ゴエモンのつぶやき

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「手話は言語」認めて 県聴覚障害者協、条例制定に期待

2015年11月16日 02時15分35秒 | 障害者の自立

 県議会が手話言語条例(仮称)制定に向けて取り組んでいる。来年の2月定例会への条例案提出を目指し、与野党でつくる検討委員会が関係団体との意見交換や先進地視察を重ねる予定だ。10月20日には県聴覚障害者協会の野原龍信会長らが検討委の議員らに対し、聴覚障がい者を取り巻く現状を語った。

  野原会長らによると、他国に比べて日本は「手話は言語」という意識が低い。「多民族国家では多様な言語を許容するが、日本は複数の言語への親しみが薄い」と感じている。

 協会の比嘉豪理事は普通学校に通い、健常者と同じ教育を受けてきたが、日本の教育は障がいへの理解を深めないと問題点を指摘。「歴史教科書に載っているのは健常者のことばかり。学校教育で教えないと理解する下地が育たない」と説明した。
 問題は教科書だけではない。沖縄ろう学校に赴任する教師は手話を覚えるカリキュラムがない。そのため個人で手話を学ぶが、覚えた2、3年後には転勤になり、専門性が求められる教育現場に適任者が定着しないという。「手話が不完全な先生では生徒の学習も不完全になる。十分な学力が身に付かなければ社会性を養うことも難しい。聴覚障がい者の就職率が低い原因もそこにある」と比嘉さんは語る。
 野原会長は「手話を言語として認識するだけでは十分ではない。聴覚障がい者が障がいを感じることなく生活できる環境をつくることが大事。普通学校で英語を教えるように、手話を教えることが必要だ。手話言語条例がそのきっかけになれば」と期待している。

 

聴覚障がい者の現状について語る野原龍信会長(左)と比嘉豪理事

2015年11月14日   琉球新報


マイナンバーに“性同一性障害者”の不安深刻 性別の発覚恐れ退職、自殺も…

2015年11月16日 02時11分45秒 | 障害者の自立

 マイナンバーをめぐって、心と体の性が一致しない「性同一性障害(GID)」の人々の間に戸惑いが広がっている。職場への提示が必要な個人番号カードは性別が記載されており、本来の性別を知られる可能性があるからだ。中には発覚を恐れ、仕事をやめた人も。場合によっては「自殺も考える」と話す人がいるなど悩みは深刻だ。

 「どんな目で見られるか、考えると怖い…」

 千葉県に暮らすGIDの女性(45)は今年8月、約4年勤めたアルバイト先をやめた。外見と違う性別が書かれたカードを会社に提示するのは抵抗があったからだ。

 本来の性に違和感を覚えたのは小学生の頃。成長するほど戸惑いは増し、「男なのにしぐさが女っぽい」などと陰湿ないじめも受けた。だが、周囲に相談はできなかった。

 それでも、男性として生きなければと思った。高校卒業後は父の勧めで自動車整備士の専門学校へ。その後、女性と結婚して子供も授かったが、本当の自分を偽ることに限界を感じて離婚。性別適合手術を受けた。

 だが、性同一性障害特例法では手術を受けても未成年の子がいれば、戸籍の性別変更は認められていない。現在、下の子は15歳で、性別はまだ変更できない状況だ。

 これまで、職場で本来の性別を知られ、同僚から無視されたり、急に力仕事をふられたりといった嫌がらせを受けたことが何度もある。その度に職場を変えた。今は一緒に暮らす婚約者の男性がいるので、仕事をやめてもすぐに生活に窮することはないが、「支えてくれる人もなく職を失えば、生活は立ちゆかない。同じ悩みを抱える仲間には自殺を考えている友人もいる」と女性は明かす。

 「性別が書かれたマイナンバーカードを職場に見せることは、今のままでは強制カミングアウトにつながる。見られるリスクをなくしてほしい」

 行政手続きで利便性が増すといわれるマイナンバー制度。その影で不安に震える人がいる。

2015.11.15    ZAKZAK


聴覚障害伝え、爽快ラン きょう金沢マラソン

2015年11月16日 02時03分30秒 | 障害者の自立

◇ビブス着て出場へ

 1万3000人以上がエントリーした「金沢マラソン」(読売新聞北陸支社など後援)が15日午前9時にスタートする。参加者の1人、大阪府東大阪市の黒川大樹さん(26)は聴覚障害者への理解を深めようと、「後ろから声かけられても聞こえません。ゴメンね!皆頑張ろう!」と書いた特製のビブスを着用して出場する。

 黒川さんは3歳の時に難聴と診断を受けた。補聴器をつけても音がゆがんで聞こえるといい、小学校入学前までに手話を習得。相手の表情などから会話の内容を想像して意思疎通を補っているという。

