神経科学の進展が学習に及ぼす影響についての大規模な調査の一環として、英国の数万人の子どもたちに睡眠やより激しい運動を課す実験の計画が発表されたそうです(AFPBB NEWS)。成人より遅い子どもたちの睡眠周期に授業時間を合わせると学習能力が向上することや、有酸素運動が脳機能を高めることはすでに知られているそうですが、その影響の度合いについては明らかではないそうです。調査は385校の6万6000人が参加し、今後数年間にわたって6つのプロジェクトが行われるそうです。予算は英医学研究支援団体Wellcome Trustが400万ポンド(約6億9000万円)を拠出。睡眠プロジェクトには生徒ら3万1800人が参加。同プロジェクトは、子どもの睡眠と覚醒の周期が、成人と比べて2時間遅いという研究結果、つまり子どもたちの多くは、まだ体が睡眠を欲している時間帯に学校にいることになるということにに基づいているそうです。研究チームは、授業時間を調整することで学習が改善するかどうかを調べる他、ソーシャルメディアや電子機器の常時使用が睡眠に及ぼす影響について子どもたちに教え、その効果を調べるそうです。また、1万500人が参加する第2のプロジェクトでは、有酸素運動の度合いやその種類を変えた際の影響を調べるとのこと。2250人参加の第3のプロジェクトでは、休憩をはさみながら授業を複数回繰り返すことが、ニューロン間のつながりを強化するという研究を評価するそうです。計6つプロジェクトはそれぞれ別の研究チームが担当し、研究結果が明らかになるのは2017年以降の予定とのことです。
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