イーグルスファンの独り言 Philadelphia Eagles Fan Blog

フィラデルフィア イーグルス ファン ブログ

責任者不在のオフシーズン

2007-02-13 08:52:12 | イーグルス
 ヘッドコーチ兼フットボール部門全体の責任者で球団副社長のAndy Reidには5人の子供が居るのですが、長男と次男が逮捕される不祥事を起こしました。子供を法廷で支援し、家庭を守る為に一ヶ月休暇取る事になりました。
 去年Brad ChildlessがMINのHCに就任し、Eagkesのフロント・アシスタントの引き抜きを計った為にフロントを中心に昇格・昇給で流出を防ぎました。その為にこれまでReidが務めていたプレイヤー人事の責任者はJason Lichtが就任しました(ChilelessはLichtをGMとして呼ぼうとしました)、名称はGMで変わらなかったのですがTom Heckertの権限も強化されています。そう言う事も有り、Reidが居なくなったとしてもオフシーズンの補強に致命的な影響は出ない。と球団社長兼契約担当(本当のGM)のJoe Bannerはコメントしています。しかし、事実上FA・ドラフト等の人事面での選考の権限はReidが持っています、これからFAになる選手との再契約・ドラフトで重視されるスカウティングコンバイン・FA市場での補強と人事面で最も重要なこれから一ヶ月の間チームから離れる影響が小さい筈は有りません。
 交通事故を起こした際にヘロインの反応が出た長男と拳銃と麻薬の不法所持で逮捕された次男、逮捕者が出た以上家庭を最優先させる事が認められるアメリカですから3月終盤のミニキャンプまでに帰ってくる事を念頭に置いたであろう休暇を取るのは仕方が無いかもしれません。
 
 すでにReidはスタッフにFA選手の再契約で誰を残すべきかについては完全に決めたようで、後は契約をBannerとHeckertが受け持つ所まで話を進めたようなのでこの点では問題は無いでしょう。スカウティングコンバインに参加出来ないのは痛いですが、映像資料を自宅で解析すれば影響は小さいでしょう(実際に見比べる事が重要だと思いますが)FA戦線に関してはお金が無いので大物獲得には動けないですし、これまた影響は小さくて済むかもしれません。そう考えれば7シーズンHCとして重責を担ってきたReidに家庭を優先させる時間を与えるには今のタイミングで良かったと思えなくも無いです。
 今回息子2人が逮捕された事で、5人の子供を持つ父親であるReidが現在契約している2010年より前に引退する可能性が出てきたのではないかと考えます。オフシーズンで重要なこの時期に1ヶ月チームを離れる事も痛いですが、これまで実績を残してきたHCの就去に関わるような事件にならなければ良いのですが。

足りなくは無いですが余っても無いです

2007-02-12 08:42:03 | イーグルス
 ESPNによると、3月1日までの再契約に使える2006シーズンのサラリーキャップの残りが3,6ミリオン、USA Todayによるとこのまま再契約なしで2007シーズンを迎えると12,6ミリオンのキャップの空きが有ると書かれています。12,6ミリオンのうち6ミリオンをルーキーとの契約に充てるとすれば6,6ミリオンがFA補強費になり、そのうち3月までの再契約に使えるのが3,6ミリオンと言う事です。Jerome McDougleのカットはほぼ間違いないです、0,5ミリオン程度キャップが空くでしょうから13ミリオンと考えて良いでしょう。
 今年のオフは30ミリオン残すようなチームがいくつか有る中、それほど余裕のある状態ではないと言う事になります。キャンプ中に怪我人が出る事や、シーズン中の再契約の為に毎年10ミリオン程度キャップを余らせてシーズンに入る事の多いチームですから大物FAの補強は無いと考えて良いのかもしれません。
 Donte Stallworthと5年25ミリオンでサインボーナス5ミリオン程度の再契約をすれば最初の1年目のキャップヒットを少なくしたとしても2ミリオン程度はキャップを使うでしょうし、L.J Smithと再契約をする事も考えなければなりません。L.Jも5年25ミリオン級の契約を希望するでしょうし・・・。
 そういう意味で大物ベテランを放出する事が考えられます、候補になるのはJavon KearseとTraでしょう。Kearseは8年16ミリオンのサインボーナスがあと10ミリオン残っていますから6~8ミリオンだったと記憶している2007シーズンのベースサラリーを考えればそれほどキャップ枠を広げる事にはなりません(契約ルールの改正で6月1日解雇と同等のサインボーナスのキャップヒットを先送りにする事が1チーム2人まで認められます、それを使ったとしても今年2ミリオン、来年8ミリオンゴーストサラリーを計上する事になります)
 Traはサインボーナスもそれほどではなかった筈です(確か6年で8ミリオン程度だったと思います)2007シーズンのベースサラリーが4,5ミリオンならばカットしてもゴーストは今年1ミリオン来年1ミリオン程度で済みます、3,5ミリオン程度のキャップを空ける事が出来るでしょう。
 この2人以外でサラリーキャップを節約する為にカット出来そうな選手はDhani Jones(4年8ミリオンの最終年)くらいしか思い浮かびません(ちゃんと調べれば出てくるかもしれませんけど)Keraseを今切るのは無駄が多すぎますし、Traも後継者のWinston Justiceの成長が前提です。ドラフト時やミニキャンプ後にTraをトレードする可能性は有ると思っていますがカットする可能性は低いと考えています。

