厚生労働省の疾病・障害認定審査会分科会は11日、重症化した肝機能障害を新たに身体障害として認定し、身障者手帳を交付することを決めた。厚労省は身障者福祉法施行令などを改正したうえで来年度から運用を始め、3万~5万人程度が対象になるとみられる。
認定されるのは症状改善が見込めず、障害により日常生活が著しく制限された場合で、重い順に1~4級に分かれる。肝臓移植をした患者は、拒絶反応を抑える治療が必要なうちは1級とする。障害になった原因は問わず、ウイルス性でなくても認定するが、アルコールが原因の場合は一定期間の断酒を確認したうえで判定する。
身障者福祉法は心臓や腎臓などの「内部障害」も認定対象にしており、手帳が交付されると税金の控除や公共交通機関の割引などの福祉サービスが受けられる。しかし、肝臓の障害は日常生活に支障をきたさないケースが多いとされることなどから、対象外だった。
一方で、厚労省が08年度から始めたウイルス性肝炎のインターフェロン治療に対する助成は、症状が悪化して肝硬変になると完治が見込めないなどとして受けられなくなる。こうしたことから、患者団体や薬害肝炎被害者が、肝機能障害の重症患者への支援強化を求め、厚労省が1年前から検討を続けていた。
身体障害の範囲拡大は、98年4月にHIV(エイズウイルス)による免疫機能障害を加えて以来。【
認定されるのは症状改善が見込めず、障害により日常生活が著しく制限された場合で、重い順に1~4級に分かれる。肝臓移植をした患者は、拒絶反応を抑える治療が必要なうちは1級とする。障害になった原因は問わず、ウイルス性でなくても認定するが、アルコールが原因の場合は一定期間の断酒を確認したうえで判定する。
身障者福祉法は心臓や腎臓などの「内部障害」も認定対象にしており、手帳が交付されると税金の控除や公共交通機関の割引などの福祉サービスが受けられる。しかし、肝臓の障害は日常生活に支障をきたさないケースが多いとされることなどから、対象外だった。
一方で、厚労省が08年度から始めたウイルス性肝炎のインターフェロン治療に対する助成は、症状が悪化して肝硬変になると完治が見込めないなどとして受けられなくなる。こうしたことから、患者団体や薬害肝炎被害者が、肝機能障害の重症患者への支援強化を求め、厚労省が1年前から検討を続けていた。
身体障害の範囲拡大は、98年4月にHIV(エイズウイルス)による免疫機能障害を加えて以来。【