今日は「アナログ」です。
ビートたけしが初めて書きあげた恋愛小説「アナログ」を映画化し、二宮和也が主演、波瑠がヒロインを務めたラブストーリー。
「鳩の撃退法」「ホテル ビーナス」のタカハタ秀太監督がメガホンをとり、「宮本から君へ」「MOTHER マザー」の港岳彦が脚本を手がけた。
主演:二宮和也
共演:波瑠、桐谷健太、浜野謙太、藤原丈一郎、坂井真紀、筒井真理子
その他:宮川大輔、津川愛美、鈴木浩介、板谷由夏、高橋惠子、リリー・フランキー
<ストーリー>
手作りや手書きにこだわるデザイナーの水島悟は、自身が内装を手がけた喫茶店「ピアノ」で、小さな商社に勤める謎めいた女性・美春みゆきと出会う。自分と似た価値観のみゆきにひかれた悟は意を決して連絡先を聞くが、彼女は携帯電話を持っていないという。そこで2人は連絡先を交換する代わりに、毎週木曜日に「ピアノ」で会う約束を交わす。会える時間を大切にして丁寧に関係を紡いでいく悟とみゆき。しかし悟がプロポーズを決意した矢先、みゆきは突然姿を消してしまう。
ベタなラブストーリーである。
別に波留のファンでもないし、ニノ(二宮和成)はむしろ嫌いな方だ。
にもかかわらず見たのは、予告編を見て「この先どうなるんだろう」とちょっと気になったからだ。
そして、結果は・・・最悪だった!?
冒頭の主人公の水島(ニノ)が働いている会社での打ち合わせシーンのしょうもないやり取りを見て白けてしまい、その後初めて二人が喫茶店で出会った時のベタなやり取りを見て、ちょっとイヤになった。
ただし、その後の展開はベタとは言え、王道とも言えるラブストーリーなので、もしかして「泣けるかな?」という気にはなっていた。
しかし、彼女の素性がわかるにつれて、何だか違和感が漂ってきた。
ここからは具体的に書く。
・ヒロインであるみゆきは、実は世界的に有名なバイオリニストで、同じく世界的なピアニストと結婚したが、夫が不慮の死をとげてしまったことから、ショックでバイオリンを弾くのをやめて、普通の社会人生活を送っていたところ、ふとしたことからニノと知り合う。
・結婚を決意した水島が、指輪を買って彼女に渡すのを楽しみにしていたのだが、その後二度と会えなくなったのは、実は彼女が水島に会うためにタクシーで喫茶店に向かおうとしたところ、途中で交通事故に遭って、半身不随の上に脳挫傷で植物人間のようになってしまったからだ。
・そのことを偶然に悪友から聞いた水島は、伝手を使って彼女のお姉さんと連絡を取り、彼女の変わり果てた姿を見る。
・その後、お姉さんから彼女の日記を見せられた水島は、彼女の介護・リハビリを一生続けることを決意し、仕事もやめて介護のできるマンションに住み、毎日彼女を散歩に連れ出す。
・ある冬の日、海辺に散歩に出かけた二人だが、「そろそろ帰ろうか」と言った水島の手に、突然彼女が手を添える。そして何かを呟く。水島が「何?」と聞くと「今日は木曜日なの?」と言っている。
そこで水島は「これからは毎日木曜日だよ」と答えて・・・・終わり
こうして書いていても、「ええ話やん」としか思わない人もいるだろうが、彼女が事故に遭った以降の話が急展開すぎて、かえって感情移入できなくなってしまった。
彼女が世界的なバイオリニストだったって?
そんなのすぐにバレないか?
まあ、こういうのはクラシックを聴く人以外には興味がないだろうから、もしかしたらまったく気が付かないこともあるだろう。
だけど、この二人は一度クラシックのコンサートに行っている。
そこで彼女が昔のことを思い出して、急に席を立ってしまうのだけど・・・
クラシックコンサートって、映画館とは違い、入口でチケットを確認して「はい、それで終わり」というわけではない。
入口付近には、演者の家族なども含めて関係者がたくさんいて、開演までざわざわしている。
そんなところに元世界的なバイオリニストが現れたら、皆ビックリというか、少なくとも誰か気が付くだろう。
そのあたりをいいかげんに描写しているのが、何とも納得がいかなくて、その後の展開も頭に入ってこなかった。
だいたい、半身不随の上に植物人間になった人の家族からすると、結婚しているわけでもない人(許嫁でもない)から「ずっとそばにいさせてください」とか言われたら、普通は断ると思う。
それだけでも違和感があるのに、その後の「奇跡」の展開は、違和感に違和感が重なっただけなので、結局最後まで楽しむことができなかった。
あと、楽しむことができなかった最大の原因は・・・
ニノが下手くそすぎる!
