もうチョットで日曜画家 (元海上自衛官の独白)

技量上がらぬ故の腹いせにせず。更にヘイトに堕せずをモットーに。

武漢ウィルスが意味するもの

2020年04月07日 | コロナ

 アメリカ首脳が、武漢ウィルスや中国ウィルスと呼び続け、中国が応酬することについて、子供の喧嘩か?と思っていた。

 今回の新コロナウィルスをWHOは「COVID19」と命名している。呼称命名の歴史を辿ると、2003年に中国で患者が発見されて世界に拡散したコロナウィルス感染症はSARS(重症急性呼吸器症候群)と呼ばれたが、特定のコロナウイルス感染症に限定する呼称とは言えないとされた。2012年9月にサウジアラビアで患者が報告されて以降世界中に拡散した感染症をMERS(中東呼吸器症候群)と命名したが、この命名は世界各国に於いて地域差別や人種差別を招いたされた。そのために、WHOはコロナウィルスを示すCOVIDに発生を示す西暦年を付して表示することとなったため、今回の感染症はCOVID19と呼ばれている。アメリカが今に至るも中国ウィルスや武漢ウィルスと表現している不思議さを、東洋学園大学の櫻田淳教授が「”何かを・どのように呼ぶか”は政治の最も原初的な営みである」と解き明かしてくれた。さらに教授によると、世界は既に武漢ウィルス禍終息後の世界を模索しており、最も憂慮されるのはCOVID19禍で中国が勢力を伸ばすことであるとしている。確かに、中国が自家薬籠中の物としているWHOは、中国は他国にパンデミックに備える時間を与えてくれるとともに模範的は感染拡大防止措置を行ったと推奨している。WHOの錦旗を得た中国はEU内で見放された感があるイタリア・スペイン・フランスやイランに医療援助を申し出るとともに、COVID19はアメリカの生物兵器で米軍人が武漢に持ち込んだとのプロパガンダを始めている。世界の大部分は、現在のとこる米軍生物兵器説を黙殺しているが、イランとロシア政府関係者は引用という形であるが中国説に同調していると伝えられている。この先、中国からの医療・経済援助によって息を吹き返した国が発生源を曖昧にしたCOBID19という呼称を歴史とするならば、パンデミックの元凶が中国であるということに口を噤むことになるのだろう。南京事件には国共内戦における中国共産党の介在が疑われるにも拘らず全て日本軍の犯行であり、死者は当時の南京住民に数倍するとの主張が定説化していることを考えれば、数万人に達するであろうCOVID19の死者も中国の献身的な努力によって局限し得たとの歴史が作られることも十分にあり得ると思う。アメリカ高官が依然として中国ウィルスと呼び続ける陰には、今回のパンデミックの主犯・元凶が中国であるとする記憶を消させまいとする主張であると思えば、両国の応酬は決して子供の喧嘩と観るべきではないのだろう。

 先日、武漢からの返礼として日本の自治体が送った10倍に相当する4万5千枚のマスクが届いたことが美談として報じられたが、朝貢物に数倍する返礼を与えることは古来からの中華の基本であることを思えば、規模は小さいながら「武漢ウィルス・ハイブリット公報」の一環と捉えるべきではないだろうか。おそらく、日本で武漢ウィルスが下火になった場合、日本旅行を最初に解禁する国は中国であろうと推測する。マッチポンプ中国からの援助は決して美談ではないことを肝に銘じることとしよう。、