(長過ぎたのでエス文と日本文を分けました。)
花園に
花園に
美しく花々がさいている
色とかがやきでいっぱいだ
うっとりとよい香りがする
その片すみに
たくさんの花をはなれて
ひとりぼっちで立っている
古いまぬけた ぼうくい
花もなく葉もなく
くさりながら立っている
一方ではバラやユリが
かがやかしくさいているのに
人びとはやってきて見て
花ばかりをほめて
値打ちのないぼうくいを
ばかにしてわらう
でもちいさな芽が
かいがいしくせのびをする
それはしなやかに
ぼうくいにまきつきたいとしたう
そして夏がやってくる
花園の片すみで
いまおいぼれのぼうくいは
晴ればれと立っている
朝の希望の花をもって
朝顔のうでにだかれて
(エスペラントの園にて ―編者註―)