もうチョットで日曜画家 (元海上自衛官の独白)

技量上がらぬ故の腹いせにせず。更にヘイトに堕せずをモットーに。

キング・カズの「セルフロックダウン」に続け

2020年04月13日 | コロナ

 三浦知良氏のツイッターが紹介された。

 全文は覚えていないが大意は「外出自粛要請に協力しよう。自分もセルフロックダウンの気持で自粛する」と云うものであった。云うまでもなく氏は、50歳を過ぎた今も現役Jリーガーとして活躍しキング・カズの尊称で呼ばれており、成績以上に輝かしい存在感を放っている。氏の発言中、特に惹かれたのは「セルフロックダウン」という造語表現である。ロックダウン(都市封鎖)は小池知事が使用することで流布・定着した表現であるが、極めて強圧的で冷徹な響きを持っており、強制・他律を嫌う人々は反発し意図的に外出したり飲み会を続けるのではとも推測される。また、外出している人へのインタビューでは、自粛要請に反する行為を誇示するかのニュアンスが感じられるものも少なくない。三浦氏が現役を続けられる背景には徹底的な自己管理があると思うので、セルフロックアウト的行動は当然・自明の日常であるかも知れないが、我々凡人も外出自粛を他律・強制でなく自分の自由意思と翻意する人が増えれば、ふらふらと紅灯に彷徨い出る人が半減するのではないだろうか。星野源氏を始めとする多くのミュージシャンやタレントが外出しないでも楽しめるシーンを、著名なアスリートが自宅でできるトレーニング法を、SNS上に相次いで発信していることもセルフロックアウト運動の一環と捉えられるものであろう。残念なことには、SNSと同じくらいに影響力を持つであろうテレビ画面に登場する著名人からは、外出自粛の負の面に対する辛辣な意見は多く聞かれるが、その種の呼び掛けが一向になされないことである。感染拡大の初期に櫻井よし子氏が、外出自粛を呼びかける新聞・テレビが1社も無いと嘆いておられたが、今も変わっていないように感じられる。

 感染拡大の主犯は、政府の対応、防疫体制、医療機関の不備ではなく、中国ウィルスを甘く見て不要不急の外出を続けた我々国民であることを自覚して、三浦知良氏の「セルフロックダウン」に倣うべきであると思う。自分自身も、蟄居の身を御上の御沙汰と考えていたので、大いに反省している。おそらくロックダウンという言葉は流行語大賞の上位にノミネートされるであろうが、「セルフロックダウン」は更に上位にランク付けされる重みをもっているように感じられる。キング・カズに続こう。