適格退職年金の移行を検討する場合、問題になるのは、責任準備金でした。
厚生年金基金や確定給付企業年金(DB)では、数理債務、最低積立基準額に
ついて理解しておく必要があります。
今日のブログで扱うのは、数理債務です。
(最低積立基準額については、次回のブログでご案内いたします。)
さて、ここで問題です
適格退職年金の責任準備金と基金・DBの責任準備金は同じ?
適格退職年金の責任準備金と基金・DBの数理債務は同じ?
答えは、 が正解です。
基金・DBの数理債務は、給付現価から標準掛金収入現価を引いたものです。
適年の責任準備金は、同様に、給付原価から標準掛金収入現価を引いたものです。
基金・DBの数理債務は、年金資産と特別掛金収入現価から成っています。
特別掛金は、積立不足を償却するための掛金です。
適年の責任準備金は、年金資産と過去勤務債務等の残高です。
過去勤務債務(=積立不足)に対しては、それを償却する掛金が設定されています。
要するに、基金・DBの数理債務=適年の責任準備金です。