ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

難病患者の質疑 見送りは理念に反する

2016年05月17日 02時58分12秒 | 障害者の自立

 「何人も、障害者に対して、障害を理由として、差別することその他の権利利益を侵害する行為をしてはならない」

 障害者基本法は第4条でこう定める。その理念を具体化する障害者差別解消法は先月施行された。

 ところが、この原則に反する出来事が国会で起きてしまった。

 衆院厚生労働委員会の参考人質疑で、意見を求められていた筋萎縮性側索硬化症(ALS)の男性患者(58)の出席が見送られた。

 野党側が求めたが与党側が反対し、他の法案審議を絡めた協議の末、要求が取り下げられた。

 男性は最後まで出席を希望していた。与野党の駆け引きの犠牲となってしまった印象は否めない。

 本来、国会こそが差別解消の先頭に立たねばならないはずだ。猛省を求めたい。

 ALSは体を動かす神経が徐々に侵され、全身の筋肉が動かなくなる原因不明の難病だ。日本全国の患者数は9千人を超すという。

 適切な医療と支援があれば尊厳をもって社会で活躍できる。理論物理学者のホーキング博士ら、発病後に業績をあげた人も多い。

 男性は呼吸器を装着し声が出せないため、委員会出席には口元を読み取る「通訳」が必要だった。このためやりとりに時間を要するとの反対論が出ていたという。

 だが今回の委員会はそもそも、会話が困難な難病患者の意思疎通のため、入院中のヘルパー利用を解禁する法案の審議が目的だ。患者自身が出席することは、論議に大いに資するのではないか。

 結局、委員会には日本ALS協会の常務理事が代わりに出席し、男性患者の談話を代読した。

 「福祉に最も理解をしてくださるはずの厚生労働委員会において、障害があることで排除されたことは、深刻なこの国の在り様を示している」。国会はこの訴えを重く受け止めねばならない。

 気になるのは、国会戦術を優先するかのような各党の姿勢だ。

 自民党の小此木八郎国対委員長代理は反対理由を「患者さんをおもんぱかった」と強調。最終的に野党側が判断したと主張する。

 民進党の山井和則国対委員長代理は、与党側が別の法案審議を出席の条件として求めたため受け入れられなかったと説明する。責任の押し付け合いではないか。

 ことは今回の例にとどまらない。与野党間の緊張関係は重要だ。しかしそのために、国会本来の使命がないがしろにされるような事態は、あってはならない。

05/16   北海道新聞


支援の“負”に目を向けて、懸念される過剰診断・投薬

2016年05月17日 02時52分29秒 | 障害者の自立

 注意欠陥多動性障害(ADHD)や自閉症、アスペルガー症候群などの発達障害者支援法の施行(2005年)から11年が経過した。今国会では、地域の支援体制強化など、支援拡充のための改正法が成立する見通しだ。しかし、同法については過剰診断、過剰投薬などの問題も指摘される。精神医療による人権侵害の監視活動を行う「市民の人権擁護の会(CCHR)日本支部」代表世話役の米田倫康さんに、同法の問題点などについて聞いた。

 ――発達障害者への支援のための地域協議会を新設できるようにするなど、発達障害者支援法改正案が近く成立します。

世界日報  2016/5/16


未来見据え伸び伸び、練習成果競う

2016年05月17日 02時44分29秒 | 障害者の自立

県障害者スポーツ大会開幕

 県障害者スポーツ大会が15日、新潟市中央区のデンカビッグスワンスタジアムで開幕し、総合開会式と陸上競技が行われた。選手たちは青空の下、自己ベスト記録更新を目指して力を尽くし、スタンドから大きな拍手と声援が送られた。

 大会は10月に岩手県で開かれる全国障害者スポーツ大会の代表選考を兼ねる。13歳から91歳までの約800人が出場し、陸上、フライングディスク、卓球など個人6競技を29日まで新潟、長岡の両市で行う。バスケットボールなど団体4競技は9月と10月に新潟市と聖籠町で実施する。

 開会式では、選手を代表して、新星学園(佐渡市)の奥田柊さん(13)が「たくさんの人に感謝し、最後まで諦めず、全力を尽くすことを誓います」と宣誓した。

 陸上には100メートル走など13種目に133人が出場。200メートル走で組別1位となった平野航さん(19)=アイビスランニングクラブ=は「目標の25秒を切ってベストタイムを出せてうれしい。(2020年の)東京パラリンピックにも出られるよう、これからも頑張りたい」と汗を拭った。