 そう言う訳で、今シーズンの再契約・FA補強は非常に地味なものになるでしょう。キャップ枠が増大している中でこの状態です、今のチームの終わりが年齢だけでなく契約上も迫ってきている事を感じます。

案外キャップ残ってないです

2007-02-10 10:40:58 | イーグルス
 プロボウルに選ばれたShawn AndrewsとLito Sheppardは怪我で、Brian Dawkinsは個人的な理由で欠場する事になりました。そう言う訳でプロボウル出場なしになってしまいました。

 数年前からドラフトされたルーキーには4年契約を提示しています、その為にこのオフにRFAになる選手は居ません。ルーキーFAから入ってきたERFAの選手は居るかもしれませんが、引き抜かれるような選手はすぐに契約延長してしまうので考慮しなくて良いでしょう。

 UFAの選手でスターターなのは
QB Jeff Garcia
WR Donte Stallworth
 の2人です。スターター級の選手になると
SS Michael Lewis
CB Roderick Hood
 の2人が加わり、他チームから引き抜きの対象になりそうなのが
DE Joqua Thomas
 ここまでの5人がそれなりの金額を手に入れる事になるでしょう。
LB Shawn Barber
RB Correll Buckhalter
QB Koy Detmer
CB William James
RB Reno Mahe
FS Quintin Mikell
 は、ミニマム程度の金額を貰うのが精一杯と考えます。
LSのJon DorenbosはUFAになると思っていたのですが2年契約でした。

 Garciaは今シーズンの活躍で1年4ミリオン程度の契約を手に入れるチャンスが有ると噂されます、システムが同じMINやQB難に泣いたCHIなどが興味を示しているようです。Eagles側も再契約の意思を建前では表明していますが、Donovan McNabbが居て10ミリオン程度のキャップヒットが有るのですからGarciaに大金は払えないでしょう。

 Stallworthはチームに必要なSEから縦のスピードでCBを振り切れるタレントなのですが、トレード時の条件がMark Simoneau+2007年の4巡指名権で、Stallworthとの再契約が済むと3巡指名権を渡す事になります。再契約しなければ他チームと4年20ミリオン程度の契約はするでしょう、そうなれば2008年のドラフトの補填ドラフト権で4巡くらいは貰える事になります。そうなれば実質SimoneauとStallworthのトレードになる、そこまで考えると再契約しないような気がします。

 Lewisは3-4のSSとして使えばプロボウル時の輝きを取り戻せると考えます、Eagles残留の可能性は全く有りません。

 Hoodに対してはEagles側は再契約を望むでしょうが、Lito SheppardとSheldn Brownに大金を支払っていますしHoodには大金を支払う事は出来ません。スターターとして迎えるチームが有るかどうかを確かめる為に1度FA市場に出る事になります。もしスターター待遇でのオファーが無い場合には再契約の可能性があります。

 Thomasは6サックと数字上注目されるだけの記録を残しました。ただ、チームのDEでは4番手の選手ですしマークされなかったからそれだけの数字を残したと言えなくは無いです。他チームがどれだけの評価をしているのか読みにくいです、怪我人だらけのDE陣ですし残ってくれると良いのですが。

