
友人がT社の旅行ツアーに行かないかと、言ってきたのは3年前の連休明けだった。
枇杷狩りツアーに魅せられて行ってみれば、今まで見たこともない大きさの枇杷が木にしなだれている。
加えて、果汁たっぷり!!甘いだけではなく、酸っぱさがいっしょで、そのおいしさに子どもの頃を思い出す。
高い樹の上で実を結び、棹を使って採ってみれば、酸っぱくて顔をしかめたものだった。
淡路枇杷の特徴は、周りが海というのも関係あるのかもしれない。農家のお爺さんが、育てるコツを言うのを聞き逃さず、早速帰宅して実行する。
翌年の我が家の枇杷の味は、粒が小さい事を除けば、コクがあるし、甘酸っぱいし、果汁もたっぷりであった。
実が大きいので種もでかい。芽が出た状態では、長崎の茂木とあまり差はないが、3年目になった頃から、葉の大きさが、25cm以上はある。
海沿いの枇杷は大きい葉が特徴なのは知っていたが、実際に眼にして驚いた。
1年間、折りにふれ、有機栽培方法でしたのがじんわり効いたらしい。
地植えにしたの鉢植えのと、狭い敷地中に置いている。
養子に行ったのも数知れずだが、全ての消息は定かでない。
実家の近所では、確実に育っている。また、身代わりになってくれた苗もある。
それは、枇杷の木だけではなく自然の掟に従ったことにすぎないが、何かしら精霊が宿っていたように想えてしかたなかった。