昨日はWOWWOWで放映していた「ブレードランナー 2049」を見ました。
リドリー・スコット監督がフィリップ・K・ディックの小説をもとに生み出した1982年公開の傑作SF「ブレードランナー」から、35年の時を経て生み出された続編。スコット監督は製作総指揮を務め、「メッセージ」「ボーダーライン」などで注目を集めるカナダ出身の俊英ドゥニ・ビルヌーブ監督が新たにメガホンをとった。前作から30年後の2049年の世界を舞台に、ブレードランナーの主人公“K”が、新たに起こった世界の危機を解決するため、30年前に行方不明となったブレードランナーのリック・デッカードを捜す物語が描かれる。
主演:ライアン・ゴズリング
共演:ハリソン・フォード、アナ・デ・アルマス、シルビア・フークス、ロビン・ライト、マッケンジー・デイビス
その他:カーラ・ジュリ、レニー・ジェームズ、ディブ・バウティスタ、ジャレッド・レト、ジェームズ・オルモス、ショーン・ヤング、バーカッド・アブディ、ヒアム・アッバス、ウッド・ハリスなど
<ストーリー>
舞台は2049年のカリフォルニア。ライアン・ゴズリング扮する“ブレードランナー”(※人間社会に紛れ込んでいる、労働用の人造人間“レプリカント”を処分する役目の捜査官)Kは、ある重大な秘密に辿り着き、その真相を知るためハリソン・フォード演じるかつてのブレードランナー、デッカードの行方を追っている。そして、デッカードの居場所をつきとめたKは、過去に何があったのかを彼に問う。前作『ブレードランナー』でレプリカントの恋人レイチェ ルと逃亡したデッカードがその後どうなったのか・・・
2017年公開作品である。
公開されたことは知っていたが、何せSF映画の金字塔と言われる前作の「ブレードランナー」を見ていないので、その後を描かれてもさっぱりわからない上に、予告編を見る限り、そんなSFチックな内容ではなさそうだったので、結局見るのをやめた。
それをWOWWOWで放映していたので、見ることにしたわけである。
で、結論から言うと・・・
何が描きたかったのかよくわからなかった上に、とにかく長い!
160分を超える超大作であるのだが、中盤まではたいした展開もなく、ただ冗長に過ぎていく。
最終的には「旧型のレプリカントに実は子供ができていて、それがバレてしまったのだが、仲間たちが総出で秘密にしていた」というお話であることだけはわかった。
ただ、この映画に登場するのは「レプリカント」である。
人間が、労働のためだけに造ったという人造人間であり、決して「クローン」ではない。
じゃあ、何で子供なんか産まれるの?という疑問が当然生じるわけで、それでも産まれたということは、そういう機能をもった人間を造っちゃった、ということでしょ?