 MikellはSTリーダーですしFS,SS両方こなせます、安価な再契約をするでしょう。
Maheは平凡なリターナーですし特別必要ないのですが、Andy Reidが残そうとする筈です。
 BuckhalterもReidのお気に入りなのですが、パワーバックのグレードアップは必要です。再契約するとしてもすぐにカットできるような契約にするべきでしょう。
 Barberに関しては、LBが若手3人+Jeremiah Trotterで4人まで席が埋まっています。5番手として残る事をBarberが望むとは思えません、残ってくれるのならば残すべき能力と経験を持っています。
 Jamesはサイズの有るCBですが、怪我が多すぎてフルシーズン起用する事を期待できません。Hoodを残せないと判断した場合の保険でしょう。
 Detmer LSに専門が居るのならば、ホルダーに専門が居ても良いような気がしてきました。Pをオーストラリアフットボール出身のSaverio Roccaに変えた場合には、本当にH専門として雇う事になるかもしれません。

 若手の契約延長を繰り返した結果、このまま行くとキャップの余裕は11ミリオン程度のようです。2007年のドラフトで使う分を考えれば、それほど引き止める事にお金は使えませんしFA補強も出来無い事になります。5ミリオン程度の補強費をどう使うのか難しい判断になります。

新旧交代の時期

2007-02-09 08:47:54 | イーグルス
 衰えが見えるベテランキッカーと期待に答えられない若手リターナー、無難にまとまっては居ますが相手に脅威を与える事は有りません。

 K David Akers 16試合出場 FG23回中18回成功 成功率78,3% XP48回全部成功
 3度プロボウルに選ばれた豪脚も去年の怪我以来飛距離が落ちてしまいました。今年は50ヤード以上のFGを1度も蹴ることなく終わりました、2年前までは45ヤードまではオートマチックで50ヤードまでは80%、55ヤードでも半分は決めてくれると期待が出来たのですが・・・。キックオフも弾道が大分下がっています、エンドゾーンまで蹴る事も有りますがハングタイムの短いリターンしやすいボールになっていますし、平均すれば10ヤード程度の所に落ちています。
 年齢的にも飛距離が落ち始める頃ですし怪我の影響も有るでしょう、50ヤード以上を蹴れなくなってもプレイオフの重要な場面でFGを成功させ続けた経験を重視しているのでしょう。

 P Dirk Johnson 16試合出場 78回 平均42,6ヤード タッチバック11回 IN20ヤード 21回
 飛距離が落ち、20ヤード以内に落とすコントロールも不安定なシーズンになりました。Johnsonも30歳を越えて飛距離が落ち始めるのは仕方がないですがタッチバックが多いのは気になります。
 
 P Saverio Rocca
 オーストラリアンフットボール出身の33歳です、10年以上チームのキック得点トップを続けていましたが、最近2-3年はチームトップではなくなっているようです。当然パントを蹴る能力は有ります、それ以上にボールを持って走る事とタックルが出来る事を重視しているような気もします。意味不明の所で飛び出すトリックプレイ要員としての起用ではないかと疑ってしまいます、純粋にパントを蹴る能力が有った上でタックルも出来ると言うのならば言う事無しなのですが。

 Akers,Johnson共に30歳を越えると同時に怪我をして飛距離が落ちてしまいました。これが怪我の影響で治る可能性が有るとしても、怪我の治療と同時に年齢的な衰えも進行するのでこれ以上身体的に良くなる事は無いでしょう。困った事に2人ともシーズン開幕前に契約延長を済ませています、ST担当のJohn HarbaughがDBコーチに転進して新しいSTコーチを探していますからベテランから若手に入れ替える事になるかもしれません。

 LS Jon Dorenbos
 Mike Bartrumの怪我で急遽契約しました、BUF,TENでLSの経験が有ります。入団後は特別酷いスナップは無かったようですし、まだ若いので再契約する可能性が高いでしょう。

 LS/TE Mike Bartrum
 長年LSと3番手のTEとしてチームに貢献してきたチーム最年長のベテランですが、ショットガンオフェンス時にCとして起用されて首の怪我を負いました、引退する事になりそうです。2005シーズンにはLSとしてプロボウルに選ばれた安定感の有るスナップはもう見れないでしょう。

 KR/PR Reno Mahe パントリターン 18回 169ヤード 平均9,4ヤード キックリターン 30回 667ヤード 平均22,2ヤード
 平凡なリターナーです、Andy Reidと同じBYU出身な事とキャッチミスが少ない事で起用されていますが、本来NFLのリターナーを務めるような身体能力は持っていません。UFAですので新しいリターナーを探してもらいたいですが、再契約しそうな気がします。

