企業年金制度や退職金制度を作る、あるいは変更するのに、コンサルティングは
必要か?・・・・・・⇒残念ながら、必要ないと考えている人が多いのが現実です。
その場合、企業年金制度や退職金制度を作ることを、積立手段を決めることと
勘違いしていないでしょうか?
この勘違いは、事業主にも、金融機関にも言えることです。
企業年金制度・退職金制度の内容を作ること、そのための積立手段は別です。
金融機関が提案するのは、積立手段です。
事業主は、企業年金制度や退職金制度をどうしたいのか?
長期勤続に報いる制度がいいのか、貢献度に応じて支給したいのか、あるいは
その両方を取り入れた制度にしたいかで、制度設計は違ってきます。
退職金の計算方法は、最終基準給与×支給倍率か、給与とは切り離した計算に
するのか、ポイント式にするのか?
職種、例えば事務職、営業職、専門職、管理職などがあった場合はどうするか?
従業員への説明、同意などはどうするか?
どの金融機関を選ぶべきか?コンペを実施するのか?選定基準は?
退職金規程の変更、他の諸規程との整合性の検討は?
厚生局への届け出は?労働基準監督への届け出は?
そして何よりも大事なのは、企業の負担額の将来シミュレーション
コンサルティングにお金をかけないで、金融機関任せだと、後で思わぬ落とし穴
が待ち構えていることになります。
セミナー開催のお知らせ
日時:8月5日(木)18:30~20:30(開場18:00)
場所:東京国際フォーラムG601
内容:「これからの企業年金・退職金制度」
対象:社会保険労務士の皆様
同様のセミナーを、8月16日(月)、19日(木)にも開催いたします。
開催場所は、TKP横浜駅西口ビジネスセンター(JR横浜駅徒歩3分)です。
セミナーの開始は17:30(17:00開場)、終了は19:30の予定です。
お申し込みは、彩コンサルティングまでメールでお願いいたします。
sai@rice.ocn.ne.jp
企業型年金を退職金制度の内枠としている場合には、想定退職金を自社で
管理・計算することになります。
従業員の退職に伴い、会社が支給する退職一時金は、退職金規程により
計算された金額から『想定退職金』を引いた金額を会社が退職一時金として
支給することになります。
退職する従業員ごとに、退職時までの掛金を『想定利回り』で運用したとする
金額が『想定退職金』となります。この『想定退職金』は、運営管理機関で
従業員別に管理・計算してくれませんので、自社で管理・計算していくことに
なります。
計算式は、
退職金規程に則り計算した金額-想定退職金=会社が支給する退職一時金
です。
上記の式の、想定退職金は、企業型年金の掛金合計額ではありません。
また、運用結果が良い従業員では退職一時金の支給額負担が減るわけでも
ないし、逆に運用結果がおもわしくなかった従業員に退職一時金を多く支給す
る必要もありません。
当然、退職金規程に、『想定退職金』、『想定利回り』ということを、誤解のない
ようにを盛り込んでおく必要があります。
また、退職金の支給事由に、自己都合、定年、会社都合、死亡等がある場合、
それぞれの計算の仕方は、上記の計算式に当てはめて行います。
『想定退職金』の計算は、表計算ソフト=エクセルを使います。
手間がかかるか簡単かは、退職金規程の内容と企業型年金の掛金テーブル
によります。
ご質問やお問合せは、メールまたはお電話で。
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左下のブックマークにある「適格退職年金の移行コンサルティング」です。
企業型・確定拠出年金制度における『想定退職金』というのは、なかなか
認識されにくい用語のようです。
『想定退職金』は、企業型・確定拠出年金(=以下、企業型年金)において、
企業拠出の掛金を、掛金が拠出された月数分、『想定利回り』で運用した
とされる金額のことです。
『想定利回り』というのは、企業型年金の掛金を決める時の基準となる利率
のことです。
40年勤続で1,000万円の退職金という場合、40年間で1,000万円積み立て
るとしたら、毎月いくらの掛金が必要かを計算する時に用いる利率です。
一般的には、2~3%くらいで設定されていると思います。
1,000万円を40年間で積み立てる場合、3%のほう2%より掛金が少なくて
済みます。
2~3%の利回りを想定して、目標とする退職金額に届くように掛金テーブル
を作ります。
よって、企業型年金の加入者となる従業員は、掛金を想定利回り以上で運用
しないと、本来受け取れるはずの退職金額にはなりません。
企業年金・退職金制度を、全額企業型年金に移行している場合、あるいは、
企業年金・退職金制度を変更する際に、企業型年金を外枠として設定した
場合ははいいのですが、退職一時金制度と併用、内枠としている場合は、
運営管理機関は面倒を見てくれないので、自社で、この「想定退職金」を
管理・計算することになります。
ちょっと面倒?う~ん、そんなこともないですが。。。
続く
7月6日、東京国際フォーラムにおいて、NPO法人確定拠出年金教育協会の主催した
セミナー『分かり易く学ぼう、エマージング投信』に行ってきました。
企業型DCを導入した企業の担当者が主に参加していました。
DCを導入した企業から、導入時初期及び継続投資教育の実施方法や、『エマー
ジング投信』の採用についての取り組みが紹介されました。
また、基調報告は、エマージング投信とは何か、その特色はどんな点か、という
内容で行われ、勉強になりました。
DCの運用商品として、『エマージング投信』がどれくらい使われているかというと、
企業型では、保有者数比率が6%です。一方個人型では14%となっています。
企業型DCでは、運用商品として『エマージング投信』を商品ラインナップに入れて
いる企業は、まだまだ少ないということでしょうか?
