ボーダーの人の中には ノン・ボーダーの人に対して、
いわれない批難をしたり、 屈辱的な噂を立てたり、
正当な理由もなく 法的措置に訴える人がいます。
これを、 事実ねじ曲げ作戦と呼んでいます。
お金を盗まれたとか、 暴力を振るわれたとか言いふらしたり、
脅迫状を捏造して 法廷に持ち込む人もいます。
しかし、 多くのボーダーの人は そのようなことはしません。
精神疾患を持っていてもいなくても、 間違った主張をする可能性があるでしょう。
ただ、 いわれなく批難されるノン・ボーダーの人を 理解する必要があります。
○ 事実ねじ曲げ作戦の動機
・ 見捨てられることと怒り
BPDが 根本的に風変わりな行動を 起こすわけではありません。
ボーダーの人も 他の人と全く同じで、 ただ ちょっと極端なだけなのです。
人は誰でも 喪失感や拒絶された思いを 経験します。
事実ねじ曲げ作戦には、 見捨てられ感や喪失, 拒絶という、
ボーダーの人にとって 恐ろしい問題があるようです。
愛する人に縁を切られると、 自尊心を傷つけられたと感じるかもしれません。
喪失感がはっきりしない場合もあります。
愛する人や、 夢や希望を失うと、
不安や悲しみ, 見捨てられて孤独になる恐れなどが 強烈に呼び起こされます。
それを認識するのが 難しい人は、 悲しみや怒りに蓋をし、
相手を 終わりのない論争に巻き込んで、 別れを回避しようとします。
喧嘩は否定的なものとはいえ、 相手との接触を保つ方法です。
喧嘩の最中でも、 彼らは 仲直りできるのではないかという 幻想を抱いています。
過去の喪失体験から受けた、 未解決のトラウマにも 反応しているかもしれません。
(次の記事に続く)
〔 「境界性パーソナリティ障害=BPD」 第2版 (星和書店) より〕
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