 KR/PR Jeremy Bloom
 スキーからフットボールに復帰しましたが、肉体改造が間に合わず太股の怪我でキャンプ中にシーズンが終わりました。カレッジではWR/KRとして実績が有りますし、1年トレーニングすればNFLで使えるだけの体になっていると思います。爆発力の有るリターナーとして期待が掛かります。ただし、スキーに帰ってしまわなければですが・・・。

 KR/PR Ryan Moats,Bruce Perry,Dexter Wynn
 揃いも揃ってマフとファンブルの連発で期待を裏切りました。

 RB陣の怪我、CB陣の怪我とリターン能力以上にデプスのバランスを取る為にリターナーを入れ替える事になりました、言い換えればMaheが居れば何とかなるとでも考えていたのでしょう。 PRは判断も難しいですし無難なMaheを使うのは分かるのですが、KRは身体能力が全てでしょう、そういう意味でもBloomに期待が掛かります。


 新しいSTコーチには2年前までHarbaughのアシスタントをしていた現CHIのSTコーチDave Toubの就任が噂されていますが、引き抜きが可能かどうかは微妙です。

後継者の育成

2007-02-07 03:54:11 | イーグルス
 Brian Dawkinsとコンビを組むSSの人選に悩まされ続けました。4人中2人がUFAになりDawkinsもあと2年で引退するでしょう、オフの補強が重要です。

 Brian Dawkins
 16試合出場 98タックル 1サック 4INT
 プロボウルに選ばれるのに相応しい素晴らしい働きをしていますし、リーダーとしてチームをまとめ続けました。最後方でのカバー、ランストップ、マンツーマンカバー、全てにおいて高いレベルのプレイを続けています。しかし、スピードの衰えは隠せません、戦術的にSSとFSで大きな差は無いのですがよりSS的な使われ方をするようになるでしょう、スピードの衰えをプレイの読みと本能的な嗅覚でカバーしています。

 Sean Considine
 16試合出場 69タックル 1,5サック 1INT
 シーズン中盤からSSのスターターに昇格しました、カレッジではFSでしたしパスカバーは下手ではないですがランストップ力を求められるEaglesのSSとしてはパワー不足でしょう。TEとのマンツーマンよりもゾーンカバーに適していると思われますし、Dawkinsと入れ替わってFSのような使われ方をするのが良いのでしょうが、Dawkinsのような嗅覚を持っている訳では有りません。

 Micheal Lewis
 14試合出場 51タックル 2INT 1INTリターンTD
 元プロボウラーですが、カバー下手を狙われてミスを連発した為にスターターから降ろされダイム時のDBとして起用されました。本来ランストップ専門のSSに最後方でフリーカバーさせる事が間違っているのであってLewisが悪いと言うわけでもないのですが、実際Lewisのカバーミスで負けた試合がいくつか有りましたから責任を取らされるのも仕方の無いところです。UFAですしランストップSSが必要なチームに移籍する事になるでしょう。

 Quintin Mikell
 16試合出場 17タックル
 STのキャプテンとしてカバーチームで活躍しています。2005シーズンはニッケルCBで起用されましたが、今シーズンはゴールライン前でCBのような使い方をされた時にあっさりWRに抜かれる場面が目立ちました、バンプは強くても5-11しかないのでレッドゾーンで浮かされるとどうしようもないです。SS,FSがいちよう両方出来ますし、STでの貢献を考えれば再契約してもらいたい選手です。


 Dawkinsのスピードが落ちたから後方のカバーをLewisに任せたのか、LewisがTEとマンツーマンする事が出来無いからDawkinsをTEに付けたのか、どちらかは微妙な所ですが、結果として若きプロボウラーLewisを腐らせる事になりました。ConsidineはSS,FSどちらで起用しても平均的なスターターになるのが精一杯でしょうし、Dawkinsの後継者を育成する必要も有ります、カバー範囲の広いFSをドラフト上位で獲得して当面SSで使い2年後FSに戻すのがベストの選択だと思います。Considineはうちのコーチ陣に好かれそうな戦術に素直に従うタイプだと思いますから補強無しで(Lewisの分人数は増やすでしょうが)DawkinsとConsidineで来年も組む事になるような予感がします。今年のドラフトはFS,SS兼用出来そうな選手が上位指名候補に名前を連ねます、補強のチャンスでしょう。