ゴエモンのつぶやき

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西鉄バス外部音声案内中止 視覚障害者「困る」 住民は「うるさい」

2011年05月31日 02時21分57秒 | 障害者の自立
 西日本鉄道(福岡市)が市内で運行する路線バスの停留所で、車外スピーカーを通じて行き先を告げる「音声案内」をやめる場所が増えている。「アナウンスの声がうるさい」と訴える地元住民の声に配慮してのことだが、その一方では、視覚障害のある利用客から「行き先が分からず乗り違えた」といった苦情が相次いでおり、同社は対応に苦慮している。

 同社によると、音声案内は、バスが停留所に着くと、乗降口付近にある外部スピーカーから、運転手の肉声や録音テープによる行き先案内のアナウンスが流れる仕組み。10年ほど前から「アナウンスの音が耳障り」「早朝や夜、うるさくて眠れない」などと案内の中止を求める声が地元住民から相次ぐようになった。

 このため同社は、案内を中止する停留所を順次拡大。これまで市内約2千カ所のうち、住宅地などを中心に230カ所で取りやめた。ところがそれに伴い今度は、音声案内に頼っていた視覚障害者から「行き先の違うバスに乗った」「迷っている間に乗り遅れた」といった苦情が増え始め、ここ数年は年10件前後に達するという。

 改善策を検討した同社は昨年6月から(1)音声案内を中止している停留所でも(視覚障害者が使う)白杖(はくじょう)を持つか、盲導犬を連れている人がいれば音声案内を流す(2)各停留所にステッカーを張り、困っている障害者への援助を一般利用客に求める-などを実施している。

 それでも、運転手が障害者に気づかず案内をしなかったり、音量が小さ過ぎて聞き取れなかったりするケースがあり、視覚障害者の不満は解消されていない。自宅から数キロ離れたスポーツ施設までバスを乗り継ぐ福岡市中央区の男性(75)は「音声だけが頼り。案内がないと、車体に近づいて運転手に行き先を確認しなければならず事故の危険もある」と訴える。

 西鉄の自動車事業本部は「なかなかよい解決法が見つからず、難しい問題。バス停近くの住民の理解を求め、迷惑にならない音量での音声案内を徹底していくしかない」としている。

 福岡県などの中途失明者でつくる「福岡つくし会」の南里英治相談役(69)は指摘する。「こうした問題は福岡市に限らず起きているはず。どちらの言い分が正しいということではなく、双方が納得できる方法を話し合う必要があるだろう」

=2011/05/29付 西日本新聞夕刊=

絵カード:重複障害でも理解 意思伝達に使えるように、教諭が指導方法考案

2011年05月31日 02時17分20秒 | 障害者の自立
 ◇触れば欲しい物が映るタッチモニター活用

 言葉で意思疎通できない障害者が使う「絵カード」は、全国の特別支援学校で使用されているが、宮崎県立清武(きよたけ)せいりゅう支援学校(97人、瀬川健治校長)教諭の松田昭憲さん(54)=4月から県立みやざき中央支援学校勤務=は、パソコン画面に触れるタッチモニターを使って絵カードの使い方を理解させる指導方法を考案し、重複障害者の意思伝達に成果を上げている。

 絵カードは食べ物や場所などの絵が描かれ、それを示すことで欲しい物や行きたい場所を伝える「コミュニケーション支援ツール」の一つ。最も初歩的なツールで、自閉症や重度の知的障害者らに有効という。

 使用方法の指導では、例えばまず車椅子の絵カード、次に実物を示し「カードを出すと車椅子がもらえる」と理解させる必要がある。しかし、両者の関係を理解できない子供もいる。

 清武せいりゅう支援学校の児童・生徒の約8割は知的障害、聴覚障害、肢体不自由など二つ以上の障害のある重複障害児で、ほとんどが絵カードを使えない。顔の表情や手足をバタバタさせるなどの動作でしか意思を伝えられず、コミュニケーションは近親者に限られる。

