名より実をとるやり方

ＴＢＳが石原都知事の発言を「捏造」して報道した事件。

東京地検は、ＴＢＳの関係者を「捏造にはあたらない」ということで不起訴処分にしたそうだ。

地検は『前後の文脈の内容などを考慮した場合、問題とされた部分だけで都知事の社会的な評価を下げたとは言い切れない」と判断した』そうだ。

しかし、それをわざわざ字幕までつけ、大げさに報道することによって、あれだけ騒ぎが大きくなったわけではないのか。
いったいどうしたらこのような判断が下されるというのだろうか。

考えられるのは、ただ一つ。

つまり「捏造」したのではなくて、『ＴＢＳ社員はバカだから、言葉の意味がわからなかった。逆に「１００％正当化する」という言い方の方が正しいんじゃないのかと思っていて、「石原都知事も物書きのクセに言葉を知らないなあ」ということで、親切心から直してあげた』ということ。

これだと、何とか納得できる・・・・・わけないか。

それにしても、地検は『番組制作スタッフが発言をテープに起こす際にミス。語尾が聞き取りにくかったため「正当化するつもりだ」と誤記し、別の関係者が十分に精査せずに字幕を作ったという』というふうに判断したそうだが、新聞などでは、正確に報道されているというのに、なぜテープ起こしをする際に間違えたりするのか。

実は、私は「テープリライター」などという、実際には何の役にも立たない資格を持っているのだが、そのための勉強をした際、特に聞き取りにくい部分などは、何度も聞き直したりしたし、できあがった文章についても、ちゃんと意味が通じるかどうか確認もした。

つまり、今さら言うまでもなく、「１００％正当化するものだ」という文章なんてゼッタイにできるわけがないのだ。
しかも、ＴＢＳは放送する時に、わざわざその部分については音声を絞っているわけだから、誰が考えてもわざとやったとしか考えられない。

新聞記事によれば、『ＴＢＳは「今後このようなことがないよう努めてまいりたい。字幕をミスによって誤って表示したことは大変申し訳なく思っている」との談話を出した』ということだが、笑わせるなと言いたい。

朝日新聞のように、どんなことがあっても謝らないのとはわけが違うが、ＴＢＳとしては、まさに「してやったり」というところだろう。

しかし、この国のマスコミが腐っているのは、すでに周知のとおりだが、司法まで腐っているのだろうか。