養老保険のハーフタックスプランを導入しているけれど、退職金規程は
ないという事例にぶつかりました。
これは、税務調査で否認される可能性があります。
現状では、退職金は、退職者が出るたびに、事業主が個別に判断し
支給額を決めています。
この企業には、退職金制度の整備と退職金規程の作成を、ご提案して
いくことになります。
顧問の税理士や社労士もいる企業ですが、税理士からも社労士からも
退職金規程の不備について、今までに指摘されたことはないそうです。
そんなことってあるんだろうか?と思われる方もいると思います。
しかしあるんですね。。。
税理士の先生は、決算時に保険料を仕訳して、決算書に載せるだけで、
多分、退職金規程に関しては、注意を払っていないと思われます。
社労士の先生は、もしかしたら保険に詳しくなく、養老保険と退職金の
関連が分からないのかもしれません。
ここで、注意していただきたいのは、保険会社に退職金規程を持ってくる
ように頼むと、一般的なサンプルを持ってくるか、ちょっとだけ手直しした
ものを持ってくるかで、この会社にあった内容の規程を用意してくれると
いうことは、ありません。
また、養老保険のハーフタックスを契約した時、保険会社の準備した退
職金規程をそのまま使っているというケースでも、注意が必要です。
会社の支給実態とあっていないということもありますから。
気になるようでしたら、是非ご相談ください。
ご質問やお問合せは、メールまたはお電話で。
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04-2955-3407
適格退職年金を導入している企業で、養老保険ハーフタックスも使っている
企業があります。養老保険が無駄ではないかと思うケースに出会いました。
退職金は、100%適年から支給される内容になっているからです。
養老保険は、1人300万円で契約していますが、この養老のお金がなくても、
退職金制度としては、問題はありません。
社員の平均年齢が35歳で、定年が60歳、平均勤続年数が10年です。
養老保険は65歳満期です。
この養老保険契約は、退職金制度から見たら、どう考えても無駄ですよね。
何のための養老保険ハーフタックスプランかというと、内部留保、節税目的
で加入したということになります。
養老保険ハーフタックスプランは、利益が出ている企業でないと節税対策に
なりません。税金を繰り延べていることになりますが、そうすることが本当に
必要かどうかは、余り考えられていないようです。
保険会社の、節税対策になる有利な商品という説明だけで納得し、契約し
ていると思われます。でも節税したお金は、益金として企業に戻ってくること
になりますが、その時、損金として処理できる、つまり退職金の支払いに使う
なら税金は掛かりませんが、退職金は全額適年から支払われるので、損金
処理することはできません。税金を繰り延べただけのお金になってしまいます。
以上のような説明に、事業主も納得してくださいました。
養老保険は、役員の退職金を考えた商品に切り替えることになりそうです。
彩コンサルティングのホームページも是非ご覧下さい。
左下のブックマークにある「適格退職年金の移行コンサルティング」です。
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ブログの名前、「コンサルティングは自転車の乗って」、「自転車に乗って」
とは、どういう意味ですか?と聞かれました。
「自転車は好きです。」とか、「『自転車に乗って』というゆったりした感じが
いいですね。」とか、言われたことがあります。
「自転車に乗って」、「コンサルティングする」とはどういうことかですね。
→自転車に乗って?
歩いていたのでは、仕事が遅くなるので自転車です。空気を感じて仕事を
したいので、自転車です。
→空気を感じて???
