小笠原諸島・母島ジャイアン ブログ  -GIAN'S HAPPY BLOG-小笠原諸島・母島で自然農&便利屋

小笠原諸島・母島で持続可能な暮らしを目指しています。

その中や暮らしで学んだことを紹介したいと思います♪

以心伝心

2020年02月16日 | 母島 日常 日記
■今年の冬はとても暑いです(笑)。
暖冬どころのはなしではありません。
今日だって25℃を越えて、汗ばむ陽気の2月です(笑)。
普段は、ぼくですら長袖を着る2月なのですが…


昨日、次の日の船で島を引き揚げる友人のお別れカヌー・ポヤージングでした。

よく一緒にカヌーを漕いでいて、これから外国にチャレンジしに行く彼女。
「最後にカヌー漕げるといいね~」
と話していたのですが、まあ毎週末の海の悪いこと(笑)。

予想に反して、出発の前の日に素敵な凪の日が現れました!(僕もおがさわら丸に乗る前の日!)
内地に行くので色々仕事をかかえていたのですが、
凪となったらカヌーを漕がないわけにはいきません(笑)。
忙しい予定の隙間を作り、カヌー部のみんなに声をかけたら、
丁度6人が揃い、ベルーガを出す事が出来ました♪

ザトウクジラが沢山いる冬の母島の海。

エンジンがないとはいえ、クジラになるべく影響がないように舵を取ります。
小笠原にはホエールウォッチングの自主ルールがあり、それに合わせてアプローチしています。

カヌーも漕ぎ続けるとくたびれるので、時々休憩をします。
冬の風のない海の上でプカプカ浮いていると、突然凄い音のクジラのブロウ(潮吹き)や、ブリーチ(ジャンプ)、
テイルスラップ(尾びれ叩き)が近くで見れることがあります。
気が付くと周囲をクジラが囲んでいることもしばしばです。

その大きさに「おお~~~っ!」と歓声が上がります。


カヌーは14mあると言っても、クジラからすれば小さなもので、
クジラに簡単にひっくり返されたり、壊される危険もはらんでいるので、とても緊張します。

メイティング・ポットと呼ばれる、交尾集団のときは、
向こうは興奮して大暴れしているので、とても怖いです。

大自然の海にお邪魔している気持ちを忘れずに、接していきたいものです。

カヌーを停めてぷかぷかしていたら、突然海の下に白い大きなヒレが見えます。
慌ててカメラを海に突っ込んで撮ってみたら、可愛い子供連れの親子が写っていました。

ベタ凪の海の上で、周りにクジラの気配を感じて、ぼーっとしている空気感。
エンジンもないので、ひたすら波の音とクジラの気配のみ。
これは動画にも写真にも表現できないのですが、
本当に気持ちのいい時間なのです♪

島を離れる彼女にとっても最高のギフトになりました。
この幸せなひと時をずっと忘れずにいて欲しいものです(#^.^#)

クジラさん、ありがとう。
海と自然、ありがとう。
ベタ凪をありがとう。
一緒に漕いでくれる仲間ありがとう。
それを支えてくれる家族、ありがとう。

■そして2/14はバレンタインデー。
今年は母島で僕ひとり。
長女はカナダの高校。
妻は内地よりずっと遠く(笑)。
次女は親元離れて、プチ転校のチャレンジ。

なんてバラバラな家族なのでしょう(#^.^#)

そんな中、内地からの郵便でチョコが届きました。

妻からの信玄餅チョコ♡

ひとり暮らしの圧倒的な気楽さと、自由さに少し飽きてきて、
寂しくなっている僕にとってはとても心温まるギフトでした☆

母島には飲める仲間も友達も、
一緒にバンドできるメンバーもいますが、
やはり家族がいるといないは、こんなにも景色の彩りが違うのだなぁと思いました。

離れた事で気付く、有難み。
これはきっと、みんな以心伝心なのではないでしょうか。

裏南京に咲くハマウドの花を眺めながら、
ふとそんなことも考えたりします。

これから僕は船に乗り、1週間ばかし、内地で色々と活動します。
初めて行く島も幾つかあり、
色んな事を体験し、学んで来れればと思います。

1月に亡くなったヤギの「なつ」のお墓の横に彼女が着けていた首輪がかかっています。

今頃、どんな気持ちで見守ってくれているかな?
これとも、もう生まれ変わっているのかな?