期待の若手と言う選手が居ません

　膝の捻挫で練習を休んでいたOmar Gaitherが練習に復帰しました、ポジションはMLBのファーストチームです。これまで3試合Joe Maysが守ってきたMLBですが2007シーズンスターターを務めたGaitherを試す事になりました。すでにNYJ戦はGaitherがMLBで先発すると決めているそうです。
　Maysはランストップ専門でパスカバーに問題が有ります、NE.IND戦ではTEへのパスはフリーパス状態で改善が必要なのは明らかです。Jeremiah TrotterをカットしてMLBのポジションを与えられた事もあるGaitherを試すのは当然の事ですし、パスカバーと言う意味では確実にMaysよりもGaitherが良いでしょう。
　バックアップ陣には複数のポジションを守る事を求めています、JAC戦ではSDで3-4のILBを守りMLBとして練習させてきたMatt WilhelmをSLBで、WLB,SLBとして練習しSLBの2番手として使ってきたMoise FokouにMLBを守らせたそうです（SLBらしくない場所に居たのは気づいたのですが、MLBとしてプレイしているのには気がつきませんでした）WLBはAkeem JordanとGaitherでまかなえますし、MLB,SLBのバックアップを兼任出来るかどうかが生き残りに重要と言う事でしょう。

　DEではTrent Coleが居ないとパスラッシュが掛からない問題が解決しません。これまでのロングを投げる時にColeをダブルチームされ時間を作られています。解決するにはパスラッシュ専用の選手をもう一枚用意すればいいのですが、それだとランディフェンスに問題が出ます。Jaqua Parker,Victor Abamiriはランディフェンスも出来るけれどパスラッシュ不足、Chris Clemonsは速いですがパワー不足、Darren HowardはDTからのパスラッシュの方が向いているように見えます。怪我人の穴埋めで急遽契約したJason Babinがプレシーズンゲームで良いようですし誰かを蹴落とすかもしれません。2年目のBryan Smithは期待外れのようです、去年の3巡指名ですがカットされるでしょう。

　DB陣はAsante Samuel,Sheldon Brown,Ellis Hobbs,Joselio Hanson,Quintin Mikell,Quintin Demps,Sean Jonesまでは53人枠確定でしょう。若手が良く見えませんし8人目のDBが誰になるかは分かりません。DB7人編成で2-3人PSに残して怪我人が出た時に補充するような形になる可能性も有ると思います。

　スターターとバックアップのレベルの差が大きいディフェンス陣のバックアップ選びは予想が難しいです。オフェンス25人ディフェンス25人ST3人のバランスを崩し可能性も有ると思います。

オフェンス25人はもう決まっているのでしょう

　再放送を見ていますが、ディフェンスはセカンドチームの方がオーソドックスに穴無く守れているのはなぜなのでしょうねえ。プレシーズン3戦共にセカンドチームがやっているシステムでファーストチームがプレイすれば良いのにと思います。
　見れなかった第4Qも見ましたが、Kevin Kolbのブリッツ恐怖症は相変わらずでポケットの中で守られていれば良いパスを投げるのですがプレッシャーが掛かるとすぐパニック状態になります。赤いジャージを着て練習する時は良いのでしょうけれど実戦では能力を発揮できません、Micheal Vickを残すのであればカットするのはA.J FeeleyではなくKolbにするべきだと思うのですがコーチ陣はKolbを買っているようです。

　Jeremy Maclinが4キャッチと良い所を見せました、10-15ヤード位のミドルでDBと1対1をやらせればスピードで勝負をする計算が出来そうです。密集での競り合いをまだ見ていないのですが、DeSean Jacksonよりも高さが有るのが売りなのですからアンダーニースに入る所が見たいです。
　Jason Avantは気が付くとオープンになっているすばらしいポジション取りを見せ続けています。McNabbも困ったらAvantを探すような感じになっていますし3番手の座は確保しました。エースにDeSeanスロットにAvantは確定しましたが、2番手のKevin Curtisが良くありません、この試合でもスピード感がなくスターターから降ろされるかもしれません。
　Hank Baskettもゴール前3ヤードでの浮かしたパスを確保しそこなっています、6-4のサイズをレッドゾーンで活かせなければスターター昇格の道は遠くなります。そしてReggie BrownはNYJ.BALとのトレードの話が進んでいると言う噂が出ています。6巡指名のBrandon Gibsonを私は高く評価しているのでReggieは出来るならばトレードと言う形で処分して欲しいです。
　DeSean.Avant.Curtis.Baskett.Maclin.Gibsonの6人編成でWR陣は開幕を迎えると考え、2番手をCurtis,Baskett,Maclinで争う状況です。