企業の雰囲気、企業風土、従業員の目線、そういったことです。つまり空気
です。企業年金・退職金のコンサルティングでは、詰まるところお金の問題
=数字ですが、その前に人間が大事だということです。
一歩事務所の外に出ると、結構忙しく荷物を持って動き回ります。だからこそ、
その企業で働いている人々の気持ちを感じ取るために、「自転車に乗って」と
表現しました。
自転車なら急いで移動もできるし、荷物も運べます。そして。事業主をはじめ
社員の皆様が、夏には汗かいて仕事している様子、冬には寒さをものともせ
ずに働いている様子等を、同じ空気の中で感じることができますから。
これ、企業年金・退職金制度を作るうえで、とっても大事なことだと思ってい
ます。
適格退職年金の移行について、金融機関が提案している内容は、自社商品の
解説に終始していることが多いように思われます。
自社商品の解説というより、売り込みといったほうがあっているようです。
企業ごとに、退職金制度は違います。
退職金額も支給カーブも、基準となる給与も違います。
そういったことは殆んど検証しないで、「現状の適年をうちの商品に移し変える
と、こうなります。うちの商品には、このような特色があります。とてもいい商品
ですよ。」と、解説をしてきます。
その企業の企業年金制度、退職金制度が抱えている問題には、全く触れてき
ません。
適年の移行は、銀行口座を変更する、お金を預け替えるという事とは違います。
適年の移行先には、適年と同じ制度はないので、現状の企業年金・退職金制
度をキチンと検証して、新しい制度を作るという観点で考えることも必要です。
でも、金融機関は、単なるお金の移し変えとしか考えていないようです。
それから、間違いもあります。
まず、数字の間違い!退職金額を間違えてシミュレーションしているとか。
責任準備金と表現すべきところを自己都合要支給額としているとか。
また、どう読んでも分かりにくい表現とか。。。
案件を一杯抱えていて、時間が足りないというのは言い訳です。
この適年の先には、従業員1人1人がいるのです。
もう少し心を砕いて、提案書を作ってほしいと思います。
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適格退職年金の移行プランのうち、DB=確定給付企業年金で、パッケージ
プランというのが売り出されています。
これは、「安定」、「簡単」、「低コスト」が売りのようです。
「安定」は、運用利率を低く設定していることにより、積立不足がおきにくいと
ということです。
「簡単」は、掛金建ての制度なので、制度設計が簡単ということです。
「低コスト」は、制度設計が簡単なので、当然といえば当然ですが、管理コスト
等が安く済むわけです。
先に結論を言えば、私は、このパッケージプランは、使わない方がいいと
思います。
これは、金融機関にとって都合の良いプランです。
制度設計しないで済む、手間の掛からない制度ですから。
適年の移行というのは、お金を預け替えるということとは違います。
退職金制度の仕組みを、移行後はどうするのかということを検証して、つまり
制度設計して移行することが重要なのです。
退職金制度としての労働条件を作ることなのですから。
このパッケージプランでは、適年から移行するときに、適年の年金資産しか
移換できません。ですから、あわせて保険商品の提案が行われています。
退職金規程で不足する分は、保険商品で手当してくださいと言っています。
結局、金融機関としては、簡単に適年の移行を済ませ、その上保険商品の契約
も頂戴するということです。
ですから、パッケージプランは、金融機関の側にメリットがあるということです。
昨日、横浜の社会保険労務士の先生方の勉強会に参加させていただきました。
昨年、「適年移行ハンドブック」を買っていただいた社労士の先生から、お声を
掛けていただきました。
勉強会ではテキストに、「適年移行ハンドブック」を使いました。
それと、ここ1~2年くらいで経験したことを交えて約2時間お話をさせていただき
ました。
ブログで書いているのと違い、実際に人の前で声にだして話してみると、自分でも
勉強になります。
また、ご質問いただいたことや、お話してくださったことが、大変参考になりました。
コンサルティングは、様々な方々と協力してやるものだと思います。
不得意なところを補い合うことができますから。
それによって、より質の高い仕事ができることになります。
クライアントの信頼も大きくなります。
そこから新たな仕事も生まれてくると思います。
お招きいただき、本当にありがとうございました。
他からも、是非お声を掛けてください。
宜しくお願い致します。
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この連休中に、退職金制度の変更に関する社員説明会を行いました。
昨年末からコンサルティングしている会社で、連休期間中に、退職金
制度の変更について、社員の皆様に説明を致しました。
変更前の退職金制度は、一時金制度で、退職時に支払うものでした。
それを、制度変更時の既得権を保証して、前払い退職金制度にしました。
会社で、個人型・確定拠出年金の事業所登録を行い、希望者は個人型・
確定拠出年金に加入することになります。
退職金制度の説明会は、1時間でした。
社員全員を集めての、全体会議は3時間でした。
最初の2時間は、税理士の先生による昨年度の業績報告と、事業主からは、
それに基づいた事業計画が発表されました。
退職金制度の変更は、決算報告と事業計画の中で、適切に触れられており、
私からの退職金制度の変更については、正直、説明しやすかったです。
こういうやり方もいいなと、感心いたしました。
事業主からは、「会社が潰れると退職金は払えない、だから前払いにしたい。」
と、お話がありました。
事業主の、『払うべきお金は確実に払いたい。』とのお気持ちが従業員に伝わった
のではないかと思います。
会議の時間が3時間というと長いようですが、社員は熱心に聴いていました。
昨年、成績の良かった社員への表彰も行われました。
また、仕事に工夫を凝らしている社員、頑張っていることを取引先も認めて
いる社員のことも紹介されました。
不況下でも、会社として前向きに頑張っていこうという姿勢が感じられました。
参加させていただき、私も勉強になりました。
ありがとうございました。