ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

視覚障害者に理解を 筑西・上野小の児童が盲導犬と歩行体験

2015年11月26日 02時23分09秒 | 障害者の自立

 児童たちに目の不自由な人たちへの理解を深めてもらおうと、筑西市立上野小で全校児童が参加して盲導犬と触れ合う授業があった。盲導犬育成のため、募金活動に取り組んでいる市内の明野ライオンズクラブが協力して実施した。

 四歳の雄のウオルトと二歳の雌のピリカが来校、東日本盲導犬協会(宇都宮市)の訓練士二人が講師を務めた。児童は、訓練士から日ごろの基本的な訓練について説明を受け、現在、国内で計九百八十四頭の盲導犬が活躍していることなどを学んだ。

 この後、児童がアイマスクを着け、ウオルトとピリカを頼りに障害物を避けながら歩く体験をした。

 六年生の猪瀬沙理奈さん(12)は「曲がったり、止まったりするのが難しかったけど、盲導犬がしっかりしていたので、うまく歩けた」と話していた。

アイマスクを着けて盲導犬と一緒に歩く児童=筑西市で

2015年11月25日    東京新聞


虐待通報で賠償請求 「報復」は防止法の理念に反する

2015年11月26日 02時20分03秒 | 障害者の自立

 障害者通所施設で虐待の疑いに気付き内部告発した職員が、施設側から損害賠償を求められるケースが埼玉、鹿児島両県で起きた。自治体に設けた窓口への通報を義務付ける「障害者虐待防止法」は、通報者に対する解雇などの不利益な扱いを禁じている。罰則がないとはいえ、法の理念を踏みにじる行為と言わざるを得ない。 
 施設や企業で、表面化しない「報復」が横行しているのではないかという懸念が募る。2件とも、通報した職員は自主退職した。1人は上司からなじられたと話しており、実質的な解雇だった可能性も否定できない。国は、義務を果たした人を守れない法の不備、制度設計の甘さを真摯(しんし)に省みるべきだ。 
 虐待の調査とともに、通報者のフォローにも力を注ぎたい。賠償請求や訴訟だけでなく、待遇面の悪化などがあれば報復的かどうかの検証も必要だ。国には、自治体との連携強化と積極関与が求められる。検証により悪質と判断された場合には施設の運営事業者にペナルティーを科すなど、新たな仕組みの導入も検討しなければなるまい。 
 埼玉県のケースは自治体が虐待を認定し、改善勧告が出されたものの、施設側が「(通報した)元職員の説明に虚偽内容がある」などとして672万円の損害賠償を請求した。一方、鹿児島県のケースは施設側が虐待を全面的に否定し、調査の結論を待たずに110万円の賠償を求めて提訴した。 
 防止法が定める通報義務が、結果的に虐待があったかどうかを問うていないことを忘れてはならない。虐待のわずかな兆候も見逃さず、被害を受ける障害者の一刻も早い安全確保と権利擁護を優先するがゆえだ。意図的な捏造(ねつぞう)による通報を除き、施設側には法の特殊性を十分に考慮するよう強く求めたい。 
 厚生労働省によると、施設や企業などでの障害者虐待の通報は2013年度に7123件あり、事実認定は2280件と3割ほどにとどまる。虚偽通報が多いのでもなければ、虐待がそれだけしかなかったわけでもあるまい。人員不足など自治体の調査態勢が万全でなく、裏付けが難しいのが大きな要因だ。仮に虐待がなかった場合でも、内部に疑念を持たれる行為があったことを重く受け止め、今後の運営に生かす必要がある。 
 ただでさえ、外部の目が届きにくい施設は被害を訴えにくい環境にある。障害者の中には、うまく意思表示できない人もいる。自傷行為を防ぐなど落ち着かせるための「やむを得ない」対応と、虐待とに線を引く難しさもあろう。その上、職員が萎縮して通報をためらうことになれば、事態が深刻さを増すのは想像に難くない。 
 社会全体が障害者を受け入れる環境をつくり、人権を守る意識をあらためて共有したい。通報への「報復」は、新たな虐待につながる愚行でしかないと肝に銘じるべきだ。

 2015年11月25日    愛媛新聞



福祉給付打ち切り抗議

2015年11月26日 02時12分08秒 | 障害者の自立

介護保険優先 不当と提訴表明 65歳超えた障害者“暮らせない” 厚労省で会見

 障害者が65歳になった途端に使い勝手の悪い介護保険制度に移行させられ(介護保険優先原則)、暮らしが脅かされる―。障害福祉サービスを利用しながら地域で暮らしてきた障害者らは24日、厚生労働省内で会見し、同原則の機械的な適用の実態を告発しました。

 千葉市の天海正克さん(66)は昨年、障害福祉サービスの給付を打ち切られました。「障害福祉サービスは訴訟などの運動で非課税世帯は利用料ゼロになったが、介護保険では自己負担が発生する。介護保険は目的に“社会参加”がなく使い勝手が悪いため、これまでできていた“自分らしい暮らし”ができない」と述べ、27日に提訴することを表明しました。

