はぶて虫のささやき

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(旧:はぶて日記)

映画評1068 ~ 魔界転生(1981)

2023-01-22 | 映画評
今日はWOWOWプラスで「魔界転生(1981)」を見ました。

天草四郎を中心に、細川ガラシャ夫人、宮本武蔵などが現世で果たせなかった夢、願望を満たすため黄泉の国から甦り徳川幕府をおびやかす。山田風太郎の原作の映画化で、脚本は「悪魔が来たりて笛を吹く(1979)」の野上龍雄、「忍者武芸帖 百地三太夫」の石川孝人、「復活の日」の深作欣二の共同執筆、監督も同作の深作欣二、撮影は「古都(1980)」の長谷川清がそれぞれ担当。

主演:千葉真一
共演:沢田研二、佳那晃子、緒形拳、室田日出男、真田広之、松橋登
その他:成田三樹夫、大場順、島英津夫、久保菜穂子、成瀬正孝、中村錦司、内田朝雄、神崎愛、丹波哲郎、若山富三郎など


<ストーリー>
寛永の時代のある夜、島原の乱で殉死したはずの天草四郎が再び命を取り戻す。彼は自分と同じように不本意な死に追いやられた人々を集め、時の将軍家綱に復讐を開始するが、彼ら魔界衆の前に柳生十兵衛が敢然と立ちふさがった


古き良き時代の時代劇である。

1981年の作品で、その後2003年に窪塚洋介主演でリメイク版が作られたものの、完成度・貫録では圧倒的にこちらの方に軍配が上がる・・・という記憶だけはあるのだが、細かいところまでは覚えていなかったので、今回あらためて見たわけだ。

何せ、出演する役者さんたちがスゴい。

当時すでに千葉真一はアクション俳優としての地位を築いていて、本作の3年前(1978年)に作られた「柳生一族の陰謀」は、私の中では過去最高の時代劇である。

彼に負けず劣らずの存在感を出していたのが、ジュリーこと沢田研二だ。

「カッコいい」というよりも「美しい」という表現の方が似合っていた。

これに緒形拳、若山富三郎、丹波哲郎、室田日出男などの芸達者・存在感抜群の役者さんが、脇を固めているのだから、超豪華である。

特に最近の時代劇との明らかな違いは、やはり「殺陣」だと思う。

中でも、終盤の柳生十兵衛(千葉真一)と柳生宗矩(若山富三郎)との対決は圧巻。

これだけでも「見る価値あり!」と言ってもいいくらいの迫力だった。

物語は完全なフィクションというかファンタジーだから、将軍家綱は殺されてしまうし、江戸城も焼け落ちてしまう。

映像も少し古い感じはするが、CGなどもまだない時代に、中途半端なワイヤーアクションとかもないし、ちゃちな描写がほとんどないのもスゴいと思う。

若き日の真田広之も出ていたし、さすがに中盤では殺されてしまうし、あの成田三樹夫があっさりと殺されてしまったのには驚いた。

ということで、面白かったけど、やはり全体的な迫力という面では、ちょっと物足りなかったので、評価は「B」にしておきます。


またこのような時代劇が作られればいいな、と思いつつも、殺陣のできる役者さんがいないか、あるいはもうおじいちゃんなので、たぶん無理なんだろうと思う。

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