンマッサージをやっていた。
私もやってもらい、ほんの少しだったけれど、カチカチに固まっている筋肉が解れた気がした。
で、「このクリームは効果がありますから最後の坂もグングン登れますよ」と。
その言葉を信じてまた走りだした。
次の関門は106.9km18:20。しかし船津の坂を考えると18:10には着かないとやばい。
もうここからは風景もあまり覚えていない。
「ゴール」しか見ていなかった。途中、信号待ちや道路を横切るところでストップするたびに周りの人に「必ずゴールしましょう、歩かなければ間に合うから」と声をかけて。(実は自分に言っている)
河口湖に入り100km通過1’17”、12時間47分(17:17)。
【100km~ゴール】
次のエイドに着き101km。(この時点でこのエイドが101km、関門が106kmと思っていた)最終関門の106kmまであと5km8分/kmで行ったら18:05着。なんとか間に合う。
急いで補給を頂いて、気合を入れてそこにいるパンダの気ぐるみを着たパンダくんに「行くよ」
(実は自分に言ってるのですね)
リスタート、なんとしても間にあわないと。
後ろにはパンダくん。
後がない。必死になって、パンダくんに「行くよ、がんばるよ」と声をかけながら牽いて走る。
パンダくんも着いてくるので私も崩れるわけにはいかない、相乗効果で最後の関門を目指します。すると前にまたぴらーたさんがいる。
あれっ、うどんエイドから私が先行しているはずなのに???
いいや、パンダくんともに走り抜けます。
18:05、そろそろ関門のはずなのにまだ着かない・・・
8分/kmでも走れていないのか。信号待ちがじれったい。
1分1秒が惜しいのに。
信号待ちで撮った富士山は今度は夕焼けに輝いていた。
信号待ちで100kmの女の人にも「あと少し、がんばりましょう」と声をかけたら「はい」と言いながら彼女は涙ぐんだ。辛くていっぱいいっぱいなんです。
私も胸が詰まった。
みんな辛いんだ、がんばろう。ゴールするんだ。
そしてやっと関門に着いた~、18:12。
ここでよく見るとこの関門は106.9km。
となると後5.1kmか。106kmと思っていたのでゴールまで後6kmと思っていた。
あと5.1kmなら9分/kmで行ってもなんとかゴールできるぞ。ぎりぎり。
もう足の痛みなんて忘れていた。右膝もガクッとは来なくなっていた。もうあちこち全て痛くてわからないんだ。
あとはこの船津を登るだけ。
今日は歩いていない、全部走っている(エイド後なんかはべつだけど)
この船津も絶対走って登ってやる。登りきってやる!!
エイドにいるパンダくんに「行くよ~」と声をかけ最後の坂にスタート。
発光バンドをもらったが、自分ではめられない。隣にいた人もはめられないので
やってあげたら、止めるところがとんでしまった。
もう、いいよ、私も持って走るよ!!時間がないんだ。
果てしなく続く長い急な坂。
ここを登りきらないと間に合わない。もう72km、100kmランナーも混在して大部分が歩いている中、必死で走る。速度は歩いているのとさほど変わらないけれど。
「ファイト~、がんばるぞ~、ゴールするよ~」と声をかけながら。
すると後ろからパンダくんが抜いていった。すごい速さだ。
その速さには着いていけないけれど、負けるもんか、絶対ゴールしてやる。
「苦しいのは一瞬、あきらめると永遠」「負けない負けない、あきらめない」
お得意の口上が頭の中をめぐるめぐる。
後ろからまたぴらーたさんが追いついてきた。
あるばとろす3番君も711番の女性も頑張っている。
周りの人と「もうすぐだ、がんばるぞ~、ファイト~」と声をかけあう。
そしてようやくピークに。「ピークです。がんばろ~」
時間はあと5分をきったか。
もう足も限界を越えているよ。でも走っているんだからまだ「限界」でないんだよ。
頭の中でわけのわからん自問自答。
もう真っ暗です。路面の状況も見えません。ちょっとした波状でも
足がすって転倒したりしそうなので、しっかり気をつけて。
穴ぼこで捻挫したりしたら、おしまい。
慎重にと自分に言い聞かせ、競技場の入り口に。
走り終わった人が「お帰り~」「まだ間に合うぞ~、がんばれ」と声をかけてくれる。
あと200mのスタッフさんの声。私は競技場を回ってゴールかと思っていたら
入ったらすぐにゴールだとぴらーたさんが教えてくれた。
あと2分~!!