今後の経済成長や、世界的規模での株価の下落後の戻りの早さといったことを
考えると、DCの運用商品に『エマージング投信』は必要だろうと思います。
そのためには、適格な情報提供が求められることになります。
企業の担当者も勉強しなければいけないし、企業型DC導入時の運営管理機関の
選択も重要になってきます。
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左下のブックマークにある「適格退職年金の移行コンサルティング」です。
確定給付企業年金には、簡易型が発売されています。
中退共の類似制度なのですが、以下のような基準により設計されています。
確定給付企業年金の簡易型は、加入者300人未満の制度で実施が可能な
制度です。簡易な基準での掛金の計算が認められていますが、一方で制約
もあります。たとえば、「財政運営を安全に実施するため予定利率は4.0%
以下とする」、「予定死亡率は加入者には用いず、受給権者は、男性は0.9、
女性0.85を乗じて安全を見込む」、「予定脱退率や予定昇給率は用いない」、
「障害給付金は設定できない」などいった内容となっています。
この度、この基準が見直され、加入者の人数が500人未満までとなります。
また、簡易基準に基づく掛金計算等の書類についての年金数理人の確認を
必要としないという措置は、平成24年3月末までの時限的なものでしたが、
当分の間省略することを可能となりました。
簡易型の確定給付企業年金は、
日本生命、第一生命、明治安田生命、住友生命、AIGスター生命で発売して
います。
先日、上記のうちの1社の方と、お会いしてきました。
ホームページを見たということでした。
資料を頂戴し、説明を聞いてきました。
上記の簡易型DBを扱っている保険会社全てではないと思うのですが、私が
お会いした保険会社では、「適格退職年金の一時移行先として使っていただ
いても、いいと思います。」ということです。
つまり、適年の制度廃止まであと2年もないけれど、まだどうしていいか決め
かねているという場合には、簡易型DBに、とりあえず移しておくという使い方
です。
「あ~なるほど。そういう使い方はできるかもしれない。」と思いました。
私がお会いした保険会社の簡易型DBは、いわゆるパッケージプラン(掛金の
パターンが決まっている⇒使いにくい!)ではありません。
短期間で解約しても違約金のようなものは取られないそうです。(但し、運用
が悪ければ、積立不足が発生します。)
ただ、だからと言って、安易な使い方はしないほうがいいです。
興味のある方は、ご連絡ください。
企業型・確定拠出年金は、どれくらいの規模の企業にどれだけ導入されて
いるのでしょうか?
「大企業が多い」と思われがちですが、実際はどうでしょうか?
平成22年5月末の統計結果による数字は、次の通りです。
まず、企業型DCを実施している事業主数は、13,127件です。
従業員数 件数 割合
_______________________________
99人以下 7,421件 56.5%
100人~299人 3,085件 23.5%
300人~999人 1,738件 13.2%
1,000人以上 883件 6.7%
以上から、企業型DCは、従業員300人未満の企業で実施している割合が
80%ということが分かります。
これらの数字は、厚生労働省のホームページで見ることができます。
厚労省のホームページの中央下のほうにある『行政分野ごとの情報』の
『年金・日本年金機構関係』をクリックし、『年金制度改正のあらまし』から、
『企業年金制度等』⇒『確定拠出年金制度』⇒『企業型年金の運用実態に
ついて』で、見ることができます。
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左下のブックマークにある「適格退職年金の移行コンサルティング」です。
適格退職年金への新規加入が認められなくなってから8年になります。
この間、企業年金の加入者数は、どのように変化したのでしょうか?
適年の移行はで、中小企業では中小企業退職金共済を選択していると
いうことを、皆様もお聞きになったことがあると思います。
実際は、どうでしょうか?
