私たちを迎えてくれたのは馬たちとオンブーの木であった。オンブーは木といっても樹木ではなく灌木だそうです。この農場を開拓したのはイタリア人。1808年のことだそうです。そのイタリア人が植えたのがこの木だそうです。1880年スペイン軍人がこの牧場を支配するも、1937年に撤退。その時に馬牛が残されました。オンブーは樹齢200年以上。灌木にもかかわらず根は大きく育っていました。
牧場の子どもたちか、それとも冬休みのヴァケーションに訪れた子どもたちでしょうか、オンブーの木の根っこに上り遊んでいました。木の妖精のように。
オンブー近くで咲いていた赤い花。葉も花もねむの木にそっくりでした。ブエノスアイレスの街路樹は花はつけていませんでしたが葉は同じでした。
農場散策。馬に乗る者、馬車に乗る者。私は4人乗りの馬車に乗りました。このあと美味しいワインを飲みながらの食事でした。
初めにお皿に載せられたのは親指ほどの大きさのソーセージ。一つはありきたりの物。もう一つはエンジ色を帯びた褐色でした。一目で血入りソーセージと分かりました。この機を逃したら決して口にすることはないでしょう!思い切って味見しました。隣に座ったのデンマーク人が『これは血入りよ。あなた分かっている?』『わかってる!以前テレビで作っているの見たことあるわ。』と私は答えました。彼女は『私たちはクリマスのと来ただけ食べるのよ。』と言いました。デンマークでは高級品のようです。彼女は私と反対隣りのオランダ人が口にしないのを見て、食べて良いかと尋ねて彼女の分も食べていました。
肉はシンプルな塩味。鳥も牛もそれは柔らかくて美味しいのでした。肉はダメと言っていた私も驚くほど多く食べました。彼らは自然の牧草しか食べていないから美味しいといっていました。こんな美味しい肉は初めて食べました。食べ過ぎかと後悔し、念のため、翌日の木曜日は持参の味噌汁とパンを少々食べ、食事は自重しました。その翌日の朝もコーヒーは飲まず梅こぶ茶。胃が傷みそうな時、日本人には味噌とか梅とかが良いようです。
その手をつけなかったオランダ人もそうだったのでしょうね。
色々手を加えられた飼料を食べさせられる家畜と違い自然な生活をしている家畜はやはり自然の味なのでしょう。良い経験をしましたね。
オンブーは現地語でエスペラント化してオンブーオと言っていました。チーノ(中国人ではない)と言われる現地人がいるらしいのですがその辺がはっきりしません。