ガッツポーズで、ゴールに飛び込みました。
結果14時間28分17秒でゴール。(18:58:17)
うわ~間に合った~!!
先にゴールしたパンダくんが「一緒に走ったお陰で間に合いました」と言ってくれた。
パンダくんと握手。
結果、最後で一緒になったぴらーたさんと握手。そして待っていてくれたJOY A井さんとも握手。
「嬉しい~!!」
大興奮でしばらく狂喜状態でした。
あるばとろすの方達もゴールしましたね。もしこちらを見たら連絡くださ~い。
お世話になりました。
とにかく最後まで諦めなかったから、ゴールできました。去年のTJの分まで。
もともと一昨年に100kmを13時間27分で走った私の走力では間に合わない112km。
それでも昨年、無謀な挑戦、あえなく破れ、今年2度目の挑戦。
ひとつ夢が叶いました。
もっと100kmで走力をつけてなら、こんなに時間に追われてにならないのだろうけれど、
それでもなんとかゴールできました。
無謀な挑戦でもやったら出来た(^O^)/
いっぱい周りを巻き込んでがんばりました。
応援してくれたみなさん、スタッフのみなさん、一緒に走ってくれたみなさん、
そして家族、すべてに感謝いたします。ありがとうございました。
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3つ目の湖西湖が終わり、4つ目の精進湖へ。
ひたすら走っていると、車から「まきちゃ~ん」とド派手に手を振ってくれます。
全然姿は分からなかったけれどあんなにド派手に身を乗り出して応援してくれるのは
JOY OJしかいないだろうと「誰~OJ~??」と大声で叫ぶ私。
あ、まだこんな大声出せるんだ、元気あるね。
先に行って停まった車からぶっちょを抱いてOJが降りてきました。
「いいペースだね、がんばって」
「ちょっと垂れてきているけれどがんばるよ」今年も来てくれたんだね、ありがとう。絶対ゴールするからと心に誓う。
アツくなった。なんとしてもゴールしなければ。
そして走り出すとまた声をかけられました。「去年も走っていましたよね?」
あ、去年本栖湖を走っているときに一緒だった方だ。結果同じ所でDNFだった。
今年はとお名前を聞いたらS岡さん。
しばらく牽いてもらう形で一緒にお話ししながら走った。
ひょえ~お話を聞くとこの大会もだし、方々を走りまくっているウルトラランナーさんです。
S岡さんは足が痛いからこれ以上ペースは上げられないと言うが
「大丈夫、今年は去年よりいいペースでここまで来てるから行けます、
絶対ゴールしましょう」と私。とにかく気合です。しばらくしてS岡さんは軽量化~で離れてしまいました。
長い下りの青木が原大橋を下り、精進湖に到着です。
4kmほどの精進湖を回って、いよいよ5つ目の湖、本栖湖に向かいます。
この道は折り返してきたランナーといっぱいすれ違う。
最初はおもに100km、72kmランナー。
本栖湖を周回してきた112kmランナーもいます。
すれ違いに「ファイト、がんばれ~」と声をかける。
(実は自分に言っているのだ、「きのこファイト」)
歩いているランナーを抜き際にも「ファイト」
すると青いTシャツのその人は走りだした。しばらくして「声をかけてもらって復活しました~」と言ってくれた。
苦しい中にも嬉しい会話。
結果、この方とは最後まで抜きつ抜かれつゴールを目指すことになる。
「あるばとろす」と言うウルトラチームのゼッケン3番クン。
そろそろ来るはずと対向の人を見ながら走っていると
100kmを折り返してきたPろこちゃん。
「がんばろう。」と激励しあう。そして私「必ずゴールするから」と見送る。
弱音を吐かないように、自分に負けないように口に出した。
ズリッとずっと痛かった右足の小指の豆がつぶれたのを感じた。痛い。
そして69.8km第2関門。
ここを13:00に出るのが目標だったけれど、着いたのは13:07くらい。
トイレ、デポした荷物からおにぎりとゼリーをとって、
ゼリーを食べおにぎりは食べられないから捨てる。
時間がない。とにかく急いでリスタート。13:12。
この時間で7‘30“/kmで走ると80km地点には14:30に着くはずだけれど、何処までいけるか。
とにかく行くしかない。あきらめたら終わり。
70km通過1’24”位、8時間44分、(13:14)
【70~80km】
本栖湖周回に入る。去年はポツリポツリしかいなかったランナーが今年は
数珠つなぎのように見える。
この時間だとこんなにいるんだ。本栖湖は112kmだけが走るコース。私はここを走りたかった。
往路は100kmと全く同じコースで、
100kmの方が30分スタートが遅いので同じところを走っている人は、
私より30分も速いわけです。
でも本栖湖を回ってからの復路は、112kmは12km多く走って同じ時間を戦っているのです。
これ、自分に浸れるでしょ(^m^)だから。
まだ完走圏内。必ずゴールするんだ。
気合いとともにペースは上がった。
ところが突然、右膝に強烈な痛み。右足がガクッと力が抜け棒のようになり動かない。
数歩歩いたら、なんとか走れた。なに、これ・・・?
不安がよぎった。今まで左しか傷んだことないのに。
以後、この痛みが数回来るようになる。お願い、最後まで持って。
ここで歩いたら間に合わないんだよ。走れるところだけでも走っておかなくちゃ。
前にアスペンのぴらーたさんが見え、トイレに行くのが見えた。
スタートから2kmで離れちゃったけれど、75km走って追いついたわけだ。
意外としぶといね、私(^.^)
前にはあるばとろすの3番クン。
歩いている姿が見えると後ろから「ファイト~!!」と声をかける。
すると彼は走りだしてくれる。で、私もがんばる。
なかなかおもろいシチュエーション。
ポツンと寂しいエイドに着き、素速くスタート。とにかく休んでいる時間はないんだ。
エイドで止まってから走りだすときにもまた右膝の痛みがくる。
どうしよう・・・
でも一瞬よろけるがまた走りだせるのが救いだ、行くしかない。
80km地点通過1’11”位、9時間55分(14:25)約7分/kmで走っている。すごいぜ、ベイベ。
後り32km8'30"/kmでがんばれば完走できる。
【80~90km】
無事本栖湖の周回を終わり、駐車場エイドに戻ってきた。
81.6km10時間8分、時刻14:38。小指の豆も痛かったので、シューズを脱いで絆創膏を貼りたかったが
この痛みより右膝が心配だった。
エイドにエアーサロンパス様のものがないか聞いてみたが、なかった。
時間がないので、絆創膏も張らずスタート。
休むのは90kmのうどんエイドだ。
スタートしたら100kmのK田さんとすれ違った。
一緒に写真を撮って、追いついてきてね。
ぴらーたさんの後ろについて走ります。ずっと下って精進湖を超えて青木が原大橋。
この辺だったか、アスペンの自転車隊がぴらーたさんの応援に。
アスペンさんはオクムでも馴染みがあるので知った気になって私もニマニマして
応援してもらいました。ありがとうございます。
この大橋、往路は長い下り坂、今度は登らなければなりません。
でも不思議と登れる。なんとか離れないように着いて行った。
そしてさらにズリッと小指の豆が破れた感じ。しばらく足の指を握るようにしてかばいながら走った。見るとシューズは血が染み出ていた。うどんエイドで絆創膏を貼ろう。
しかし、また走ってうどんエイドに着くころには痛みはマヒして気にならなくなった。
うどんエイド90km到着。今度こそはうどんを食べるぞ~。去年はここで、16:50。もう関門を越えられないのが見えて、先を目指す気力が失せバスへ。
