インドの対衛星破壊兵器実験によって無数の「宇宙ごみ」が発生したことで、既存の宇宙大国が長年にわたって回避しようとしてきた危険な状況が生じる恐れがあるそうです(AFPBB NEWS)。インドは先月27日に、衛星をミサイルで破壊する実験を行ったそうです。周回軌道衛星への脅威を最小限にとどめるべく尽力してきたということですが。専門家によると、インドの実験は国際法などに抵触するものではないそうです。1967年に発効した宇宙条約(Outer Space Treaty)では、自国の実験が他国の衛星運用に有害な干渉を及ぼす恐れがある場合には通告しなければならないとしており、厳密に言うとインドの実験はこの義務に反するそうです。2002年以降、世界の宇宙大国は宇宙ごみの発生を回避するための非公式な行動規範をまとめ、国連(UN)もその線に沿った決議案を採択。宇宙ごみによる危険には、地球への落下だけでなく周回軌道衛星との衝突も含まれています。たとえ極小の宇宙ごみでも高速で移動しているため、衝突すれば衛星を動作不能に陥らせる恐れが。インドの実験によって発生した宇宙ごみのほとんどは、軌道上に数週間とどまるものの、地球に向かって落下し、大気圏で燃え尽きるとみられているそうです。
https://www.afpbb.com/articles/-/3218207
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