米国で乳がんの環境的要因を探る約10年に及ぶ研究により、乳がんの起源について新しい重要なヒントを示す、意外な発見が複数もたらされたという報告が今月、米小児科専門誌「ピディアトリクス(Pediatrics)」に発表されたそうです(AFPBB NEWS)。よく知られている乳がんのリスク要因には、思春期早発症や高齢出産、遅発閉経、エストロゲン補充療法、アルコール摂取、放射線被ばくなどがあるそうです。乳がんリスクのある遺伝子変異も突き止められているそうですが、遺伝性のものは乳がん全体では少ないそうです。2004年に6~8歳だった米国の少女を対象に、血液と尿の検査によって化学物質への暴露を測定し、環境暴露が思春期の始まりと、後には乳がんリスクにどのように影響するかを研究したそうです。しかし、少女たちの40%は、8歳までに思春期に達していることが研究初期に判明し思春期に達する時期は、1990年代に比べて6~8か月早まっていることが示されたそうです。その結果、化学物質の影響があるような結果がえられたそうです。さらにマウスを用いた研究により、高脂肪食を与えられたグループでは、乳腺腫瘍がより速く発達したとそうです。太ったマウスでは乳腺腫瘍内への血液供給がより多く、炎症度もより高く、免疫系の変化が示されていたというのです。性成熟期に高脂肪食を与えたマウスの食事を、成体になってから低脂肪食に変えても、がんリスクは高いままであることも明らかになったとも。
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