 「私だけのことではない」として、岡山市などを相手に訴訟をたたかう浅田達雄さん(67)は「誰もが必要な支援を適切に受けられなければならない」と訴えました。

 名古屋市の上田孝さんは今月1日、65歳になりました。同市の対応によっては訴訟も辞さない構えだと表明。上田さんを支援する「愛知肢体障害者こぶしの会」の渡邊覚事務局長は「介護保険は、障害者の暮らしを守る制度になっていない」と話し、介護保険制度の抜本的な改善が必要だと述べました。

 会見した障害者らは同日、国会内で行われた障害者の生活と権利を守る全国連絡協議会(障全協・中内福成会長)の各省交渉にも参加。障全協は、同原則や就労などについて改善を求めました。

 障全協は同日、国会内で集会を開催。日本共産党の堀内照文衆院議員が参加し、あいさつしました。

障害福祉施策に関して厚生労働省の担当者に実情を訴える障害者ら=24日、国会内

2015年11月25日    しんぶん赤旗



車バック時の警報音、義務づける条例案 徳島県

2015年11月26日 02時08分32秒 | 障害者の自立

 徳島市で10月、視覚障害者の男性(当時50)がバックしてきたダンプカーにはねられて死亡した事故を受け、徳島県は12月1日開会の県議会に、バックの警報音を鳴らす装置が車にあれば使用するよう義務づける条例案を出す方針を決めた。日本盲人会連合(東京)によると、こうした条例を都道府県が設けるのは初めて。

 「障がいのある人もない人も暮らしやすい徳島づくり条例案」に盛り込む。障害者の事故のリスクを広く理解してもらうことなどをうたい、盲導犬を連れた障害者の通行を妨げないよう運転者に配慮を求める努力規定も定める。いずれも罰則はない。

 事故では男性が連れていた盲導犬も死んだ。ダンプの警報音装置のスイッチが切られていた。現行の法令では警報音の装置を車に搭載したり、鳴らしたりする義務はない。県は10月、道路運送車両法や道路交通法を改正して義務づけるよう国に求めていた。

2015年11月25日    朝日新聞デジタル

 

差別、悩み、希望 声伝える 精神障害抱え、働く人々を映画に

2015年11月26日 02時02分39秒 | 障害者の自立

 統合失調症などの精神障害がある人たちが、創作や仕事に向き合う姿や、インタビューで構成するドキュメンタリー映画「あい 精神障害と向き合って」が完成した。舞台は東京・世田谷の作業所やレストラン。カメラの前で話すことに強い葛藤があった人たちが、生きにくさや悩み、生活の中で感じる喜びや希望を飾らない言葉で語る。二年半にわたり、メンバーと交流してきた宮崎信恵監督(73)は「出演者たちが撮影を通じて自分と向き合い、自らを肯定する感情が豊かになってきたことがうれしい」と話す。 (小林由比)

 出演するのは、藍染めやアート制作を行う「藍工房」とフレンチレストラン「アンシェーヌ藍」に通う人たち。いずれも同じ世田谷区内の社会福祉法人が運営し、精神と知的の障害者計約六十人が作業や接客に当たっている。

 生き生きと働くメンバーだが、インタビューでは「大勢の人がいる前で『おまえ病院に行けよ』と言われたりネタにされたり…」「退院すること自体が大変。親きょうだいの受け入れ態勢が整っていないから」と、十人以上が以前の職場などでの苦しい体験を振り返る。

 映像制作会社「ピース・クリエイト」(江東区)代表の宮崎さんは、これまでも知的障害や発達障害の子どもたちを見つめる作品を手掛けてきた。だが精神障害の人たちと向き合ったのは初めて。知人の紹介で撮影を始めたものの、最初の一年ほどはインタビューに応じてもらえなかった。

 どういう映画にしたいかを全員と話し合った。「生の声を聞き、日常を見てほしい」という宮崎さんに対し、「どんなに意義を理解しても、これ以上自分を苦しめたくない」と話す人もいた。宮崎さんは「彼ら、彼女たちがそれだけ周囲の偏見や差別に苦しんできたのだとあらためて感じた」と言う。

 だが、宮崎さんの思いに応え、撮影に協力してくれる人も。レストランで働く栗本京子さん(45)は「仕事場などを撮影してもらったのを見て、私もはつらつと働けているんだな、物腰柔らかく接しているんだなと発見できた。社会の一員なんだなあ、とうれしかった」と明かす。

 二十代で統合失調症を発病し、入退院を繰り返した。今は一人で暮らしながらレストランで働く。「一度壊れてしまった自分をもう一度確認しながらつくっている。その成長の記録になったのかな」

 厚生労働省の二〇一一年の統計では、精神疾患を持つ人は三百二十万人。国は入院中心から、地域で暮らしながら治療できる社会づくりを目指す。宮崎さんは撮影を通し、「心のゆらぎを抱える人たちが、工房やレストランを通して社会と結び付くことで安定を取り戻している。そういう場が、地域の中にたくさんあることが必要だ」と感じている。

 映画の完成披露上映会が十二月一日、世田谷区の北沢タウンホールで開かれる。午前十時半、午後二時半、同七時からの三回。大人九百九十九円。障害者と中高生は五百円。問い合わせはピース・クリエイト=電話03(3699)4883=へ。

2015年11月25日     東京新聞