平成14年度末は、
適格退職年金の加入者は、859万人
厚生年金基金⇒ 1,039万人
確定給付企業年金⇒ 15万人
中小企業退職金共済⇒ 260万人
企業型・確定拠出年金⇒ 33万人
でした。
平成18年度末は、
適格退職年金の加入者は、506万人
厚生年金基金⇒ 524万人
確定給付企業年金⇒ 430万人
中小企業退職金共済⇒ 284万人
企業型・確定拠出年金⇒ 219万人
となりました。
平成21年度末には、
適格退職年金の加入者は、249万人
厚生年金基金⇒ 460万人
確定給付企業年金⇒ 647万人
中小企業退職金共済⇒ 302万人
企業型・確定拠出年金⇒ 340万人
となっています。
確定給付企業年金が、適年の移行だけでなく厚生年金基金の代行返上
をうけて、加入者を伸ばしています。
一方、中小企業退職共済は、中小企業での利用が多いとはいえ、大きく
加入者が増えているわけではありません。
むしろ、企業型・確定拠出年金の加入者数がこの8年で、10倍になって
います。
では、企業型・確定拠出年金を導入している企業の規模は、どうなので
しょうか? 続く
先日、環境問題のセミナーに参加しました。
「C2C」のセミナーです。
「C2C]って、ご存知ですか?
私は知りませんでした。このセミナーに参加して初めて知りました。
「C2C」とは、cradle to cradle の略称です。
「ゆりかごからゆりかごへ」ということで、商品やサービスの生産において、
原料の調達から廃棄方法まで、環境負荷の少ない方法を考えてビジネス
を行うことをいいます。
「C2C」の認証を取得する動きが欧米で始まっているそうです。
セミナーの後の質疑応答で、
「C2Cの認証の取得には、どれだけの費用がかかるのか?」という質問が
ありました。
費用はかなりかかるということでした。
確かに、「C2C」は、企業のビジネスモデル全体の変革を促す考え方で、
「環境への配慮」「社会的公正」「企業利益」の3つを同時に達成すること
が求められます。
これを認証するということは、安くはないですよね。
質問した方の意図は、
「ISOを取るのに、企業利益のほとんどを持っていかれた。『C2C』が
今後日本で必要になってくると、ISO以上の費用がかかるのは困る。」と
いうことでした。
さて、標記の件です。
確かに、コンサルティング費用の尺度は。。。これは難しい問題です。
どうやって、事業主に理解していただくか?
費用対効果を示すことだと思います。
企業年金・退職金制度では、変更前より変更後のほうがコストが減ると
いうことが示せると、ベストです。
もちろん、制度設計が事業主にも従業員にも、気に入っていただける内容
であることが前提の上の話です。
6月29日の記事「育児・介護休業法の改正⇒6月30日から施行さ
れます。」に間違いがありました。
社会保険料の取り扱いについてです。
育児休業中の社会保険料は、従業員分も事業主分も免除されますが、
介護休業中は、どちらも免除になりません。
介護休業中は給与が支給されませんので、社会保険料の扱いについて、
会社と話し合っておくことが必要です。
6月29日のブログは、7月5日に訂正したしました。
申し訳ありません。宜しくお願い致します。
適格退職年金の制度廃止まで、もう2年も残っていません。
移行が済んでいない企業では、何とかしなければということで、簡易に
できる方法を選択するとしたら、参考までに、下記をお読みください。
適格退職年金の移行を簡易に、つまり経費を節約して行うと、リスクを
抱えることになります。
リスク・・・その1
適年の時の退職金規程がそのまま改定されないで残っている。
⇒退職金規程を作るのを外部に依頼してお金をかけたくない。
⇒社内の担当者には作れない。
⇒規程の変更は、適年を委託していた生命保険会社がやってくれたと
思っている。
リスク・・・その2
適年の移行先が中退共と養老保険ハーフタックス
中退共の掛金が、5千円とか1万円の定額となっている。
⇒従業員の同意の取り付けがきちんと行われていないことが多い。
⇒手間もお金もかけずに保険会社にタダでやってもらったと思っている。
⇒実際は、退職金の準備コストが割高なことが多い。
リスク・・・その3
企業型・確定拠出年金制度について、よく理解されていない。
『想定利回り』、『想定退職金』の意味がわかっていない。
⇒会社の負担額の解釈に間違いが生じる恐れがある。
将来、労使間に誤解が生まれてから、あわてても遅いです。
また、制度変更時の担当者がいなくなった時、内容の引き継ぎが正確に
行われず、だんだんと何のこと分からないものになってしまいます。
何事も最初が肝心です。
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