ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

視覚障害者の事故 見えてきた「音」の課題

2015年11月05日 15時25分27秒 | 障害者の自立
先月3日、徳島市で目の不自由な男性がトラックにひかれて亡くなり、一緒にいた盲導犬も死にました。それから1か月。視覚障害者にとって大切な「音」を巡る課題が見えてきました。
 

命を落とした視覚障害者と盲導犬

先月3日午前8時ごろ、徳島市内でマッサージ師の山橋衛二さん(50)と連れていた盲導犬の「ヴァルデス」が、道路から資材置き場に入ろうとバックしてきた2トントラックにひかれ、ともに命を落としました。運転手の後方不注意が原因とみられています。
トラックはバックする際、注意を促すブザーの音が切られていました。
多くのトラックにはこのブザーが搭載されていて、「バックします。ご注意ください」などというアナウンス音も出して接近を知らせます。この音があれば、山橋さんはトラックに気づいた可能性があります。
ところが運転手は、作業中の音に近所から苦情が寄せられていたため、朝と夜はスイッチを切っていたということです。

盲導犬のことを正しく知ってほしい

死んだ「ヴァルデス」は9年にわたって山橋さんを支え続けてきました。しかし事故のあと、ネットには、ヴァルデスに対する心ないことばが書き込まれました。「山橋さんを守ることができなかったのか」という趣旨の意見でした。
こうした考え方は誤解だと訴えているのが、視覚障害者の鶴野克子さん(50)です。山橋さんの友人で、盲導犬を正しく知ってもらいたいという思いを強くしています。
特に伝えたいのは、盲導犬は主人の指示がなければ動かないよう訓練されていることです。外出する際は、鶴野さん自身が車が近づいていないか音を確認し、盲導犬に「OK」などと声をかけて進むよう指示します。危険を感じれば止まるように指示を出せますが、最近ではエンジン音が静かな車が増え、ひやりとすることも多いといいます。「私や盲導犬の右脇を車が走ったときに『あ、車が来てたんだ!』と驚くことがよくあります」。
徳島市内の小学校を訪問した鶴野さんは、クイズで理解を深めてもらおうとしています。その1つが「盲導犬は赤信号を見て止まることができるか」という問題です。
子どもたちのほとんどが信号が理解できると思って拍手をしました。しかし実は、犬は色を区別することはできません。
鶴野さんは子どもたちに「盲導犬は信号は分からないんです。だから、主人がエンジン音で判断して、進めという合図をします。ですから音はとても大事なんです」と語りかけました。

事故から見えた課題に向き合う

トラックが切っていたバックする際のブザーの使用は、今の法律では義務づけられていません。このため、視覚障害者の団体などは国に義務化を求めていますが、検討は始まったばかりです。
今回の事故で明らかになったのは、一般の人には騒音と思われても、視覚障害者にとっては命を救う音があるということです。そのことを改めて認識する必要があります。
 
 
11月4日   NHK

秋の叙勲:旭日単光章 西田雅保さん 視覚障害者自立に尽力

2015年11月05日 15時22分04秒 | 障害者の自立

 ◇西田雅保さん(73)=洲本市本町5

  1986年から淡路視覚障害者福祉協会会長をしている。2002年から14年まで12年間、県視覚障害者福祉協会副会長を務めた。「仲間が押してくれ、周りの人たちに支えられたお陰です」と喜びを語る。

 県立洲本高校を卒業して神戸の百貨店に就職したが、間もなく難病のベーチェット病を発症し、視力を失った。大阪府立盲学校で鍼灸(しんきゅう)マッサージ師の資格を取り、治療院を開業している。

 淡路視覚障害者福祉協会会長として、島内になかった音声信号機の設置や視覚障害者の外出に付き添うガイドヘルパーの養成などを行政に働きかけて実現した。また、視覚障害者への理解を深めてもらおと盲導犬を連れて学校を回った。県視覚障害者福祉協会副会長の立場では、視覚障害者が日常使う生活用具の普及啓発や就職などの自立促進、社会参加への支援などに尽力した。

 盲学校の寮母をしていた妻美和子さん(72)が「一番の理解者」という。「常々、『天狗になるな、みんなのためになれ』と言ってくれ、感謝しています」と顔をほころばせた。

毎日新聞 2015年11月03日 地方版


父兄会、障害児…「今は使わなくなったNG言葉」、なぜか説明できますか?

