駐韓ハリー・B・ハリス大使の辞意が報じられた。
ハリス大使は、海軍軍人(上級兵曹長?)の父親と日本人の母親の下に横須賀で出生した日系人で、日系人として初の海軍大将となり最後には太平洋地域の陸海空三軍を統括する太平洋軍司令官をも務めた立志伝中の人物である。なぜアメリカがハリス氏を駐韓大使に任命したのかは推測の域を出ないが、日米韓関係修復のためにあえて日系人を指名したものと思われる。大使は海軍在任中に尖閣諸島が日米安保の対象地域と公式に表明したことで日本にもなじみの深い人物である。氏の表明に対して中国は反発したが、韓国もまた竹島問題に踏み込んだ解釈をするのではないだろうかとの恐れを抱いていたとされている。アメリ大使の選任に表立って抗議できない(信任状を拒否することは出来るが)韓国メディアや大衆が、「大使の口ひげは日本統治時代の総督を連想させる」との強引な主張を始めた際も大使は、「日韓に歴史的な対立が存在するのは理解しているが、私がたまたま日系人だからといって、そうした歴史を私に重ね合わせるのは間違いだ」と毅然として一蹴したとされている。一旦は収まりかけた中傷も、駐韓米軍の駐留費増額交渉が本格化する中、「米韓安保は永続的と思ってはならない」と発言したことで再燃して、大使は周囲に「感謝もしないような人たちと付き合いたくない」と漏らす事態にまでになっていると報じられている。大使の去就は将来に俟つとして、歴代の韓国総監・朝鮮総督の風貌を調べてみたら、韓国併合から終戦までの初代伊藤博文公~9代阿部信行大将までのうち斉藤実海軍大将を除いては、確かに立派な口ひげを蓄えておられた。しかしながら、政治家や軍高官が権威の象徴視されていた口ひげを蓄えていた時代はともかく、口ひげがファッション化する以上に自己の自由表現のシンボルと化した現在、口ひげや風貌を忌避の根拠とするのは差別以外の何物でもないと思う。大使は、輝かしい軍歴の傍らで、米国の高級幹部と同様にハーバード大学大学院、ジョージタウン大学大学院、マサチューセッツ工科大学に学ばれた文武両道に通じる紳士で、日系人という出自には左右されない識見を持たれていたと思えば、紳士をも辟易させる韓国人の粘液質と執拗さは想像を絶するものなのだろう。
前述の口ひげに戻ると、9人の歴代韓国総監・朝鮮総督のうち伊藤公を除く8人は軍人であり、口ひげの無い斉藤実海軍大将以外は全て陸軍大将で立派な髭の持ち主である。ちなみに、ウィキペディアで明治期以降の提督(海軍の将官)の写真を調べたが、殆どは口ひげがなく、あってもチョビ髭であった。思うに、海上勤務にあっては立派な口ひげの手入れも煩雑で、かつ狭い艦内では挙措の全てが乗員に曝されているために口ひげで威圧することや神格性を演出する必要性がないことから口ひげが根付かなかったものかと推測している。