障害者だけでつくる演劇集団「中村一座」が「障害者は愛や性について触れる機会が限られている」と考え、障害者ならではの視点で舞台を続けている。いまは、12月1日の世界エイズデーを前に劇「エイズって、なに?」に取り組んでおり、26日には7回目のステージを岐阜市日光町の日光コミニティーセンターで披露した。
中村一座は05年、市内の障害を持つ若者が演劇を通して人間関係をはぐくむ目的で旗揚げした。現在、知的障害や自閉症などの14~25歳の約30人が所属している。一座が取り組む劇では、恋愛感情を素直に伝えられなかったり、正確な性知識がない障害者の若者に劇を通して理解を深めてもらう内容が多い。
「エイズって、なに?」は、学校の教室が舞台。風邪をひいてマスクをつけた女の子に数人の男子が「あいつは、ばい菌を持ってる」「エイズやろ?」などと、言葉の正確な意味を知らずに使って、女の子を傷つけてしまう。その後、女の子の兄から病気の知識や予防策を学び、仲直りするストーリーだ。
台本は、劇団の事務局長で約30年間、岐阜市内の中学校で特別支援学級の担任を務めた渡辺武子さん(63)が、劇団員との会話をヒントに書き上げた。「エイズって大豆の仲間?」「コンビニに売っとるの?」。こんな実際の会話も取り入れた。笑い声が漏れる場面もあるが、真剣に見入る若者の姿が目立った。
渡辺さんによると、障害者の中には「男女交際はいけないこと」という意識があったり、性徴期の体の変化に戸惑うケースがある。渡辺さんは「障害を持つ人も同じ人間なのに、当たり前のことを学ぶ機会が奪われている。一座のステージが、障害者が置かれた状況を少しでも変えるきっかけになれば」と話している。
次は11月30日、午後1時15分から日光コミニティーセンターである「世界エイズデー in GIFU」の中で上演する。問い合わせは渡辺さん(058・274・8190)。
中村一座は05年、市内の障害を持つ若者が演劇を通して人間関係をはぐくむ目的で旗揚げした。現在、知的障害や自閉症などの14~25歳の約30人が所属している。一座が取り組む劇では、恋愛感情を素直に伝えられなかったり、正確な性知識がない障害者の若者に劇を通して理解を深めてもらう内容が多い。
「エイズって、なに?」は、学校の教室が舞台。風邪をひいてマスクをつけた女の子に数人の男子が「あいつは、ばい菌を持ってる」「エイズやろ?」などと、言葉の正確な意味を知らずに使って、女の子を傷つけてしまう。その後、女の子の兄から病気の知識や予防策を学び、仲直りするストーリーだ。
台本は、劇団の事務局長で約30年間、岐阜市内の中学校で特別支援学級の担任を務めた渡辺武子さん(63)が、劇団員との会話をヒントに書き上げた。「エイズって大豆の仲間?」「コンビニに売っとるの?」。こんな実際の会話も取り入れた。笑い声が漏れる場面もあるが、真剣に見入る若者の姿が目立った。
渡辺さんによると、障害者の中には「男女交際はいけないこと」という意識があったり、性徴期の体の変化に戸惑うケースがある。渡辺さんは「障害を持つ人も同じ人間なのに、当たり前のことを学ぶ機会が奪われている。一座のステージが、障害者が置かれた状況を少しでも変えるきっかけになれば」と話している。
次は11月30日、午後1時15分から日光コミニティーセンターである「世界エイズデー in GIFU」の中で上演する。問い合わせは渡辺さん(058・274・8190)。