イーグルスファンの独り言 Philadelphia Eagles Fan Blog

フィラデルフィア イーグルス ファン ブログ

NTの確保

2007-01-31 07:31:26 | イーグルス
 ランストップ・パスラッシュ両面の強化を狙った2年連続ドラフト1巡指名をしたDTですが結果が伴いませんでした。

 Mike Patterson
 16試合出場 52タックル 1,5サック
 5-11のサイズでNTを任されました、この時点でちょっと間違っているのは明らかなのですが他に代わる人が居ませんでした。OGとの1対1ならばある程度の仕事は出来るのですがダブルチームで引き受けるだけのパワーは有りません。PattersonをUTとして使えるようなDT陣を構築する事が必要です。パスラッシュは可もなく不可もなく、スピードは有りますがNTとしてランを止める事を要求されているのでサックを取れないのは仕方ないです。機敏さを活かしてそこそこランの止めれるパスラッシュDTとして起用してあげたい選手です、バルクアップしてランストップを強化する事は持ち味を殺すだけでしょう。
 契約延長をしました、パスラッシュ重視のDTと言う意味でチームに確保したかったのかもしれませんが、NTでは軽く、UTではスピードに欠ける半端な選手になってしまう可能性もあります。5年契約の2年目に無理をして契約延長する事はなかったです。

 Darwin Walker
 16試合出場 36タックル 6サック 1INT
 パスラッシュDTとしてDAL戦の3サックなど合計6サックを記録しました、パスラッシュの技術はDTとしてリーグトップクラスにあります。ニッケル時にはDEのDarren HowardがUTに入る事が多かったのですから常時使われていればもっとサック数は伸びている筈です。しかし、パスラッシュでの活躍が全て吹き飛んでしまうほどランプレイで狙われました、WalkerがOGとの1対1であっさり吹き飛ばされてしまう為にPattersonがダブルチームで潰され、ダブルチームに参加したCがJeremiah Trotterを簡単にピックする、ランディフェンス崩壊の図式の元凶はWalkerに有ります(DT誰が入っても改善されなかったのでフロントが悪いのですが)
 来シーズンもニッケル時にはHowardがDTに入るでしょう、そう考えるとWalkerをパスラッシュ専門で起用するメリットは少ないです。常時使うにはランディフェンスが悪過ぎます、パスラッシュDTが欲しいチームにトレードするのが本人にとってもチームにとっても良い選択のような気がします。

 Sam Rayburn
 11試合出場 12タックル
 シーズン序盤はアクティブにならない事も有りましたが、シーズン中盤以降主にランストップ時に起用されました。Rayburnも本来はパスラッシュタイプのDTです、チームのDTの中では最もサイズが有るのでランディフェンスで使われました、結果としてランディフェンス強化に効果がなかったのは仕方が無いです。3番手4番手のローテーションメンバーとしては十分な能力を持っています、コーチからすれば使いやすい選手でしょう。
 
 Brodrick Bunkley
 15試合出場(してない)9タックル
 アクティブになっても1プレイもしていないと公式記録に残ってるBunkleyですが、アクティブになった時点で試合出場としてカウントするので15試合出場となっています。1巡指名としてはJerome McDougle以来の外れを引いたようです、評論家の中でも古傷の脚が悪いと言う人、上半身のパワーが足りないと言う人、様々居てどこが悪いのか良く分かりません、多分カレッジで1シーズン全休している脚が悪くて、102キロのベンチプレス44回上げた割にパワーが無くて、移動の飛行機に乗り遅れるような馬鹿、そう言う事なのでしょう。
 2年目の来シーズンどうなるのかは全く分かりません、まじめにトレーニングをしてくれれば+トレーニングが可能な状態ならば、1巡指名されるだけの素質を開花させる可能性は残っています。そうでないならばただのお荷物になるでしょう、基本的にルーキーシーズンに活躍する事を期待せずに2年目からスターターになってくれれば良い、そういうドラフトをするチームです、そういう意味で2007シーズンにPattersonと組ませようと言う狙いだった筈ですから、そう言う方向で調整をしてくれている事を祈りたいです。

