くそガキに群がる有象無象

今週の週刊誌は、ほとんどが長崎の幼児殺害事件についてトップで扱っている。

読んだのは「文春」と「新潮」だが、どちらも似たような内容だった。

「テレビ・新聞が絶対報じない」（文春）「新聞で読めない」（新潮）などとタイトルまで似ているし、新聞では「○○」と報じているが本当にそうだろうか、というスタンスまで同じだが、どうも興味本位の域を出ていない感じがしてならない。

ただ「こんなに酷いことをしていたんですよ」って言いたいだけみたいだ。

「新潮」では、いきなり『この犯人だけは絶対許せない』という長崎県警の捜査官の言葉をもってきているが、本当にこんなことを言ったのだろうか。
もしそうだとしたら、福岡の一家４人殺害事件の犯人や、宅間やオウムの麻原やら他の犯人はたいしたことはない、許せると言うのだろうか。

別に揚げ足を取っているのではない。
なんでこの部分を冒頭にもってくるのかがわからないのだ。

「この犯人は絶対に許せない」って言ったのならわかる。
だけど、それなら当たり前すぎるから、もっと強調するために「・・だけは許せない」っていう言い方に変えたんだろうか。
興奮してそんな言い方をした捜査官もいたかも知れないが、確かに酷い犯罪であるとは言うものの、史上最悪の犯罪であるとも思えないのに、何だかものすごく違和感がある。

それにしても、いいかげん「一見して、そんなことをするような子には見えない」式の言い方はやめたらどうか。

１２才のガキで「いかにも、そんな殺人を犯しそうな子」っていったいどんなヤツだ？

成績が良かったとか人気があったとか書かれているが、それと性格とは関係ないだろう。
この子の場合「有名人になりそう」とか「ＴＶに映りそう」とかいう人気だから、目立ちたがり屋とも言えるし、変わってるとも言える。
いずれにしても「だから、どうした」である。

また、殺された幼児の両親が、犯人に対して「あなたは反省しているのですか」とコメントしたようだが、この両親に対しても「あんたは反省することないのか」と言いたい。

４才児が親から離れて一人でいるのを放ったらかしにしていることは悪くないのか。
スーパーなどで、よく小さな子が一人でウロウロしているのを見かけることがあるが、親は気にもしないで平気で買い物をしている場合が多い。

被害者であるのは事実だが、同時に加害者と同等のような気がどうしてもする。