選手たちが練習の成果を競った県障害者スポーツ大会=15日、新潟市中央区

選手たちが練習の成果を競った県障害者スポーツ大会

 2016/05/16  新潟日報



障害者の願いに背く

2016年05月17日 02時40分17秒 | 障害者の自立

 日本共産党の堀内照文議員は11日の衆院厚生労働委員会で、障害者総合支援法改定案の反対討論に立ち、障害者自立支援法違憲訴訟の原告団が国と結んだ基本合意などに基づく「骨格提言」と大きくかけ離れており、「障害者や家族の願いに背を向けたものだ」と主張しました。

 支援の谷間に置かれる障害については未解決のままで、障害が重いほど負担を重くする「応益負担」を引き継ぐなど「積み残された課題に手を付けず、参考人質疑を含め、わずか9時間半の審議で採決するなど認められない」と指摘しました。

 65歳で障害福祉サービスから介護保険に移行する“介護保険優先”原則の継続は「障害者の命と暮らしを脅かしている」と述べ、同原則の廃止を要求。新たに設ける「自立生活援助サービス」は対象を絞り込むなどきわめて不十分なうえ、グループホームに住む軽度者の追い出しと抱き合わせになりかねないと批判しました。

 堀内氏は、「基本合意は障害者の命がけのたたかいで勝ち取ったものだ」と述べ、「障害者の願いが詰まった骨格提言と障害者権利条約に立ち返り、基本的人権が尊重される真の制度改革こそが必要だ」と訴えました。

 同改定案は、12日の衆院本会議で自民、民進、公明、おおさか維新各党の賛成多数で可決されました。

2016年5月16日   しんぶん赤旗


障害者集うカフェ形式の交流所開設 洲本のNPO

2016年05月17日 02時33分21秒 | 障害者の自立

 乗馬で心身の健康を図るホースセラピーの先進施設「NPO法人 五色ホースクラブ」(兵庫県洲本市五色町)が15日、集会場「老人憩(いこい)の家・あいはら荘」(同市五色町鮎原南谷)で、カフェ形式の交流スペースを初めて開いた。セラピーを受ける障害者らが職業訓練も兼ねて接待し、参加した住民らは食事を楽しみながらハンディへの理解を深めた。将来的には障害者が働く作業所とする構想もあり、今後も奇数月の第三日曜にオープンする。

 レタスにくるんだワカメご飯と鶏肉の照り焼き、米粉の蒸しパン…。バスケットに盛られた500円のランチを朗らかな表情で運ぶのは、同クラブレッスン生の女性(18)=淡路市王子。インストラクターやレッスン仲間ら約20人が舌鼓を打った。

 ホースセラピーは馬体温で精神をリラックスさせ、揺れる背上で平衡感覚を保って筋力向上なども見込む療法。知的障害のほか骨格にもハンディがある下脇さんはセラピーで笑顔が増え、曲がった背筋も伸びるようになった。

 レッスン生の女性らの「馬と寄り添っていたい」という希望に応えようと同クラブが作業所開設を模索。カフェはその第一歩でランチやコーヒーを格安提供し、障害者らが食事運びや盛り付けを担う。同クラブ理事長の滝本眞弓さんは「愛する馬と一緒にいながら、自分の得意なことを生かして働く。その夢をかなえたい」と願う。

 淡路市内の障害者支援施設で弁当作りなどの仕事に就くレッスン生の女性。料理の手伝いが好きで、カフェでも張り切る。母親(50)は「引き馬も手伝うことで人に何かをしてあげることに喜びを感じ、精神面で成長した。馬と過ごすのがあの子の夢」と話す。

 カフェでは健康づくり教室も。この日は病院でリハビリを担当する柔道整復師の男性(54)=大阪府富田林市=が、筋肉の緊張を緩和するセルフケアを講義。「運動療法がメインのクラブ。セラピーに通じる企画も取り入れたい」と柔道整復師の男性は意義を語る。

 セラピーの希望者らの参加も呼び掛けており、滝本さんは「安全上の理由から馬場は非公開だが、地域との関わりを持ち、活動を広く知ってもらいたい」と期待している。同クラブTEL0799・32・1354

 
馬に乗って心身を癒やすホースセラピー。レッスン生の自立した生活を促すため、作業所開設の構想を抱く

2016/5/16   神戸新聞NEXT