　Todd Herremansが負傷していた足首を手術しました。これで開幕戦は欠場が確定したようです。PUPに入れるほど時間は掛からないと見られていますが4週目がバイウイークなのでそれを待つと5週目復帰になります、そう考えるとPUPに入れても良い様な気もします。
　久しぶりの試合になったStacy Andrewsは目立つ活躍は出来ませんでした、ファーストチーム扱いですが来週も出場するようです。怪我人の代役候補Nick ColeとMax Jean-Gillesも押し潰すようなブロックは見れませんでした、この2人が一人前に成れないからFAで大金を払う事になったのですが、やはり今シーズンも良いバックアップ悪いスターター程度の扱いで終始するのかもしれません。
　そしてこの2人を脅かせない若手OLは論外で、アクティブにならない53人枠に何人か確保する事になるでしょう。

　TE陣はスターター確定のBrent Celekはミドルゾーンで良い動きを見せていますが、ランブロックでは押されないのが精一杯といった所です。混沌とする2番手争いでは欠場と見られていたTony Curtisも試合に出ていたようですがどこで出ていたのか見つけられませんでした。Eugene Brightが2キャッチしています、長い方のレシーブではスピードが有る所を見せてくれました。Matt SchobelとRob Myersは記録なしでした。
　TE誰を残すのかは全く予想が出来ません。プレシーズン3試合見た印象ではBrightが良く見えたのですが、元DEでTE経験が不足していますしコーチ陣の評価は高くないでしょう。

　Brian Westbrookはウオームアップに参加したので状態は悪くないようですがプレシーズンゲームでは使わない事になりました。この試合2-3回持たせてから開幕戦で使うのが良いと思っていたのですが温存される事になりました。普段から練習を休んで試合に出るのを日常的にやっていますからぶっつけ本番の調整は下手では無いと思うのですが、さすがに手術後にプレシーズンなしで開幕を迎えるのは状況が違うでしょう。
　LeSean McCoyがNE戦をピークに調子を落としています。トップスピードが無いと言うのは事実のようですがもう少し縦の突破を意識すれば良くなるでしょう。OLが良くなった時に横に逃げるようだと修正に時間が掛かるかもしれません。
　Eldra Buckleyも数字を落としていますが大きな心配は要らないでしょう、レシーブ力が有りますしサードダウンバックとしては十分に使えます。PSに置こうとすればどこかに引き抜かれるでしょうしRB3人目として確保するでしょう。

　オフェンスのロスター争いはQBを4人置くかどうか、TEの2番手以降をどうするかの他はほぼ決まっているように見えます。

前半だけだと3試合とも大敗なのですよ

　普通プレシーズンゲーム最終戦はファーストチームを温存するのでこの試合がファーストチームの最終調整になるはずなのですがMicheal Vickの試運転をしたりしています。
　
　そのVickですが、1シリーズ任せると言う使い方ではなくDonovan McNabbとの併用となりました。最初のプレイはVickが外に流れると見せてショベルパスで内側を突きました、Vickのスピードを警戒させるプレイです。そしてMcNabbがQBとしてスナップを受けVIｃｋがフランカーとして入ったプレイではVickにフラットを投げる振りをして逆側のWRに投げるトリックプレイを見せています。小細工ですがVickが特別な選手だから効果が有るのでしょう。逆にVickがQBでMcNabbがWRに入るワイルドキャットでは外に流れた所をあっさり捕まっています、まだ全盛期のようなスピードは無さそうです。普通にQBとしてポケットから投げたパスはHank Baskettへの14ヤードだけだったのですが、ポケットで完全に守られて余裕を持っていたのですがターゲットを見つけるのが遅れてあわやINTの場面でした。総評として、まだ全盛期の動きには程遠い、トリックプレイのデコイとしては相手の目を引き付ける事が出来るが実戦でプレイするにはまだ時間が掛かるでしょう。