 「何とかコミュニケーションを」と、松田さんは07年から宮崎大学の夜間大学院に通い、安東末広教授(臨床心理学)と研究を進めた。触ると画面が変わるタッチモニターに着目し、パソコンを使って、画面に触れば好きなアニメが表示されるプログラムを作った。「モニターがスイッチの役目。触れば好きな物が出ると理解させやすい」

 脳性まひで重度の聴覚障害と知的障害がある川崎麻美さん(18)は中学2~3年時、20~40分の指導を週2回、1年間受けた。教諭はまず、画面に触るとアニメが表示されることを教える。次に画面を模したボードの上に置いた絵カードを麻美さんが手に取って教諭に渡せば、教諭が画面に触り、アニメを表示させる。カードを第三者に渡すことで、意思を伝えられることを理解させる練習を重ねた。

 初めは無関心な様子だったが、1年を経て、好きなアニメが映し出されると、松田さんと視線を合わせニコニコ笑うようになった。「見たいという用件だけでなく、楽しい気持ちまで伝えられるようになった」と松田さんは話す。

 麻美さんは日常生活でも絵カードを使いこなせるようになった。車のカードとスーパーのレシートを示せば「車に乗ってスーパーに行きたい」という意思表示。母智美さん(44)は「外出したい時、父親には車のカード、運転しない私には車椅子のカードを見せます。話せないけれど、本当はいろんなことが分かっていると知りました」と目を細める。麻美さんのため、好きな食べ物や場所などの写真を貼った絵カード約30種類を手作りした。

 松田さんは「重複障害がある子供の気持ちはなかなか読み取れないので、練習を通じて心の動きが少しでも見えるのがうれしかった」と語る。指導した6人全員に何らかの効果があったという。

 松田さんは指導法を6段階にまとめ、家庭や学校で絵カードが習得できるように工夫した。全国特別支援教育研究会で発表した功績などが認められ、今年1月、文部科学省優秀教員表彰を受けた。障害の種別にさらに細かい指導方法をまとめ、今夏、学会で発表する予定という。

 安東教授は「重複障害児に対し、これまで絵カードの有効な指導法がなかった。タッチモニターは比較的簡単に導入できるツールで、注目すべき取り組みだ」と評価する。

 文科省によると、09年現在、全国の幼稚部から高等部までの特別支援学校1030校に11万7035人が在籍する。うち二つ以上の重複障害児は約3割の3万7011人。

 ほとんどの特別支援学校・学級は絵カードを使っている。従来は、音楽を象徴する「太鼓のバチ」や運動を象徴する「体操靴」などの実物を選ばせ、絵カードに移行していくなどの指導法が一般的だが、誰もが理解できるわけではないという。

 同省特別支援教育課の下山直人調査官は「タッチモニターを活用した研究は聞いたことがない。画面が欲しいものに変わるという特性をうまく利用している。学校教諭の実践研究としてここまで丁寧に習得過程を取り上げた研究はなかなか目にしない。他の学校や家庭でも役に立つのではないか」と評価している。

毎日新聞 2011年5月30日 東京朝刊

全九州ろうあ者スポーツ大会:ソフトボール競技、佐賀カチガラーズ初優勝 /佐賀

2011年05月31日 02時14分30秒 | 障害者の自立
 聴覚障害者がスポーツで技術を競う「第48回全九州ろうあ者スポーツ大会」(今月21~22日、宮崎県)のソフトボール競技に出場した県代表チームが、初優勝を果たした。監督の福田誠さん(52)=小城市=は「練習をまじめに行った成果が出た。全国大会でも結果を残したい」と意気込んでいる。

