月は徐々に縮んでおり、その結果、月面に「しわ」ができたり、「月震」が起きたりしているとする研究結果が発表されたそうです(AFPBB NEWS)。これは、米国航空宇宙局(NASA)の無人月探査機「ルナー・リコナイサンス・オービター(LRO)」が撮影した画像1万2000点以上を解析した調査結果。調査で判明したことによると、北極近くに位置するクレーター「氷の海(マレ・フリゴリス、Mare Frigoris)」は移動しており、亀裂が発生しているというのです。氷の海は多くの広大なクレーターの一つで、地質学的な観点から活動がないと長らく考えられてきたそうです。地球とは異なり、月にはプレート運動がありません。代わりに45億年前に誕生してから徐々に冷却していることで起きる地殻活動が存在するそうです。これにより、まるでブドウがしなびてレーズンになるように月面に「しわ」が生じているというのです。月の地殻はもろいため、内側で収縮が起こるとその力で表面が崩れるそうです。すると、地層の一部が隣接する地層の上へと押し上げられる衝上断層という現象が起き、その結果、過去数億年の間に月は50メートルほど「痩せた」のだということです。
https://www.afpbb.com/articles/-/3224879?cx_part=top_category&cx_position=4