　Jason PetersとStacy Andrewsが復帰したOLはLGにNick Cole、RTにWinston Justiceを入れています。この事からColeとMax Jean-Gillesの争いはColeが勝った事が伺えます。StacyのRTコンバートはShawnが（走ったりはしているようですが、コンタクトの有る練習はしていないようでいつ試合に出るかの見通しは立っていません）執刀医の許可を得た事でコンバートを取りやめています。その為Justiceが3試合連続のスターターを務めましたが、スピードに付いていけずに突破される場面が目立ちました。若手に伸びそうな選手が居ればカットしても良いと思うのですが、Justiceですら脅かす選手が出てこないのでしょう。
　McNabbはVickに足を引っ張られながらもドライブを組み立ててはいますし、ブリッツを漏らす事の多い試合の中で良いフットワークで避けながらターゲットを探しています。ただ、リターンTDを貰ったファンブルはいつものなぜスクリーンパスがサイドラインまで飛んでいくのか聞きたくなるオーバースローをMcCoyが取れなかった物です。
　McCoyは1試合目の思い切りが見られません、横に逃げているうちにディフェンスが前に詰めて来て行き場が無いノーゲインのような形が見られるのは問題です、が 外に逃げてTDを奪う場面も有りましたし評価は難しいです。

　ディフェンスではTrent Coleの復帰でパスラッシュが掛かるようになり良い方向に変化しています。これまで失敗続きだったブリッツもColeがマークを引き付ける事でQBまで届く場面が増えています。ただ、ちょっと調子に乗ったブリッツが増えたところでスクリーンにやられましたしブリッツが届くのが前提でDBを中間位置に残すのか、届かない事を警戒してディープまで引っ張るのか、試合中のアジャストが必要です。
　Asante Samuelは相変わらずショートエリアでの読みは絶品です、INTも完全に読んでいました。またTDにはなりましたがゴールライン前でファンブルさせるハードヒットも有りました。Ellis Hobbsも良いカバーをしていましたし肋骨を痛めているSheldon Brownが復帰すれば素晴らしいCBトリオになりそうです。
　FS争いはQuintin Dempsの勝利に終わったようです、2QからルーキーVictor HarrisがFSに入る場面が有りました。Sean JonesはSS固定でDempsとHarrisでFSをこなすものと思われます。個人的にはJonesをFSで使った方が良いと思っていましたが、この試合でも目立った働きが無かったです。
　Mike PattersonとBrodrick BunkleyのDTコンビは今年も鉄壁のランディフェンスを見せてくれそうです。プレシーズンゲーム3戦を通じて力強いプレイを続けています、もう少しパスラッシュで活躍してくれれば完璧なのですがそこまで求めるのは欲張りすぎでしょう。

　最後David AkersがFGを決めて33-32として逆転勝ちしました、先週Akersが外さなければ2勝目だったはずなのですけれどね。まあ、3試合とも前半の主力同士のマッチアップでは大差で負けていますしあまり喜んでも居られません。

Vickを試す余裕なんか無いような

　プレシーズンゲーム第3戦のJAC戦は日本時間の金曜朝8時からですが、ネット中継は正午から有るようです。世間の注目はMicheal Vickが出て来ると言う点に有るようです、Andy ReidはスターターとしてVickを使う事を明言しています。2年間実戦から離れたVickがファーストチームでどれだけのプレイが出来るのかを見たい、と言う意図のようですが、普通ファーストチームは4試合目は出場しませんから3試合目がキャンプからの練習の最終チェックになるはずです。その3試合目をVickのテストに使う余裕が有るとは思えない1,2戦での状態なのですけれどねえ。開幕スターター確定済みのDonovan McNabbはVickと共に第3Qまで2人交代でプレイするようです。下手にセカンドチームに混ぜて怪我でもさせられないか心配ですけれどねえ。第4QはKevin Kolbが復帰する予定でA.J Feeleyは使わないようです。
　QBを何人53人枠に入れるのかまだ不明ですが、3だとすればVick.Kolb.Feeleyから1人が外れる事になります。VickがJAC戦でお話にならないようならば即カットもありえるのではないかと考えます、わざわざファーストチームで復帰戦を迎えるのはダメなら即カットと世間を納得させる為にハードルを上げていると推測します。個人としての運動能力がどうなのかと同時にQBとしてプレイ出来るのかを見る為にはファーストチームでプレイしなければ証明出来ないでしょう。
　怪我でプレシーズンプレイしていないKolbが3年目でどれだけ成長しているのかよりもVickを試すのもどうかと思うのですが、セカンド・サードチームを率いてどれだけのプレイが出来るかをまずは見ましょう。Feeleyは1,2戦と無難にバックアップとしての仕事をしています。
　JAC戦でファーストチームを率いたVickがどういうプレイをするのか、QB陣をどう編成するのかはそれを見てから考える事になるでしょう。

