厚生年金基金の積立不足について、昨年からこの3月にかけて、いくつかの新聞
記事を目にしました。
最近は、3月6日付の朝日新聞で、
「厚生年金、242基金が積立金不足 3百万人に影響も」という記事が掲載され
ました。
300万人というと、会社勤めの人の10人に1人です。
厚生労働省は、これまでいわゆる「指定基金」※となっている51基金だけ、基金名
を公表して言いましたが、実態はかなり深刻です。
242基金というと、基金全体の4割になります。
※「指定基金」とは、厚生年金を代行している部分の積立金が代行部分を給付する
のに必要な金額の9割を、3年連続で下回った基金をいいます。厚生労働大臣の
指定により早期の財政の健全化を図るよう指導された基金で、指定された基金は、
5ヵ年の健全化計画を策定し提出しなければなりません。
厚生年金基金は、企業年金の部分(上乗せ給付)と厚生年金の代行部分(報酬比例
部分)から成り立っています。
基金の積立不足は、企業年金に対するものと代行部分にまで及んでいるものがあり
ます。企業年金に対する積立不足は363基金、代行部分まで及んでいる基金は、
242基金ということです。(2011年3月末時点での数字)
5月13日(金)川口リリアにて、「積立不足が深刻な厚生年金基金」、「厚生年金
基金からの移換も可能な確定拠出年金の基礎」、「厚生年金基金、確定拠出年金の
動向」について、セミナーを行う予定です。
詳細は決まり次第、ブログとホームページでご案内いたします。