 チームは「佐賀カチガラーズソフトボール部」。県内に住む27~72歳の聴覚障害者12人が、仕事などの合間、週末に練習を重ねてきた。

 決勝には過去3回進出したが、いずれも敗退。しかし、福岡県のチームと争った今回の決勝では、激しい点の取り合いを制し、11-7で初優勝をもぎ取った。

 ルールは通常と変わらないが、声の掛け合いがないため、意思疎通が重要。部長の吉田敬さん(27)=唐津市=は「アイコンタクトと手話で息を合わせることが大事」と強調する。フライが上がった時などは、手を振って合図をするという。

 全国大会は9月、愛知県で行われる。過去の出場成績で最高は2回戦まで。吉田部長は「ベスト4を目指したい」と意気軒高だ。

 また、同大会に出場したゲートボールの2チームも、準優勝と3位の好成績を達成。10月予定の全国大会には県代表として、1チームで挑む。前田英輔主将(67)=佐賀市=は「全国で優勝を果たしたい」とさらに上を目指す。

毎日新聞 2011年5月30日 地方版

障害者の働く姿を写真で紹介 岡山・さん太ギャラリーで作品展

2011年05月31日 02時11分52秒 | 障害者の自立
 障害者100+ 件が生き生きと働く姿を紹介する写真展「活躍する障がい者たち」(山陽新聞社、山陽新聞社会事業団主催)が30日、岡山市北区柳町の山陽新聞社さん太ギャラリーで始まった。6月5日まで。

 35年間にわたって障害者100+ 件をテーマに撮影している日本写真家協会会員・小山博孝さん(66)=津山市二宮=と助手3人のパネル作品(縦91センチ、横60・5センチ)計57点を展示。大学で教壇に立つ聴覚障害者の男性、鉄道会社に勤める傍ら車いすマラソンの練習に励む女性らの真剣なまなざしや笑顔を捉えている。

 小山さんは「障害に対する偏見は根強いが、さまざまな分野で活躍していることを多くの人に知ってもらいたい」と話している。


障害者が生き生きと活動する姿を紹介する写真展

山陽新聞

地域で生きる障害者の姿追う 31日から新宿で写真展

2011年05月31日 02時02分26秒 | 障害者の自立
 障害を抱えながらも施設ではなく地域で生きることを選んだ人々の姿を追った写真展「ここに生きる」が31日から6月6日まで、東京都新宿区西新宿の「新宿ニコンサロンbis」で開かれている。撮影者は、障害者ヘルパーとして働きながら、障害者の写真を撮影し続ける写真家、矢部朱(あ)希(き)子(こ)さん(35)。矢部さんは「自分の意志で自分の生き方を選んだ人たちの姿から学ぶことは多いはず」と多くの人の来場を期待している。

 矢部さんは写真の専門学校卒業後、同世代の女性のポートレートや生まれ故郷の神戸の街などの写真を発表し続けている。

 障害者を被写体にしたきっかけは平成18年、生き方に悩んで神戸に帰った際、偶然に見つけた1枚のヘルパー募集のチラシだった。

 「どんなに重い障害があっても、自分の選んだ地域で生きていきたい。そのための有料介助者を募集しています」との言葉にひかれ、思わず電話をかけたのが障害者との出会いだった。

 以来、矢部さんは障害者ヘルパーとして働きながら、地域で生きる障害者の日常にカメラを向ける。自分の望むような生活ができない施設生活と比べ、ヘルパーに支えられながら地域で暮らすことは障害者にとってはチャレンジだ。自分で何かをつかみ取ろうとする障害者の姿から、矢部さん自身、学ぶことは多かったという。

 展覧会で紹介されているのは37人。身体に重い障害を持っていたり、人工呼吸器をつけながらも、地域で生きることを選んだ人もいる。ポートレートには障害者自身の言葉も添えた。

 展覧会は午前10時半から午後6時半まで(6日は午後3時まで)。問い合わせは(電)03・3344・0565。


地域で生きる障害者の日常を写した写真展「ここに生きる」のなかのポートレート

MSN産経ニュース