ネットでは絶賛する声が結構あったのだけど、どう考えたって下手だろう。
発声のし方がヘタなのか、セリフが聞き取りにくいので、さらにイライラする。
どれくらい下手かと言うと、共演していた「顔面の圧がスゴい」桐谷健太がウマく感じるほどだった。
彼も下手とは思わないが、以前「おかんの嫁入り」で大竹しのぶと宮崎あおいと共演した時に、この二人との格の差を感じたほどなのだから、そうウマい方ではない。
ニノのせいで、せっかくの「いい話」も台無しになったと言えなくもないと思う。
これが例えば、内容的には北村匠海が似合うかなと思ったけど、彼では若すぎるので、佐藤健とかだったら、もっと良かったのにと思う。
終わった後も呆然していたほど感動できなかった、というのが正直なところ。
ということで、評価はかなり辛めに「D」にして、年末にもう一度見直してみたいと思います。
ビートたけしが初めて書きあげた恋愛小説「アナログ」を映画化し、二宮和也が主演、波瑠がヒロインを務めたラブストーリー。
「鳩の撃退法」「ホテル ビーナス」のタカハタ秀太監督がメガホンをとり、「宮本から君へ」「MOTHER マザー」の港岳彦が脚本を手がけた。
主演:二宮和也
共演:波瑠、桐谷健太、浜野謙太、藤原丈一郎、坂井真紀、筒井真理子
その他:宮川大輔、津川愛美、鈴木浩介、板谷由夏、高橋惠子、リリー・フランキー
<ストーリー>
手作りや手書きにこだわるデザイナーの水島悟は、自身が内装を手がけた喫茶店「ピアノ」で、小さな商社に勤める謎めいた女性・美春みゆきと出会う。自分と似た価値観のみゆきにひかれた悟は意を決して連絡先を聞くが、彼女は携帯電話を持っていないという。そこで2人は連絡先を交換する代わりに、毎週木曜日に「ピアノ」で会う約束を交わす。会える時間を大切にして丁寧に関係を紡いでいく悟とみゆき。しかし悟がプロポーズを決意した矢先、みゆきは突然姿を消してしまう。
ベタなラブストーリーである。
別に波留のファンでもないし、ニノ(二宮和成)はむしろ嫌いな方だ。
にもかかわらず見たのは、予告編を見て「この先どうなるんだろう」とちょっと気になったからだ。
そして、結果は・・・最悪だった!?
冒頭の主人公の水島(ニノ)が働いている会社での打ち合わせシーンのしょうもないやり取りを見て白けてしまい、その後初めて二人が喫茶店で出会った時のベタなやり取りを見て、ちょっとイヤになった。
ただし、その後の展開はベタとは言え、王道とも言えるラブストーリーなので、もしかして「泣けるかな?」という気にはなっていた。
しかし、彼女の素性がわかるにつれて、何だか違和感が漂ってきた。
ここからは具体的に書く。
・ヒロインであるみゆきは、実は世界的に有名なバイオリニストで、同じく世界的なピアニストと結婚したが、夫が不慮の死をとげてしまったことから、ショックでバイオリンを弾くのをやめて、普通の社会人生活を送っていたところ、ふとしたことからニノと知り合う。
・結婚を決意した水島が、指輪を買って彼女に渡すのを楽しみにしていたのだが、その後二度と会えなくなったのは、実は彼女が水島に会うためにタクシーで喫茶店に向かおうとしたところ、途中で交通事故に遭って、半身不随の上に脳挫傷で植物人間のようになってしまったからだ。
・そのことを偶然に悪友から聞いた水島は、伝手を使って彼女のお姉さんと連絡を取り、彼女の変わり果てた姿を見る。
・その後、お姉さんから彼女の日記を見せられた水島は、彼女の介護・リハビリを一生続けることを決意し、仕事もやめて介護のできるマンションに住み、毎日彼女を散歩に連れ出す。
・ある冬の日、海辺に散歩に出かけた二人だが、「そろそろ帰ろうか」と言った水島の手に、突然彼女が手を添える。そして何かを呟く。水島が「何?」と聞くと「今日は木曜日なの?」と言っている。
そこで水島は「これからは毎日木曜日だよ」と答えて・・・・終わり
こうして書いていても、「ええ話やん」としか思わない人もいるだろうが、彼女が事故に遭った以降の話が急展開すぎて、かえって感情移入できなくなってしまった。
彼女が世界的なバイオリニストだったって?
そんなのすぐにバレないか?
まあ、こういうのはクラシックを聴く人以外には興味がないだろうから、もしかしたらまったく気が付かないこともあるだろう。
だけど、この二人は一度クラシックのコンサートに行っている。
そこで彼女が昔のことを思い出して、急に席を立ってしまうのだけど・・・
クラシックコンサートって、映画館とは違い、入口でチケットを確認して「はい、それで終わり」というわけではない。
入口付近には、演者の家族なども含めて関係者がたくさんいて、開演までざわざわしている。
そんなところに元世界的なバイオリニストが現れたら、皆ビックリというか、少なくとも誰か気が付くだろう。
そのあたりをいいかげんに描写しているのが、何とも納得がいかなくて、その後の展開も頭に入ってこなかった。
だいたい、半身不随の上に植物人間になった人の家族からすると、結婚しているわけでもない人(許嫁でもない)から「ずっとそばにいさせてください」とか言われたら、普通は断ると思う。
それだけでも違和感があるのに、その後の「奇跡」の展開は、違和感に違和感が重なっただけなので、結局最後まで楽しむことができなかった。
あと、楽しむことができなかった最大の原因は・・・
ニノが下手くそすぎる!
ネットでは絶賛する声が結構あったのだけど、どう考えたって下手だろう。
発声のし方がヘタなのか、セリフが聞き取りにくいので、さらにイライラする。
どれくらい下手かと言うと、共演していた「顔面の圧がスゴい」桐谷健太がウマく感じるほどだった。
彼も下手とは思わないが、以前「おかんの嫁入り」で大竹しのぶと宮崎あおいと共演した時に、この二人との格の差を感じたほどなのだから、そうウマい方ではない。
ニノのせいで、せっかくの「いい話」も台無しになったと言えなくもないと思う。
これが例えば、内容的には北村匠海が似合うかなと思ったけど、彼では若すぎるので、佐藤健とかだったら、もっと良かったのにと思う。
終わった後も呆然していたほど感動できなかった、というのが正直なところ。
ということで、評価はかなり辛めに「D」にして、年末にもう一度見直してみたいと思います。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます