明日Reid解任

　2012シーズンの最終戦になる@NYG戦は7-42と大敗。4勝12敗でシーズンを終えました。Andy Reidは明日にでも解雇される見込みですし、14年のReid時代は終わり次の時代に移る事になります。

　試合はディフェンスがまったく歯が立たず、ランプレイでは抑えたかと思うと10ヤード越えのビックゲインを貰うの繰り返し。ダブルチームやタイミングを合わせたチームとしてユニットとしての成熟を感じるプレイに個々で戦うEaglesの選手が各個撃破されていくのを何度も見せられました。選手の能力ではなく、コーチの指導た戦術的な違いを感じました。
　怪我に泣いたオフェンスと違い、ディフェンスはコーディネイターの入れ替えやポジションコーチの交代など戦術面での混乱が大きく影響しました。最終戦なのに成熟感がまったく無いのも戦術的混乱の影響でしょう。Howard Muddが欲しくてJuan CastilloをDCに回した2年前の判断が失敗だったのは明白ですし、Reidはその責任を負うことになりました。

　オフェンスではOLの弱さ、とにかくランで押せない、ブリッツ入ればすぐ漏らす。いくらLeSean McCoyでも走れっこ無いような酷い状態ですし、来シーズンに向けて最大の補強ポイントがOLなのは明白です。Jason PetersにTodd HerremansとJason Kelceのスターター3人が怪我から復帰出来たとしても世代交代が必要ですし、機動力重視のMuddは引退を表明しています。次のOLコーチの方針に合った選手を補充する事になるでしょう。
　そして、名誉挽回のチャンスを貰ったMichael Vickですが、酷い出来でした。次のコーチが誰であれ、若手・中堅から次のエースQBを探す事になるでしょう。オプション系のオフェンスを使うとしてもVickを使うべきでは無い事を再確認しました。

　いきなりのオンサイドキック成功、去年もパスが短かったもののワイドオープンを作ったパントフェイクなどBobby Aprilの面白さは評価しますし、ルーキーだったAlex Heneryを育てた事も素晴らしいのですが、リターナーはまったく育たず、カバーチームは何度も何度もビックゲインを食らいました。差し引きを考えれば大きくマイナスでしょうね・・・


　Andy Reid。1999年にHCに就任し14シーズンチームを率いました。レギュラーシーズン130勝92敗、プレイオフでは10勝9敗。素晴らしい成績を残しましたが相次ぐ部下の引抜から指導力を失い、最後はアシスタント人事の失敗が致命傷になる結果となりました。スーパーボウルで勝てなかった以外は本当に素晴らしい14年間でした。お疲れ様。

Vickの4年間

　プロボウルには一人も選ばれませんでした。これはAndy Reid就任時の1999年以来14年ぶりのことらしいです。Reid時代の最初と最後がこう言う形になるのは負けて解雇されるのがコーチなのですから当然といえば当然の事なのかもしれません。

　2012シーズン最後の試合は@NYG、同地区ですし向こうはプレイオフの可能性が残っていますから激しい試合になるでしょう。
　Flecher CoxとMychal KendricksにNick Folesとドラフト上位組が欠場する事になりました。Folesは指の骨折、CoxとKendricksは脳震盪が原因です。悪い事ばかりが起こった今シーズン、数少ない明るい話題だったルーキーの活躍が最後欠場で終わるのも寂しいものです。
　他の怪我人はChris Polkがつま先の怪我でクエスチョナブル、Evan Mooreがダウトフルになっています。Polkを試合で使ってみたいのですけれど、怪我が原因でドラフト漏れしたPolkの悪い所が出たシーズンとなりそうです。
　
　Michael Vickがスターターに復帰します、Trent EdWardsを使う理由も無いですしVickには再就職先を探す為のチャンスが与えられた。と言う事でしょう。
　Vickについて振り返ってみると、Donovan McNabb,Kevin Kolbに続く3番手としてワイルドキャット要員で起用された2009シーズンこの年は飛び道具以上ではなかったです。Kolbの怪我でスターターを奪った2010シーズン、INT率が異常に低くレーティングも素晴らしい成績に精神的に成長した、などと言う評価が与えられました。しかし、DB目掛けて投げたパスが剛球過ぎて取れずにINTにならなかっただけ、そういうパスが5-6球はありました。結局、カバーを読む能力が向上したわけではなかった訳です。
　2011シーズン、プレシーズンからプレイが崩れた時の左ロールから空いてなくても見えたターゲットに無理投げする癖を解析されてINTを量産します。前年の反省なのか肩の衰えなのか剛球をやめて取りやすい球を投げようとモデルチェンジに取り組みました。結果としてこれまでINTにならずに済んだミスリードがINTになってしまう悪い面が目立つようになりました。
　そして今年、独り相撲と評するしかないファンブルINTを繰り返します。ファイナルドライブを完成させる成長もありましたが、去年からの課題だったターンオーバーからの負けを改善する事が出来ませんでした。自慢の足もDLに簡単に追いつかれてしまうようになりましたし「成熟よりも年齢的衰えのほうが大きかった」Vickとの4年間を簡単に言えばこの一言になります。
　
　Folesをサイドラインから見た時間がVickをどう変えたのか、Vickの評価を変えるだけのものになるのかを見たいと思います。次のHC次第では来年もVickがチームに居る可能性だって有るのですから。

来年に向けて

　Andy Reidの14年間、レギュラーシーズン140勝101敗で迎える最後の試合はアウエイでのNYG戦になります。WAS戦始まる前に140-100できっちり終わられたら勝率とか記録覚えるの楽なのに、と思ったりもしました・・・

　WAS戦で致命的なキャッチミスをしてくれたEvan Mooreの事は入団時に書いたと思っていたのですけれど、書いていなかったようです・・・
　Stanford大出身で身長6-6 233ポンド、ドラフト時のデータで40ヤード4.67、ショートシャトル4.43、スリーコーン7.09、ベンチプレス19回の記録が残っています。
　2008年ドラフトはされずにGBとルーキーFAとして契約しましたが、プレシーズンゲームで膝を怪我してしまいIRとしてルーキーシーズンを過ごします。
　翌年は手を骨折してしまいGBを解雇、その後11月に怪我が治ってからCLEと契約し5試合に出場12キャッチ15ヤードを記録。翌年からはレシーブ時に起用されて12試合出場16レシーブ322ヤード1TD、16試合出場34レシーブ324ヤード4TDと記録を伸ばしました。
　しかし、今年のファイナルカットで解雇されSEAに拾われますが試合には出れず解雇された所をClay HarborのIR入りでTE不足だったうちが拾っています。レシーブ型の割にキャッチミスが多いのはCLE時代からの難点でしたし、こんなもんでしょうねえ。良く言えばフリーにはなっているからボールは飛んでくるのですから2番手3番手のTEとしては使える選手なのでしょう。

　WAS戦途中で手を骨折していたNick FolesをIR登録しました。前半最後のプレイで骨折したと言う事ですが、その後も投げれていたのですから致命的な箇所ではないでしょう。連敗中に登場してTBでの逆転勝利での1勝だけでしたけれど、ルーキーとしては十分過ぎるプレイを見せてくれました。来年以降は次のHCがどう使うのか次第でしょう。
　代わりに契約したのは太り過ぎで動けず、システム的にもマッチしなかった為にカットされてINDに拾われていたAntonio Dixonです。
　Miami大出身で身長6-2と1/2で324ポンド。ドラフト時にデータなどは残っていません。2009年WASのルーキーFAとして入団しファイナルカットで解雇、ウエイバーで拾ってから今年のファイナルカットまで3シーズンDTのローテーション要員として良いプレイをしてくれました。今年はキャンプから動きに切れが無く、ドラフトでの補充もあってカットも仕方が無い状態でした。
　2年契約ですし、来年も契約を残します。ワイドナインが出来るDTではなかったですけれど、次のシステムは別でしょうし、体を絞る事が出来れば戦力になるでしょう。

Reid最後のリンクス

　2012シーズン最後のホームゲームはWAS相手に20-27で負けて4勝11敗になりました。ライバルチームはどこも順当に負けてドラフトは4位のままです。
　
　とにかく、ラインが酷い。ランプレイでそれなりにでも押している時には5ヤード以上のランにつながるのですが、ほとんどのプレイで押し込まれてRBの行き場が無く個人技に頼っている状態です。
　LeSean McCoyも本当に狭い所を左右に縫いながら進むランが多く、普通のRBならば半分以上ロスになってしまったでしょう。OLの再建がチームを蘇らせる鍵なのは間違いないです。

