老人雑記

生活の中で気づいた浮世の事

   忘れている時 あれもこれも

2018-05-05 09:27:43 | 俳句


夫が読んでいる本に目を止めた。
以前は読みたい本は買っていた。
最近は懐事情も鑑みて、読みたい本は図書館で借る。
夫の読んでいる本に興味をもったこともなく、夫も私の読む本に興味はなく、銘々が図書館で借りてくる。

「 三つの都の物語    塩野七生 」
私はもう何年か前に図書館で借りて、ずいぶん長い時間をかけて読んだ。
丁度その本を読んでいる時、何かの雑誌の対談で中曽根元総理が「三つの都の物語」を最近は読んでいますと、語っていた。
ああ、そうなんだ、、、と思ったことがあった。

元総理も市井の庶民も、タワーマンションの住民も、六畳一間の学生も、同じ一冊の本を読む時は皆、平等で知識を吸収しようと思う者、単なる暇を持て余している者も、本に没頭している時は至福の時間を送っている。

たまたま夫が読んでいる本から、読書!一冊の本の読まれる意味に思いをはせた。
大げさに考えることではないが、人間の上下関係はなく、貴賤も無いのが読書なる趣味。

政治家がなぜか、政治をはき違えて、国民の為の政治ではなくお友達の為の政治をしたり、高級官僚が聞くもおぞましいパワハラ発言を繰り返したり、お爺さんの真似をしてマフィアのような格好をする大臣がいたりする昨今。

精神構造は庶民の方が健全である。
汗して働いても、這いあがれない労働者、格差の広がるばかりの生活でも、一冊の本があれば、憂さも忘れて、見知らぬ世界へ飛びたつことができ、想像の世界に遊ぶことができる。

甘いかな~。
私がたとえ読書で独りの世界を作って楽しむという時間を享受してたとて、全ての人が同じとは限らないか?
貧しく生まれてきた私にとって、読書は別の世界で遊び、想像を膨らませ夢を見る世界であったが。

そう、読書はいいもんだ。
あれもこれも全てを忘れて無心の境地で一冊の本の虜になる時だ。

最近は目が疲れ、読んでいると睡魔が襲ってくる。
憂いがあれば、ブログを書いてストレスを発散さす。
反省をしよう? 駄目か?


       

       🍒     巡りくる月日野茨の径愛す

       🍒     遠ざかるバックミラーの花茨

コメント
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