まじめで優秀で正義感ある若者が貧困や差別のような社会の矛盾に目覚め悩んだ。
そしてついに彼は社会主義運動に身を投じた。
大昔、全共闘時代ころまでの左翼活動家のイメージはおよそこんな感じでした。
当時の日本の左翼青年に限らず、西欧・ロシアの革命家も似たようなものですが、こういうのを左翼神話という。
しかし初期の社会主義者を取り締まる際、当時の西欧の当局は支配階層に対する下層の憎悪を煽ったことを理由に挙げたそうです。
ストレートに言ったものですがその方がむしろリアルかもしれません。
現代人より実物のフランス革命に近い時期を生きたら、確かにそう思っておかしくない。
ニーチェは最後の審判や黙示録は神の裁きというより、リアル社会に対する僧侶階級の復讐願望の投影であるというように言いましたが、むしろこれは社会主義によく当てはまるのでは。
左翼社会主義者になるのは平等と人権実現の正義感からでなく、成功や出世の道を閉ざされた落伍者が社会正義実現にかこつけて弱者を扇動し成功者への復讐心を満たそうとする。
さらに自身は落伍者でなくても、この「左翼神話」を真に受けて左翼となる馬鹿もいる。
現代もこのこと、変わっていないのでは?