もうチョットで日曜画家 (元海上自衛官の独白)

技量上がらぬ故の腹いせにせず。更にヘイトに堕せずをモットーに。

入管法の改正に思う

2018年11月10日 | 与党

 入管法の改正について、賛成51%・反対39%という世論調査結果が報じられた。

 今回の入管法改正については定住・永住資格要件の緩和が焦点であると思うが、自分の立場は消極的な賛成である。社会の動きとはかなり距離を置いて生きている年金生活者として実感は薄いものの、少子高齢化による労働力不足が深刻であることは理解できる。この事態は短期的なものではなく将来に亘って引き続くものであれば、外国人労働力の受け入れと拡大は避けて通れぬ選択肢であると思う。国内の労働力不足補完と人道的な見地から無定見に中東・北アフリカ地域からの難民(主として経済難民)を移民として受け入れたドイツのメルケル政権が、治安の悪化とイスラム文化の浸透から移民排斥を主張する極右政党の台頭を招いて政情不安に陥っていることも他山の石として活用すべきで、善良で勤労意欲と向上心に満ちた外国人労働者に対しては門戸を開き、悪意あるものに対しては門戸を閉ざす制度を考えることは急務であると考える。時を同じくして、日本の健康保険制度を悪用して病気治療のためだけに入国する者や保険金の未払い者が増えていることも問題視されている。日本人の特質からか、立法・行政の根幹は”性善説”に根差しており、社会生活においても社会規範の枠内で自己主張を抑制して折り合いを求め・求められることが一般的である。しかしながら、異文化者に対して日本的な斟酌や忖度を求めることは極めて危険であり、定住・永住の資格審査はより厳重にするとともに違反者に対する罰則も厳しくすべきである。入国審査で指紋採取・登録を義務付ける制度は野党の反対で立ち消えになったが、一旦国外追放・強制送還された外国人の再入国を阻止するためには必要な措置であり、厳格な立法と行政を求めるものである。

 浅草寺や初詣で中東地域かと思われる人物を見かけることも多くなった。1神教で偶像崇拝を否定するイスラム教徒も、強固な原理主義者を除いてサグラダファミリアを見物する日本人と同じだろうかと思う昨今である。国境と人種の壁が更に薄くなる時代になっても、日本文化を守り得る入管法であって欲しいと願うところである。ホンジュラス発の移民集団に対して州兵に加え工兵隊まで配備して越境阻止を図るトランプ大統領の施策が身近に感じられるこの頃である。