いったいどういうコンセプトで造ったんだろうか、などと考えると、その映画そのものに入っていけない。
普段のSFなら、「そういう前提なんだからしょうがない」と思うのだけど、わざわざ「人造人間」にしておいて、それはないだろうと思うわけだ。
もちろん、どういう形で造り上げたのか解説がなかったので、もしかしたら元の人間から何か操作して造ったのだろうか、という予測は立つが、それにしても違和感が残る。
ただ、物語は「その産まれた子はいったい誰なのか」というミステリー形式のものになっているので、そこは何とか楽しんで見ることはできた。
しかも、作者の思う壺とも言えるほどの展開に騙されてしまい、まさかの結末にはちょっと意表を突かれてしまった。
とは言え、ただそれだけ。
結局のところ、まだ「これからどうなっていくの?」という疑問が残るので、もしかしたらまた30年後かに続編ができるんだろうか。
何だかもやもやの残る内容でした。
あと、このレプリカントがどういう設定になっているのかわからなかったのだが、特にライアン・ゴズリング演じる主人公Kはよくわからなかった。
捜査官役なので、ある程度の腕力があるのかと思いきや、結構ボコボコにされていたりする。
一方で、ウォレス社の秘書役であるラヴは、Kの上司を簡単に殺したように、かなりの力を持っている。
どういう違いなんだろうと思いながら見ていたが、終盤のシーンで、ハリソン・フォード演じるデッカードを見つけた後、ウォレス社の配下の者に襲われた時に、デッカードがKを置いてドアを施錠して逃げようとしたところ、横の壁をぶち破って出てきたのを見て仰天した。
そんな力があるんなら、もっと早くに出せよ!というわけだ。
ここは、ホントに悪い意味で驚きのシーンでした。
その主演のライアン・ゴズリングは、いつも思うのだが、表情がほとんどない。
どの場面を見ても、笑顔どころか、怒った顔すら見た覚えがない。
ネットなどでも「感情の起伏のない、どこか退廃的なレプリカントを絶妙に演じていた」という賞賛の声も挙がっているのだが、確かに今回の役柄は合っているとは思うが、「演じていた」というより、いつもこんなものである。
「ラ・ランド」を見なかったのも、あの無表情のままで踊っている姿を見て、ちょっと見る気がしなかったからだ。
あと細かいところで言うと・・・
ウォレス社に捕まったデッカードに対して、ウォレスがニセのレイチェルを使って、子供の居場所を聞き出そうとした時、デッカードはこれを見破るのだが、その決め手となったのが「レイチェルの目は緑だ」というものだった。
「どうやってレイチェルが偽物であることを見破るか」という結構重要なシーンだと思うのだが、これはないと思う。
いろんなタイプの人造人間を造ることができる上に、様々なデータを駆使することができるウォレス社が、レイチェルの模造品を作るのに、目の色を間違えたりするか?
ちょっと安易なような気がした。
などなど、全体的に難解な上に、冗長とも言える長さと、個人的にあまり盛り上がりがなかったので、評価は「C」にします。
やっぱり、映画館で見なくてよかった!?
リドリー・スコット監督がフィリップ・K・ディックの小説をもとに生み出した1982年公開の傑作SF「ブレードランナー」から、35年の時を経て生み出された続編。スコット監督は製作総指揮を務め、「メッセージ」「ボーダーライン」などで注目を集めるカナダ出身の俊英ドゥニ・ビルヌーブ監督が新たにメガホンをとった。前作から30年後の2049年の世界を舞台に、ブレードランナーの主人公“K”が、新たに起こった世界の危機を解決するため、30年前に行方不明となったブレードランナーのリック・デッカードを捜す物語が描かれる。
主演:ライアン・ゴズリング
共演:ハリソン・フォード、アナ・デ・アルマス、シルビア・フークス、ロビン・ライト、マッケンジー・デイビス
その他:カーラ・ジュリ、レニー・ジェームズ、ディブ・バウティスタ、ジャレッド・レト、ジェームズ・オルモス、ショーン・ヤング、バーカッド・アブディ、ヒアム・アッバス、ウッド・ハリスなど
<ストーリー>
舞台は2049年のカリフォルニア。ライアン・ゴズリング扮する“ブレードランナー”(※人間社会に紛れ込んでいる、労働用の人造人間“レプリカント”を処分する役目の捜査官)Kは、ある重大な秘密に辿り着き、その真相を知るためハリソン・フォード演じるかつてのブレードランナー、デッカードの行方を追っている。そして、デッカードの居場所をつきとめたKは、過去に何があったのかを彼に問う。前作『ブレードランナー』でレプリカントの恋人レイチェ ルと逃亡したデッカードがその後どうなったのか・・・
2017年公開作品である。
公開されたことは知っていたが、何せSF映画の金字塔と言われる前作の「ブレードランナー」を見ていないので、その後を描かれてもさっぱりわからない上に、予告編を見る限り、そんなSFチックな内容ではなさそうだったので、結局見るのをやめた。
それをWOWWOWで放映していたので、見ることにしたわけである。
で、結論から言うと・・・
何が描きたかったのかよくわからなかった上に、とにかく長い!
160分を超える超大作であるのだが、中盤まではたいした展開もなく、ただ冗長に過ぎていく。
最終的には「旧型のレプリカントに実は子供ができていて、それがバレてしまったのだが、仲間たちが総出で秘密にしていた」というお話であることだけはわかった。
ただ、この映画に登場するのは「レプリカント」である。
人間が、労働のためだけに造ったという人造人間であり、決して「クローン」ではない。
じゃあ、何で子供なんか産まれるの?という疑問が当然生じるわけで、それでも産まれたということは、そういう機能をもった人間を造っちゃった、ということでしょ?
いったいどういうコンセプトで造ったんだろうか、などと考えると、その映画そのものに入っていけない。
普段のSFなら、「そういう前提なんだからしょうがない」と思うのだけど、わざわざ「人造人間」にしておいて、それはないだろうと思うわけだ。
もちろん、どういう形で造り上げたのか解説がなかったので、もしかしたら元の人間から何か操作して造ったのだろうか、という予測は立つが、それにしても違和感が残る。
ただ、物語は「その産まれた子はいったい誰なのか」というミステリー形式のものになっているので、そこは何とか楽しんで見ることはできた。
しかも、作者の思う壺とも言えるほどの展開に騙されてしまい、まさかの結末にはちょっと意表を突かれてしまった。
とは言え、ただそれだけ。
結局のところ、まだ「これからどうなっていくの?」という疑問が残るので、もしかしたらまた30年後かに続編ができるんだろうか。
何だかもやもやの残る内容でした。
あと、このレプリカントがどういう設定になっているのかわからなかったのだが、特にライアン・ゴズリング演じる主人公Kはよくわからなかった。
捜査官役なので、ある程度の腕力があるのかと思いきや、結構ボコボコにされていたりする。
一方で、ウォレス社の秘書役であるラヴは、Kの上司を簡単に殺したように、かなりの力を持っている。
どういう違いなんだろうと思いながら見ていたが、終盤のシーンで、ハリソン・フォード演じるデッカードを見つけた後、ウォレス社の配下の者に襲われた時に、デッカードがKを置いてドアを施錠して逃げようとしたところ、横の壁をぶち破って出てきたのを見て仰天した。
そんな力があるんなら、もっと早くに出せよ!というわけだ。
ここは、ホントに悪い意味で驚きのシーンでした。
その主演のライアン・ゴズリングは、いつも思うのだが、表情がほとんどない。
どの場面を見ても、笑顔どころか、怒った顔すら見た覚えがない。
ネットなどでも「感情の起伏のない、どこか退廃的なレプリカントを絶妙に演じていた」という賞賛の声も挙がっているのだが、確かに今回の役柄は合っているとは思うが、「演じていた」というより、いつもこんなものである。
「ラ・ランド」を見なかったのも、あの無表情のままで踊っている姿を見て、ちょっと見る気がしなかったからだ。
あと細かいところで言うと・・・
ウォレス社に捕まったデッカードに対して、ウォレスがニセのレイチェルを使って、子供の居場所を聞き出そうとした時、デッカードはこれを見破るのだが、その決め手となったのが「レイチェルの目は緑だ」というものだった。
「どうやってレイチェルが偽物であることを見破るか」という結構重要なシーンだと思うのだが、これはないと思う。
いろんなタイプの人造人間を造ることができる上に、様々なデータを駆使することができるウォレス社が、レイチェルの模造品を作るのに、目の色を間違えたりするか?
ちょっと安易なような気がした。
などなど、全体的に難解な上に、冗長とも言える長さと、個人的にあまり盛り上がりがなかったので、評価は「C」にします。
やっぱり、映画館で見なくてよかった!?
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