健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

アスピリンと大腸がん

2017-09-18 08:30:16 | 研究
大腸がんのリスクを減らすと近年報告されているアスピリンの日常的な服用について実際にがんを発症した場合にその治療がより困難になるケースがあるという研究結果が、Journal of the Royal Society Interfaceに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。論文によると、新たな発見は数理モデルに基づくもので、これが統計的にまた実験室で確認されれば、大腸がん予防でのアスピリンの服用は、容認できないほど大きな代償を伴うことになると注意を促しているそうです。アスピリンの日常的な微量摂取を少なくとも5年間続けると、その後のがんリスクが大幅に低減できるとした結果が、これまでに複数の研究で示されているそうです。これらの研究は、大腸がんでは最大で半減、前立腺、咽喉、非小細胞肺がんでもその発症率を大幅に減らせるとしているそうです。他方で、アスピリンのがん細胞への直接的な影響についても研究が行われ、アスピリンががん細胞の分裂速度を遅らせるほか、細胞死を促進させることが明らかになっているそうです。一方、アスピリンが持つこの作用については、まだその仕組みを理解するには至っておらず、またがんの転移を促進させるような側面の有無についてもよく分かっていないのが現状だそうです。この研究では、アスピリンには薬剤耐性のある、より攻撃的な変異細胞を生成するがんの能力を増強させる効果があることを確認したそうです。

http://www.afpbb.com/articles/-/3141895
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