2015年11月05日 15時14分36秒 | 障害者の自立

昔は使われていて、今は使ってはならない言葉って結構ありますよね。“放送禁止用語”もどんどん増えています。でも、言葉だけを変えても、その考え方を失くさない限り差別や偏見はいつまでも残ったままです。
そして、その言葉の背景にある本質を理解していないために、何気ない会話の中で無意識に当事者を傷つけてしまっていることが結構あるんです。
今日は、『1人でできる子が育つ テキトー母さんのすすめ』の著者の立石美津子が、“今は使われなくなった言葉”をいくつかピックアップし、その背景ついてお話します。

■昔使われていて、今はあまり使わない言葉
看護婦は、“看護師”
保母は、“保育士”
精神分裂病は、“統合失調症”
躁うつ病は、“双極性障害” 
など時代とともに言い方は変わってきています。
“父兄会”は男尊女卑を彷彿とさせる言葉という理由で、ほぼ全部の保育園、幼稚園、学校が“保護者会”と使っています。「父兄の皆様……」なんて司会者が口走ってしまうと、後でひどくバッシングを受けることもあるのです。
また、片親の子に配慮して、父の日、母の日をなくし“父母の日”、両親ともおらず祖父母の元や施設で育っている子がいるからと“保護者の日”としている園もあります。片親の“片”も良しとしない風潮もあります。
でも、実際、親がいない現実は変わらず、子どもは毎日その環境で育っているので「うちにはママがいない」「うちはパパはいない。ママ一人で僕を育ててくれている」とちゃんとわかっています。言葉だけを変えて気を使っているのは園側だけの自己満足だったりします。

■障害児を「障がい児」に変えるだけでは意味がない
五体不満足の子として産まれた乙武洋匡さんはこう言い切っています。
“障害者”の“害”という字が「障害者が社会の害になっているような印象を与える」という理由から最近は“障がい者”とひらがなで表記されるようになったことを紹介した上で、「それっておかしい。表面上の字面を変えることには全く意味が無くて、障害者に対する意識や本質を変えないと意味がないでしょ」
乙武さんが仰るように、漢字を変えてみたり、単にひらがなにして言葉をいじるだけで良しとしないで、まずは人の意識を変えていくことが大切なことと言えますね。

■あなたは「自閉症」をどう捉えていますか?
発達障害の一つである“自閉症”は現在もこのまま使われています。精神疾患の代表格である“精神分裂病”が“統合失調症”と名前が変わったように、呼び方を変えてほしいという運動を起こしている人もいます。
確かに“自閉症”はネガティブな暗いイメージの言葉です。この障害名により随分と誤解が生まれています。これだけ認知されてきているのに、読んで字のごとく、“自閉=自分の心を閉ざしている”、よって“鬱みたいなもの”と未だに思っている人がいます。
また「私は若い頃自閉症だった」とか「あいつは自閉症だから付き合いが悪い」なんて平気で言う人もいます。
筆者の息子は知的障害のある自閉症ですが、ママ友から「殻に閉じこもっているの?」「鬱病みたいなもの?」「治療すれば治るんでしょ?」「もっと愛情をたっぷりかけて育てたら?」と無神経な言葉をかけられたことが何度もあります。
たしかに、自閉症者の特徴として“外界とのコミュニケーションが上手く取れない”ことが挙げられますが、そもそも病気ではないので“治癒”するわけでもなく、ましてや、親の育て方が原因でもありません。こういった誤認により、傷つく親御さんがたくさんいることを知って欲しいと思います。

いかがでしたか。
このように、世間がその特性を理解することが先決で、言葉だけを変えてもあまり意味がないと思うのです。たとえ自閉症という名称がこの先ずっと残ったとしても、世界中の誰もが正しい理解をしている、そんな時代になることが大事なのではないでしょうか。
言葉だけをいじっても正しい理解が伴わなければそれは表面的なものとなってしまいますので、正しい理解をしていきましょう。

2015年11月03日   日刊アメーバニュース


東京パラリンピックでメダルを 適性見極める体験会

2015年11月05日 14時20分01秒 | 障害者の自立
5年後の東京パラリンピックでメダルを狙える選手を発掘するために選手の能力や適性を見極めて競技転向を促す体験会が初めて開かれました。
東京・北区で初めて開かれたパラリンピック競技の体験会には、15歳から51歳までの障害者スポーツに取り組む23人が集まりました。JPC=日本パラリンピック委員会は、東京パラリンピックでメダル獲得数7位を目標に強化を進めています。この体験会は競技への適性などを見極めて新たな人材を発掘するのが目的で参加者は競技団体の担当者から障害の程度などについて聞き取りを受けたあと希望する競技を体験しました。
去年のアジアパラ大会で競泳の手や足に障害のあるクラスに出場した埼玉県の19歳の大学生、西田杏選手は陸上の短距離や卓球などの指導を受けました。西田選手は「来年のリオデジャネイロ大会までは競泳を頑張りたいが、その次の東京大会までは4年あるので、自分の可能性がどの競技なら広がるのか、確かめたい」と話していました。また、東京大会で初めて採用されるテコンドーは国内の競技者がほとんどいないということで、健常者の選手が指導役を務め、競技転向を熱心に勧めていました。テコンドーを体験した男性は「すぐにメダルとはいかないが、本気で練習してみたい」と前向きに話していました。JPCでは、今後もこうした体験会を開いて適正のある競技への転向を促したいとしています。
  
 
11月3日   NHK