今年はそうはいかない。
箸がぁぁ・・・2杯食べたかったけれど時間がないのと走れなくなりそうなので我慢。
トイレ以外で初めて座った。90km1’24”11時間19分(15:49)
【90~100km】
頭の中で計算。16:00としてあと22km3時間00分。8分/kmで走って20km2時間40分、そして後2km20分。最後の船津の坂は走れるのだろうか。一昨年はほとんど歩いて登った。
10’00”/kmかかるとすると間に合わないかも・・・とにかく行くしかない。できる限りペースを上げて。潰れたらそこで終わり、でもペースをあげなくても間に合わないだけ。
と考えると、うどんを食べて1分でも無駄にはできない。15:57出発。
あるばとろす3番くん行くよ~
去年はバスで通った道西湖湖畔を走る。
往路よりだいぶ風が出てきたけれど、追い風、背中を押してくれる。
今日の西湖は優しいね。
必ずゴールする、ただそれだけ。
93km関門到着16:21。8分/kmかかっている。もっと速く走らないと間にあわない・・・
時々右足がガクッとくる。
西湖の終わりのエイドに着いたら、ファイテンマッサージをやっていた。
私もやってもらい、ほんの少しだったけれど、カチカチに固まっている筋肉が解れた気がした。
で、「このクリームは効果がありますから最後の坂もグングン登れますよ」と。
その言葉を信じてまた走りだした。
次の関門は106.9km18:20。しかし船津の坂を考えると18:10には着かないとやばい。
もうここからは風景もあまり覚えていない。
「ゴール」しか見ていなかった。途中、信号待ちや道路を横切るところでストップするたびに周りの人に「必ずゴールしましょう、歩かなければ間に合うから」と声をかけて。(実は自分に言っている)
河口湖に入り100km通過1’17”、12時間47分(17:17)。
【100km~ゴール】
次のエイドに着き101km。(この時点でこのエイドが101km、関門が106kmと思っていた)最終関門の106kmまであと5km8分/kmで行ったら18:05着。なんとか間に合う。
急いで補給を頂いて、気合を入れてそこにいるパンダの気ぐるみを着たパンダくんに「行くよ」
(実は自分に言ってるのですね)
リスタート、なんとしても間にあわないと。
後ろにはパンダくん。
後がない。必死になって、パンダくんに「行くよ、がんばるよ」と声をかけながら牽いて走る。
パンダくんも着いてくるので私も崩れるわけにはいかない、相乗効果で最後の関門を目指します。すると前にまたぴらーたさんがいる。
あれっ、うどんエイドから私が先行しているはずなのに???
いいや、パンダくんともに走り抜けます。
18:05、そろそろ関門のはずなのにまだ着かない・・・
8分/kmでも走れていないのか。信号待ちがじれったい。
1分1秒が惜しいのに。
信号待ちで撮った富士山は今度は夕焼けに輝いていた。
信号待ちで100kmの女の人にも「あと少し、がんばりましょう」と声をかけたら「はい」と言いながら彼女は涙ぐんだ。辛くていっぱいいっぱいなんです。
私も胸が詰まった。
みんな辛いんだ、がんばろう。ゴールするんだ。
そしてやっと関門に着いた~、18:12。
ここでよく見るとこの関門は106.9km。
となると後5.1kmか。106kmと思っていたのでゴールまで後6kmと思っていた。
あと5.1kmなら9分/kmで行ってもなんとかゴールできるぞ。ぎりぎり。
もう足の痛みなんて忘れていた。右膝もガクッとは来なくなっていた。もうあちこち全て痛くてわからないんだ。
あとはこの船津を登るだけ。
今日は歩いていない、全部走っている(エイド後なんかはべつだけど)
この船津も絶対走って登ってやる。登りきってやる!!