 LaJuan Ramsey
 5試合出場 5タックル 1INT
 パスラッシュDTとして序盤起用されましたが、キャンプ出遅れたRayburnの準備が出来た事で控えにまわりました。動きは機敏ですし4番手辺りで使うのならば面白い選手だとは思います、ランストップDEとして使うのも良いかもしれません。ただ、今のチームに必要なのはランを止めれるDTです、そういう意味でチームはDTを入れ替える必要が有りますし2007シーズンは他のチームに居るでしょう。


 3年連続DT1巡指名を予想するモックが結構有ります、それ位今のDTに問題が有ると言う事です。PattersonをUTに回す為にWalkerは放出、そしてドラフトでもFAでも良いのでNTを獲得する事が必要です。終盤リードを許した時にランでボールキープされると手も足も出ない2006シーズンを繰り返す事だけは避けなければなりません。3番手はRayburnで大丈夫でしょう、契約上嫌でもBunkleyを使う事になります1巡指名の期待に答えてくれると良いのですが。

一人当たり5ミリオン支払ってます

2007-01-30 09:01:54 | イーグルス
 Jevon Kearse、Darren Howard,Trent Coleの3人をローテーションさせる事を1シーズン続けられるかどうかが最大の問題です。

 Jevon Kearse
 2試合出場 4タックル 3,5サック
 LEのスターターとして2試合素晴らしい活躍をしました、パスラッシュ時の出足の鋭さは最盛期に匹敵するレベルに近いスピードがありました。しかし、右膝を捻挫してIR入りしました。
 8年64ミリオンの契約の3年目のシーズンになります、過去2年間は共に7,5サックとまずまずの成績を残しました。右膝は手術が必要無い程度の怪我でしたし、2007シーズンには万全の状態で復帰出来ると思われます。問題はHowardとColeのコンビで十分に機能してしまった事です、サラリーキャップと能力のバランスと言う意味でKearseを放出する事がチームにとって利益になると言う考え型が有るのは仕方の無い所です。個人的には放出する必要は全く無いと思いますけど。

 Darren Howard
 16試合出場 35タックル 5サック
 膝を痛めて2005シーズン終盤欠場した事もあり、プロボウル級の割には6年30ミリオンと安価で契約しています。開幕時はREのスターターでニッケル時にはDTに入り、Kearse離脱後はLEのスターター、その後DE陣の成長と共にLEのスターターでニッケル時にDTに入ることが増えました。チームで最もパワーの有るDEですし、Kearseが復帰した場合でもLEはHowardに任せるのが良いでしょう。ニッケル時にDTに入れる事が出来るのは相手OLにとって厄介な筈です、CとGの間をスピードで簡単に抜けていく場面を見る事が出来ます。

 Trent Cole
 16試合出場 61タックル 8サック 1INT 1リターンTD
 ルーキーシーズン中盤からスターターに昇格し、5サックを記録してルーキーファーストチームに選ばれたColeにとって、Howardの加入はショックだったと思います。しかし、Kearseの離脱によってスターターに戻りチームトップの8サックを記録しました。と言っても4サックまでは序盤の3試合で記録したものでKearseが抜けマークされると同時に成績は落ちてしまいました。スピードは有りますがパワーが無い為に腕を上手く使う事が出来ていません、元々230ポンドでプレイしていたのを2年間で270ポンドまで増やした努力は認めなければいけませんが、パワーアップを期待するような選手ではないです。Kearseの復帰でバックアップに戻されるでしょう、しかしその方がColeの持ち味を活かす事になるはずです、プレイタイムも3人同じくらいになるでしょうし。

 Juqua Thomas
 16試合出場 25タックル 6サック
 今シーズン最も成長したのがThomasです、2005シーズンもプレシーズンゲームのサック王でしたがシーズンでは活躍できずにいましたが、今シーズンはKearseの離脱でプレイタイムを増やすとスターターの2人とほぼ同じだけのプレイタイムを与えられ6サックの記録を残しました。チーム構成上LEに入る事が多かったのですが、250ポンドしかないですしパワーは全く有りません。ST兼ニッケルパスラッシャーが正しい評価だと思いますが、2年前も同じような評価だったDerrick Burgessが移籍後開花していますしThomasもスターターで使えばもっと良い選手になる可能性は有ります。
 UFAのThomasを残すかどうかは微妙な問題になります。チーム2位の6サックを記録したパスラッシャーを手放して良いのか?、上記の3人が居るしかも3人とも高額契約をしているのにもう1人高額契約を抱え込む事が出来るのか?と言う事になります。出来れば3年6ミリオン程度で残して欲しいですし、それ以上支払うような選手では無いと思うのですがどのチームもキャップを大量に残していますから予想外の高値が付くかもしれません。