 20歳の誕生日に「人生の中で何か思い出に残るようなことをしたい」とランニングを始めた。フルマラソンでの完走を目標に練習するうち、「ほおをなでる風が心と体をリラックスさせてくれる」と走る魅力にとりつかれた。

 補聴器は水分や塩分に弱く、風の音が雑音として響くため走る時には着用しない。これまでに出場したマラソン大会では、周りの音が聞こえず給水所で他のランナーとぶつかって転倒したこともあった。そのため、10月の大阪マラソンからメッセージ入りのビブスを着用。他のランナーとぶつかることもなくなり、手話で「頑張れ」と励まされるようにもなったという。

 14日夜に金沢に到着し、出場の受け付けを済ませた黒川さんは「市民マラソンには健常者も障害者も参加している。ビブスを見て、お互いが気分よく走れる環境を考えるきっかけになれば」と語った。

金沢マラソンでの完走を誓う黒川さん

金沢マラソンでの完走を誓う黒川さん

2015年11月15日 Copyright © The Yomiuri Shimbun

共生ステーション10周年記念講演

2015年11月16日 01時57分20秒 | 障害者の自立

地域ぐるみ支援確認 「子どもや高齢者輝くケアを」

 障害の有無や年齢に関わらず、さまざまな福祉サービスが受けられる「地域共生ステーション」が県内に誕生して10周年を迎え、記念講演会が14日、鳥栖市のサンメッセ鳥栖で開かれた。約150人が参加、これまでの歩みを振り返り、目指すべき地域包括ケアのあり方を再確認した。

 県内の地域共生ステーションは10月末現在で204カ所。高齢者対象の「宅老所」と、子どもや障害者をはじめ全世代を受け入れる「ぬくもいホーム」があり、住民やNPO法人が運営主体となっている。

 この日は宅老所・グループホーム全国ネットワーク代表の惣万(そうまん)佳代子さん(64)=富山県、写真=が基調講演。地域共生ステーション同様、子どもからお年寄りまでが集まる富山型デイサービスの取り組みを紹介した。

 要介護度4の高齢女性が子どもと一緒に笑顔を見せている写真を例示し、「高齢者や障害者だけでの集団生活は異様。豊かな人間関係の中で人は育ち、一人一人が輝く」と持論を語った。また、「1人暮らしの高齢者がずっと地域で暮らしたいと願ったとき、私たちがまず支えることで、周辺住民の意識も変わっていく」と地域ぐるみでの支援の重要性も呼びかけた。

 続いて、佐賀県内の共生ステーションの代表者や行政の担当者らが意見交換。「県内でもステーションの数は増えてきたが、全世代を受け入れるぬくもいホームは4割程度。その割合を今後増やし、地域の人の関わりを増やすべき」といった課題が出された。

子どもから高齢者までが一つの場所に集う富山型デイサービスの取り組みについて話す惣万さん

2015年11月15日      佐賀新聞


認知症患者の家族が訴えられるリスク ボール訴訟で流れ変化

2015年11月16日 01時54分19秒 | 障害者の自立

 10月28日、73歳の認知症の男性がJR宮崎駅前で起こした「暴走事故」では、6人の歩行者がはねられ、2人が死亡した。同様のケースで認知症の患者本人に責任能力が認められない場合は、被害者から家族が訴えられる例も少なくない。

 2007年には愛知県で91歳の男性が徘徊の末、線路内で列車にはねられ死亡した。妻と長男の妻が目を離した隙の出来事だったが、鉄道会社側が列車遅延の損害720万円を求めて遺族を訴えた(双方が上告中)。介護する家族は、損害賠償を求められるリスクと常に隣り合わせということだ。

 ただし、「流れが変わってきた」と話すのは、東京弁護士会高齢者・障害者の権利に関する特別委員会の副委員長を務めた元橋一郎弁護士である。

「今年4月に最高裁で出た判決が注目されています。児童が蹴ったボールを避けたバイク運転中の男性が転倒し死亡した事故で、遺族が児童の親を相手取って損害賠償を求めていましたが、監督義務が狭く解釈され、親が免責されたのです。これは認知症高齢者のケースにも影響するでしょう」

 では、車の暴走事故はどうか。

「人身事故は責任能力なしでも自賠責保険で死亡は3000万円まで保険金が出る。上限を超える高額請求は、任意保険がカバーしています。ただし物損については責任能力がなければ、家族に責任が及ぶケースもあり得ます」(元橋弁護士)

 もちろん免責や保険があるから乗ってもよい、とはならない。責任の有無に関係なく、被害者の命は戻らない。本人の免許返納だけでなく、家族が車のキーの保管場所を変えるなど、工夫や努力が必要となる。

※週刊ポスト2015年11月20日号