エイドにいるパンダくんに「行くよ~」と声をかけ最後の坂にスタート。
発光バンドをもらったが、自分ではめられない。隣にいた人もはめられないので
やってあげたら、止めるところがとんでしまった。
もう、いいよ、私も持って走るよ!!時間がないんだ。
果てしなく続く長い急な坂。
ここを登りきらないと間に合わない。もう72km、100kmランナーも混在して大部分が歩いている中、必死で走る。速度は歩いているのとさほど変わらないけれど。
「ファイト~、がんばるぞ~、ゴールするよ~」と声をかけながら。
すると後ろからパンダくんが抜いていった。すごい速さだ。
その速さには着いていけないけれど、負けるもんか、絶対ゴールしてやる。
「苦しいのは一瞬、あきらめると永遠」「負けない負けない、あきらめない」
お得意の口上が頭の中をめぐるめぐる。
後ろからまたぴらーたさんが追いついてきた。
あるばとろす3番君も711番の女性も頑張っている。
周りの人と「もうすぐだ、がんばるぞ~、ファイト~」と声をかけあう。
そしてようやくピークに。「ピークです。がんばろ~」
時間はあと5分をきったか。
もう足も限界を越えているよ。でも走っているんだからまだ「限界」でないんだよ。
頭の中でわけのわからん自問自答。
もう真っ暗です。路面の状況も見えません。ちょっとした波状でも
足がすって転倒したりしそうなので、しっかり気をつけて。
穴ぼこで捻挫したりしたら、おしまい。
慎重にと自分に言い聞かせ、競技場の入り口に。
走り終わった人が「お帰り~」「まだ間に合うぞ~、がんばれ」と声をかけてくれる。
あと200mのスタッフさんの声。私は競技場を回ってゴールかと思っていたら
入ったらすぐにゴールだとぴらーたさんが教えてくれた。
あと2分~!!
ガッツポーズで、ゴールに飛び込みました。
結果14時間28分17秒でゴール。(18:58:17)
うわ~間に合った~!!
先にゴールしたパンダくんが「一緒に走ったお陰で間に合いました」と言ってくれた。
パンダくんと握手。
結果、最後で一緒になったぴらーたさんと握手。そして待っていてくれたJOY A井さんとも握手。
「嬉しい~!!」
大興奮でしばらく狂喜状態でした。
あるばとろすの方達もゴールしましたね。もしこちらを見たら連絡くださ~い。
お世話になりました。
とにかく最後まで諦めなかったから、ゴールできました。去年のTJの分まで。
もともと一昨年に100kmを13時間27分で走った私の走力では間に合わない112km。
それでも昨年、無謀な挑戦、あえなく破れ、今年2度目の挑戦。
ひとつ夢が叶いました。
もっと100kmで走力をつけてなら、こんなに時間に追われてにならないのだろうけれど、
それでもなんとかゴールできました。
無謀な挑戦でもやったら出来た(^O^)/
いっぱい周りを巻き込んでがんばりました。
応援してくれたみなさん、スタッフのみなさん、一緒に走ってくれたみなさん、
そして家族、すべてに感謝いたします。ありがとうございました。
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ポチッと一発励みになります~
完走おめでとうです。
感激の内容ですね。
本日ウルトラ遠足(さくら道270?)の方々とすれ違いました。皆さんすごい。
周りの人に声かけて偉いねぇ。
だからまきちゃんの周りにはいつも人がいるんだね
それにしてもパンダ・・・面白すぎ。
よく頭が痒くならなかったなー(笑)
それにしてもフルマラソンを5時間半で3回続けて走るなんてすごすぎます。
その前に祝賀会でもしよか?マキの手料理で( ̄ー+ ̄)フッ
会えた時、表情も明るかったし、足もしっかり蹴っていて、めっちゃいいペースだった
もっとお喋りしたかったけど、先がまだまだあるのと、こっちが感激して胸が一杯で、言葉にならなかったよ~
101kmでお会いするまでの道のり、
そしてご一緒したゴールまでの道のり。
まさに筋書きの無いドラマでしたね。
怪我はしっかり治して下さいね~。
本当に嬉しかったです。
ありがとうございます
しかもギリギリ間にあうか間にあわないか・・・だったし。
のだなぁ。
一生懸命、自分に励ましているんだ。
口に出さないと負けてしまうんだもの。
でも結果、周りの人と一緒に頑張れて
どの大会もそうやって乗りきってきている気がする。
で、それがすごく嬉しいて、楽しくてまた走りたくなる~るるるるる~♪
私も数年前まではウルトラはあちら側だったのですが、いつの間にかねぇ。
でも自転車だって同じですよね。
で、私はどうやら「長く」には向いているみたい。本当は「速く」になりたいんだけど・・・