 Jerome McDougle
 14歳出場 15タックル 1サック
 試合に出てたっけ?そう言えばThomas何やってるんだと思ってよく見るとThomas(75)ではなくMcDougle(95)だったという事があったような気がします。決して怠け者と言うわけではないです、練習にも真面目に取り組んでいるようですがとにかく怪我が多く、去年の銃撃事件など運が無いとしか言いようの無いキャリアです。元1巡指名でそれなりの契約をしていますからカットされる事になるのは間違いないです、どこかで拾ってくれると良いのですが・・・。4-3のスターターになる事を目指し270ポンドに増やしたのが失敗だとすれば250ポンドくらいまで減らして3-4のOLBのような使い方をすれば芽が出る可能性は有ると思うのですが・・・。

 
 大型契約の大ベテラン2人と契約延長を勝ち取ったCole、この3人でローテーションさせる事になるでしょう。成長中のThomasを残す事になるのかは分かりませんが、怪我の心配が有るベテラン2人が居る事を考えれば残した方が良いとは思います。同時にランストップタイプのDEを1人くらい保持する事も必要でしょう、コーチ陣の考え方次第でオフシーズンの動きは変化するでしょう。

若手の成長

2007-01-28 10:07:10 | イーグルス
 10年近いキャリアを持つ元プロボウラー2人と全員合計してもNFLでの出場経験が30試合に満たない若手達で構成されたOLはシーズンが進むにつれ熟成されていきました。

 William"Don't call me Tra"Thomas 16試合出場
 2005年に椎間板ヘルニアの手術を受け再起を賭けたシーズンになりました。公称349ポンドは変わっていないのですが、お腹がかなりすっきりしていますしかなりダイエットしていると思われます。長い腕を使ったハンドチェックは一級品ですし、対面の動きに同調するサイドステップは若い頃の動きを取り戻しました。しかし、縦の動きとパワーはかなり衰えてしまっています。スピードを増すパスラッシャーからQBの背後を守る為にはパワーを削ってでもクイックネスを向上させなければならないのでしょう、ダイエットして330ポンドだとしても260ポンド程度しかないDE相手に押せないのは問題が有ります。
 去年代理人を変え、T.Oらと共に契約更新を求めました。NFLPAの契約情報を見ても2008年まで契約は有りますし、私の記憶でも2008年まで契約は有る筈なのですが、このオフUFAになるとするサイトが目立ちます。去年契約で揉めた時に2007,8シーズンの契約がオプションと書かれてきた様な気もします、来年は4,5ミリオンのベースサラリーが掛かる事、2巡指名のWinston Justiceが居る事と考えると、放出される可能性も有り得ます。

 Todd Herremans 16試合出場
 2005シーズンはLTで4試合先発しましたがTraが復帰した事で2006シーズンはLGにコンバートされました、若干バルクアップして300ポンド級のDTに対抗する為のパワーを増しているそうです。リーグ屈指のDE相手に通用したパスプロテクトはDT相手でも十分に通用しました、問題はパワー不足なのですがシーズン終盤は対面を押し潰す場面も増えましたしかなり改善されてきています。
 契約延長をしたばかりなのであと10年近く契約が残ります。セカンドチームで戦った最終戦はLTに入っていますし、Eagles伝統のLGのスターターにOT.OG4ポジションのバックアップを兼任させると言う方針にぴったりの選手です。