　Nick Folesもポケットの中で小さく動きながらターゲットを探していましたが、ステップは重いですね。同時に踏み込まないと軽い球しか行かないのでサイドステップを踏むとそこからさらに前に一歩足を運んでから投げる形の為にモーションが大きくなってしまい、あまり足を動かして投げるタイプではないように見えました。デビュー戦あたりは固定砲台でしたし、少しずつ改良している途中なのでしょう。
　課題のミドル以上へのコントロール、ここは少しは良くなっているのか、カバーが悪かったのか、20ヤードくらいのパスも何度か良い所に落としています。最後のJeremy Maclinへのパスも悪いパスではないですし、そういう点では成長しているのでしょう。

　プレイタイムでMaclinはほぼ全てのプレイに出ているのですが、Riley CooperがJason Avantを抜いて2位になっています。その割にターゲット2回でキャッチは1回と寂しい結果です。注目して見ていなかったのですけれど、8割以上のプレイに参加して1キャッチはオープンになる足が無いのでしょう。

　ディフェンスでは9試合ぶりのINTをColt Andersonが記録しました。9試合ぶりのINTと言うのも凄い話です・・・Coltがいいカバーをしたわけではなく、レシーバーが弾いたボールがColtの所に落ちてきただけ。それでもINTはINTなのですけれどね。Coltは全体的にカバーが甘いですし、Santana Mossに一発を食らった場面では、ポスト側に一瞬動いてからコーナーに逃げていくルートに対してインターフェアが怖いのか自分から離れていくような動きすらしています。STエースからスターターに定着したQuintin Mikellのようになる道はかなり遠そうです。

　Jamar Chaneyも6割のプレイに参加して1タックルのみ、TEのカバーでは置いていかれる場面が目立ちます。ランストップ型MLBが本職なので仕方が無いですけれど、DeMeco Ryansが居る限りMLBでの出番は無いですし来年のシステム次第では有りますが、現状居場所が無いです。

　プレイオフチームとも互角に戦える所を見せつつ負ける。ある意味ベストな試合運びだったようにも思えます。ただ、Andy Reid最後のホームゲームと言う事を考えると少し寂しい終わりでした。

観戦会に参加してみました

　予定外に時間が作れたので新宿にこの秋出来たアメリカンフットボール中心のスポーツバー　football loungeで行われたATL@DET観戦会に参加してきました。

　DETファン7割、その他のファン3割といった感じでほぼ満席。25人くらい居たかと思います。試合はうちを見ているかのようなレッドゾーンファンブルになんでSが居ないんだよ。と突っ込みを入れざるを得ない一発のディープを食らうと言う内容ではあったのですが。普段とは違うメンバーでの観戦会とても楽しく過ごしました。
　遠方から遠征で企画していただいたちゅるさん、本当にお疲れさまでした。

　フットボールラウンジ、どんなものかと思っていたのですが、料理も美味しかったですし、なによりウイスキー大好きが伝わってくる品揃えのオーナー+Eaglesファンの店員さん。これは贔屓にするしかないでしょう。新年会はここで行う事に決めました。

　他にも野犬のmentaiさんや今回ファンタジーに参加していただいたPanzerleaderさん、その他にもたくさんの方と会って話が出来ました。そういう意味でも予約無しで飛び込んで良かったと思うわけです。
　2次会が結果的にブログ管理者座談会っぽくなったのですけれど、やっぱり企画を立ち上げるのは大変な事だけれど、参加してくれる人が居れば始めてしまえばどうにかなる。そういう話をしました。旅行とかじゃなくても、スポーツバーでの観戦会とかもう少しやってみても良いかな、と思ったわけです。今年はもうシーズン終わりますけれど、来年は月曜日の早朝試合見てから仕事の観戦会をも少し増やしてみようかな。なんて考えています。

　ま、いつもの通り、途中から半分寝てたのですけれどね・・・9時30分からお店に入り、10時30分試合開始、気がついたら17時だったのはなぜなのか・・・・・・本当に企画のちゅるさん、現地で話をした皆様、お疲れ様でした。楽しかったです。