　Brian Westbrook.Jason Peters.Stacy Andrews.Trent Coleが試合に出場する事になりました。プレシーズン1,2戦を欠場していたファーストチームの4人が復帰し、Brent Celekも帰ってきます。これでファーストチーム候補がかなり戻ってくる事になりますし良い試合が出来るでしょう。
　JAC戦を欠場するのはファーストチーム候補からShawn Andrews.Keonard Weaver.Todd Herremans.Sheldon Brownの4人とOmar Gaither.Darren Howard.Chariston Hughes.Tracy Whiteに新加入のTony Curtisになります。

　本来ならば仕上げに使う3戦目をテストに使わなければならないオフェンス、これまで2試合NE.INDが相手とはいえ出来の悪い（ほぼ全てのドライブで点を取られている）ディフェンスの建て直しとチームの仕上がりにかなりの不安が有ります。OLが戻り始めた事でどれだけオフェンスが良くなるのか、Coleの復帰でパスラッシュが改善されてディフェンスが良くなるのかがJAC戦の見所だと思います。逆に、ここが改善されないようだと不安点を残したまま開幕を迎える事になります。

TEとLBを補強

　怪我人が出て手薄になっていたTEとLBを補強しました。少し前から噂になっていた元DAL.KCのTE Tony Curtisは2005年のルーキーFAとしてDALと契約し32試合に出場しています。2008シーズンは11キャッチ50ヤード3TDを記録しましたが再契約せずにFAになりKCと契約しました、その後足首捻挫で8月4日にカットされました、6-5 251ポンドでレシーブよりもブロックが良い選手のようです。去年Sean Considineをあっさり交わしてTDを記録したのが記憶に残りますし、地元紙には次のJAC戦でConsidineからまたTDを奪うだろうと言うのも有ったのですがまだ足首の怪我が癒えていない様でJAC戦は欠場のようです。DALの分厚いTE陣の中で3番手としてプレイしてきましたが、今のチームならば2番手が狙えるでしょう。問題は足首の怪我がまだ治っていない事でいつ練習に復帰できるのかが分かりません、開幕に間に合うと考えたから獲得したのでしょうが不安です。
　Brent Celekのバックアップ争いは低レベルですが激しくなっています、Celekがレシーブ専門なのでブロック型が2番手に入ると予想しますしCurtisは怪我さえ治れば有力な候補になりそうです。

　もう1人はOLBのCurtis Gatewoodで2008年WASのルーキーFAとして契約しPSに居た所をKCが獲得し主にSTで6試合出場、今年はDETのキャンプに参加していましたがカットされています。6-1 248ポンドのLBでカレッジ時代はDEでプレイしていました、ドラフト時の評価ではパスラッシュが得意で出足が良くタックルも堅実だがパスカバーはほとんどやった事が無いだろうからLBとして使う場合には練習に時間を掛ける必要があると言われています。LBのどのポジションで使うのかは良く分かりません、パスラッシュを活かしてWLBなのかサイズを活かしてSLBのどちらかになるでしょう。、Stewart Bradleyの膝手術のほかにも、Omar Gaither.Tracy White.Charleston Hughesと怪我人が相次いでいる為の緊急措置として獲得したのだと推測します。今必要なのはTEをカバー出来るLBですがGatewoodはそう言うタイプではなさそうです。

　この2人の獲得の為にQB Adam DiMicheleとWR Shaheer McBrideがカットされました。QB5人体制になっていましたしDiMicheleのカットは当然です、McBrideも今のWR陣に割って入るだけの能力は有りませんし仕方が無いでしょう。


　必要だったTEとLBを補強しました、が 怪我で練習できないTEとパスカバーが下手（であろう）LBの補強です。FA市場から選んで取ったのですから考えが有るのでしょうけれど人選が正しいか微妙です。まあ、何もしないよりは動くべきですしLB陣は怪我人続出ですからもっと若手を呼ぶべきだと考えます。