 Jamaal Jackson 16試合出場
 OTからOG,ついにはCにコンバートされNFL入り4年目でスターターの座を勝ち取りました。Cとしては別格の330ポンドのパワーで巨大なNT相手でも押し負けない強さをチームに与えました、その代りにOGではなくCをプルアウトさせるEaglesの特徴的なランプレイは見られなくなりました。まだロングスナップは不安定のようでショットガンの時にはMike Bartrumが入る事も有りました、さらにCとしての技術を向上させることが必要です。スポイラのDr.Zの選ぶオールプロチームに選ばれました、インサイドのラン改善に大きな期待が寄せられます。
 Jacksonも契約延長しました、本職のCを獲得した場合でもOGとしてスターターで起用するだけの能力も有ります。

 Shawn Andrews 16試合出場
 公称340ポンド、実際380ポンドでプレイしていた2005シーズンから、友人の死をきっかけにダイエットに取り組んで本当に340ポンドになってキャンプに姿を見せました。この事でフットワークが格段に向上してセカンドレベルの動きが別人のように向上しました、簡単に言えば対面のDTを跳ね飛ばすのはダイエット前と代わらないのですが、その後にもう1人LBを拾いに行く動きが出来るようになりました、この事がランオフェンスの劇的な改善に繋がりました。パスプロテクトでもパワーを活かしたハンドチェックでQBに寄せ付けません、オールプロ選出は過大評価のような気もしますが、それだけの評価を受けるだけの仕事はしました。
 プレイオフNO戦で首を痛めて退場しました、キャリアを左右するような怪我ではないようですがプロボウルは欠場する事になりました。油断すればすぐに400ポンドになってしまうAndrewsにとってトレーニングが出来無いと言う状況を乗り越えられるのかが少し心配です。

 Jon Runyan 16試合出場
 UFAだったオフにNYJよりも低い金額のオファーを受け入れてチームに帰って来ました。公称330ポンドですが、スピードアップの為に300ポンド近くまでウエイトダウンしている事を公開しています。連続先発記録でNFL史上5位の記録を続けている鉄人は2006シーズンも全試合先発しました、OLのリーダーとしてチームの精神的支柱でもあります。ランブロック、パスプロテクト共にどんな相手でも無難にこなす能力は今でも一流ですが、キャリアの晩年に近づいているのは事実でしょう。

 Scott Young 16試合出場?
 事実上OL唯一のバックアップだったのがYoungです、カレッジでDLからOLにコンバートされたばかりの選手なので経験が足りません。パワーではチームでもトップクラスですし縦に動くフットワークはDL出身と言う事も有り機敏です、ランブロックOGとしての素質は十分に有ります。Andrewsの代役として出場したNO戦では致命的なミスを連発してしまいました、まだまだ全ての面で足りません。何試合でOLとして出場したのかは不明です、公式記録の試合出場もSTでの起用だと思われます。

 Nick Cole 16試合出場?
 バックアップC兼ゴールライン前専用のFBとして起用されましたが、Cとしてプレイしたのは多分セカンドチームで戦った最終戦だけでしょう。ゴールライン前でFBで使うだけのフットワークを持っています、元々カレッジでCの経験が無いですしOGとしてのドライブブロックを得意としていたようです。来シーズンチームに居るかどうかは微妙な選手でしょう。

 Winston Justice
 2巡指名でチームに加入しました、フットワークは素晴らしくキャンプではDarren Howard相手にパスプロテクトでは良い勝負をしたそうです。しかしパワー不足でランオフェンスで全く貢献できなかった為にアクティブロスターに入る事は有りませんでした。とにかくバルクアップする事でランオフェンスに参加するようになる事が必要です、Justiceの成長次第でTra放出にも影響が出てくるでしょう。

 Max Jean-Gilles
 4巡指名ですがドラフト前では1巡指名候補に名前が有り、370ポンドの巨体を活かしたドライブブロックと長い腕を使ってのパスプロテクト両面で素晴らしい素材と見られていました。しかし、スピードに対処する為に350ポンド程度にまでウエイトを落とした結果なのかランブロックのパワー不足が表面化しています。Justice同様にパワーアップする事が試合に出るためには必要です。

 Pat McCoy
 2部校からルーキーFAとして入団しました。同期のJuaticeとJean-Gillesを追い抜くのは(実力と言うよりも契約的に)難しいでしょうし、スターターの若手3人+この2人で当面のOL構想を練っているでしょう。来シーズンチームに居る可能性は低いです。


 下降線をたどる大ベテランと急上昇する若手グループ、来シーズンもこの傾向が続くでしょう。Tra,Runyanの穴を埋める若手の更なる成長がチーム力維持のために必要になります。

再契約を最優先

2007-01-26 08:01:36 | イーグルス
 スピード派のレシーバー専門L.J Smithの欠点であるレッドゾーンでの決定力を増す為に加入させたMatt Schobelは結局なにも出来ずにシーズンを終えました。

 L.J Smith
 15試合出場 パス 50回 611ヤード 平均12,2ヤード TD5
 サイズは無いもののリーグでのトップクラスのスピードを持つTEとして2年連続プロボウルの補欠に選ばれました。Jason Witten(754ヤード)Jeremy Shockey(623ヤード)が同じ地区に居るのでプロボウルに選ばれるのは相当難しいです、それほど成績に差は無いのですけどね。
 ディープに走ってSSをスピードで千切る事も出来ますし、ショートパスを受けてからRACでヤードを稼ぐ事も出来ます。長年問題だったボールセキュリティーに成長が見られます、タックルを受ける時の姿勢が改善されました。レッドゾーンで高さを使う事は出来ませんが、スピードでWRの様に横に流れながらLBの隙間に入り込めるのでTDも増えました。
 2007シーズン終了後にUFAになります、5年25ミリオンの価値が有るかは微妙ですが同等の人材をドラフトで手に入れられる可能性は低いですから何が有っても再契約しなければなりません。

 Matt Schobel
 16試合出場 パス 14回 214ヤード 平均15,3ヤード TD2
 L.Jの欠点であるサイズの無さを補う事を目的に、Chad Lewisのような使い方をする為FAで契約しました。しかし、キャンプからキャッチミスを繰り返しコーチ陣の信頼を失いました、サードダウンやレッドゾーンでの堅実さを買われた選手がキャッチ下手では話になりません。ショートからミドルでパスを受けれるフットワークは有りますからもう少しキャッチ時に集中できれば2番手のTEくらいは務まる筈です。
 とにかくキャッチミスを減らさなければ試合では使えません、WCOのルート取りに意識が行っているのならば2年目になれば良くなるかもしれません。あまり大きな期待はしない方が良さそうですが。


 LS兼3番手のTEであるMike Bartrumが首を痛めて多分引退する事になるようです。Schobelの不振も痛いですしもう一人TEをデプスに加える必要が有ります、ドラフト中位で1人取る事になるでしょう。L.Jの再契約さえ済めば特別問題の無いポジションです。

Baskettの正しい使い方

2007-01-25 18:33:19 | イーグルス
 Reggie BrownとDonte Stallworthが揃えば縦へのスピード満点の申し分の無いスターターコンビなのですが、その後に続く人材を欠きました。

 Reggie Brown
 15試合出場 パス 46回 816ヤード 平均17,7ヤード TD8
 T.Oの後を受けたFLのスターターとして2年目の今シーズンはほぼ全試合出場を果たしました。スピード、キャッチ力、競り合い、サイズ、RAC、どれを取っても中の上と言った感じで物足りないエースレシーバーで良いNo2レシーバーと言うような存在です。
 フックルートをキャッチした後に飛びついてくるCBをわざと1回下がって交わしてからのRACは度々ロングゲインを見せていますし、ランブロッカーとしてもリーグ有数のパワーを見せます。欠点はイージーなキャッチミスが減らない事とストレートスピードでCBを抜くようなスピードを持っていない事です。もう少しアンダーニースでのパスキャッチが上手くなればWCOのFLとしては申し分の無い選手になってくれるでしょう。
 SEに縦へのスピード特化型を置きたがるAndy ReidのWCO(?)なので、その分FLには万能型が求められます。そういう意味でもBrownは最適な存在ですし、契約延長は正しかったと判断します。

 Donte Stallworth
 12試合出場 パス 36回 725ヤード 平均19,1ヤード TD5
 腿の怪我でシーズン序盤苦しみましたが、出場すれば縦への突破でEaglesの形を作る重要な働きをこなし続けました。前任のTodd Pinkstonよりも密集での信頼度は遥かに勝っていました、縦へのスピードを印象付けた相手に対してもう少し横へ流れるプレイを見せる事が出来れば更に成績は上がったはずです。
 ストレートスピードでマーク出来るCBは殆ど居ません、McNabbからは素直に縦一本で勝負し、Garciaからは横に開いてからインサイドに戻ってくるような形のロングパスを多く受けています。怪我さえ無ければEaglesのFLとしては完全無欠の存在なのですが、とにかく怪我が多いのが問題です。契約延長が有るかどうかはこの点をどう考えるかと言う事になるでしょう。
 契約延長をすれば3巡、しないで放出すれば4巡をNOに渡す事になります。そして放出した場合には5年25ミリオン以上の値段が付く事になるでしょう(どのチームも大幅にキャップが余ってますから)そうなれば2008年のドラフトで4巡程度を補償ドラフト権として受け取る事が出来ます。こう考えると契約延長はしないのではないかと考える事も出来ます。ただ、Stallworth以上に戦術にフィットするWRを手に入れるのはなかなか難しいのが現実です、再契約をするのがベターな選択だとは思うのですが・・・。

 Hank Baskett
 14試合出場 パス 22回 464ヤード 平均21,1ヤード TD2
 ルーキーFAでMINに入団後トレードでチームにやってきました、キャンプではいきなりファーストチームに抜擢され注目を集めました。シーズン中もStallworth不在の間スターターとして起用され、度々ロングパスを受けるビッグプレイメーカーとして働きました。本来6-4のサイズを活かしたショートからミドルでの受け手なのですが、なぜかロングパスを狙う時に起用されています(逆にスピードだけのGreg Lewisをショートで起用しました)サイズを考えればストレートスピードには限界がありますし、WCOらしいショートヤードでの競り合いの強さを発揮するような方向で使っていくのが正しい起用方法です。しかし、EaglesのFLは縦への走る事を要求されます、そう考えると使い所に困る選手になってしまいます、Baskettにロングを狙わせるのは奇襲以外の効果は何も有りませんしハッキリ言えば攻撃を1回無駄にするだけです。
 Stallworthを放出した場合のFL候補ですが、そうした場合縦への攻撃から横に戦術転換をする必要が有ります(ReidはこのままBaskett相手に縦に投げるでしょうけど)スロットに入れるのか、BrownをSE,BaskettをFLとコンバートするのか、タレントと戦術の調整を上手くやらなければ良くなったパスオフェンスを停滞させる事になるかもしれません。

 Greg Lewis
 16試合出場 パス 24回 348ヤード 平均14,5ヤード TD2
 スターターに抜擢されて期待を裏切った2005シーズンから4番手に降格した2006シーズンです。基本的にスロットレシーバー専門の選手で本来の使われ方をした結果それなりの成績を残した、そんなシーズンになりました。良い所は縦だけでなく横にも走れる事でスロットからフィールドを横切ってパスを受けさせるプレイでサードダウンをクリアし続けました、大きくロールアウトするGarciaとの相性が良いのでしょう。
 今後もスロットレシーバーとして起用され続ける事になるはずです、言い換えればCB相手にフリーになる程の運動能力は無く、SやLBを相手にする事で初めて持ち味を発揮出来る選手と言う事です。STでもスピードを活かして良いプレイを見せていますし、地味にチームを支えるベテランとしてチームに貢献するでしょう。

 Jason Avant
 5試合出場 パス 7回 68ヤード 平均9,7ヤード TD1
 セカンドチームで戦ったATL戦の数字が殆どです。ルーキーらしいと言えばらしいのですが、プレイ全体にまだプロになりきっていない甘さの様なものが目立ちます。ブロックで倒されたり、ターゲットにならないプレイで緩慢な動きをしたりと良い印象が無いです。Stallworthが抜けた場合でも何らかの補充はするでしょうし、来年も他の選手と5番手争いをする事になりそうです。


 Brownがスターターの一翼を担う事は確定していますが、もう1人がStallworthになるのかBaskettになるのかはまだ分かりません。Baskettにロングを狙わせるのであればStallworthの残留が必要だと思いますし、Baskettを活かせるプレイを多用してくれるのならばStallworthは放出でも良いと考えます。