老人雑記

生活の中で気づいた浮世の事

   倉敷吟行  ❷

2017-10-18 09:54:12 | 俳句
     
     

 あたかも倉敷の秋の祭りをはなやかに、旧家には玄関先や座敷を開放して 屏風を飾っていた。

句会があった、「ものがたり館」の中庭の一角の家の座敷きに 十一面の屏風を飾っていた。
広い座敷に、大きな屏風。
昔の晴れの日 婚礼などがあれば、この屏風の前でと想像がつく。
天領の町であるから、江戸からの役人を迎えての酒宴も催されたことであろう。
まことに大きい立派な屏風であった。

       🍒    新松子ひーふーみーよー銀屏風

       

 古い蔵の中で骨董的な小物を扱っているお店い飾られていた屏風。

       🍒    鹿・虎を狩りて酒宴や絵巻物

 古いとも新しいとも私にはわからないけれど、色目と描かれている、絵に興味がわいた。
「どこの国の風景でしょうか?」と尋ねると
「朝鮮です」と答えが、かえってきた。
八双の屏風には、鹿狩りを成功して 次は虎を狩って そして 大将の満足そうな顔に家来たちの奮闘をした画面が絵巻物のように描かれている。
最後は酒宴の場に。

       

       🍒     花屏風どこかでちちろ鳴く声ぞ

       🍒     年代物の柱時計やすくもむし

 美しい季節の花を飾って作った花屏風。
古民家?それとも何代も続いた旅館であろうか。
玄関を入ると、広い土間に茶席が設けらている。そこに、この花屏風である。華やかであった。

 何せ時間がない。
飾られた全ての屏風を見てまわりたいけれど、句を作らなくてはならない。
時間ばかりが気になる。

      

      🍒    萩の花垂れて水面の華やかに

      

 倉敷川の岸には大きな栴檀の木が並んで植えられている。
柳はよく目立って写真なども柳河岸の印象が強い。
もこもこと大な栴檀が空へ向かっていた。

      🍒     楝の実蔵町の歴史吾に聞け

      🍒     銀細工並ぶ露店や金鈴子    

       

      🍒     秋思や狐の嫁入り通る河岸

 ああ 勉強が足らない。悲しい。
状況説明の報告俳句しかできない。
本当に匙を投げたい。
きばればきばるほど、思いが空回り。
何回、このページを開いて推敲をすることに、そしてあの場所に帰ってゆくのかしらね~。

然し 消さないぞ、忘れても困る。
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  倉敷吟行 ❶

2017-10-17 07:55:52 | 俳句

     
 あいにくの朝からの雨。瀬戸大橋を走る電車から見る。
いつも遊びにきている 東山魁夷の美術館や沙弥島も雨にけぶっていた。
そこはいつものように季語を変えているうちに浮かんだのが

     🍒    秋興や土産に一つ瀬戸の島


     <
 阿智神社の秋のお祭り
まだ人どおりが少ない。

     🍒    銀杏散る階登る晴れ着の子

 何年か前に 七五三の子が長い袂を翻して登っていた姿が甦る。

     🍒    爪皮を綺麗どころや秋黴雨

     🍒    秋袷吾が境涯と異なる人

 爪皮が読めない。句稿に(ママ)と?
爪皮は死語になっている。我が結社でも?
まあ句としても説明の域を出てはいない。目の当たりにした光景ではあったのだけれど、、、

     

 さすが倉敷。
謡の稽古をしているらしい。家の奧からもれ聞こえくる。

     🍒     色変へぬ松晴れの日の謡かな

      
 大原美術館の正面玄関に ロダンのカレーの市民

     🍒     秋愁やカレーの市民の深眼差し

     🍒     カレーの市民はおる布切れ小寒かろ

 抜けなかった。
日向性を重んじる結社の考えは、吟行であろうと、奧の奧を詠まなくてはならぬ。
絵葉書俳句を脱し先を見据えた句は作れなかった。

      

     🍒     鳥渡る白い火の見の蔵の町

     🍒     秋霖や倉敷川のささ濁り

     🍒     柳散る河岸の露店の遠見して

 辺りの風景になじむように 火見櫓は真っ白である。
小さな発見と思ったのだけれど。

    

彼の天下に名高い 加計学園系列の看板を見つけた。
覗いたけれど、中には入らなかった。
加計の経営する医学系の大学がこの地にある。
電車の窓からいつも見ながら、ここ倉敷へ来るのだ。

      🍒    次々と車窓に消へる柿花火

      🍒    名にしおふ加計の看板秋寒し  (川柳か) 皮肉も言いたい昨今であるから。

 車窓からは今を盛りに柿がたわわに実を付けているのが見える。
後から、そう今思うと、ここ倉敷で詠まないでも、どこでもにもある景色。残念!


 そんじょそこらの句を投句をしても駄目と終わった後で気付く。
言葉は易しくて良い。奧の小さなほむらを探しあてることが大事。
まあ 投句日まで 何日もある。
しかしながら、句友達の力は半端じゃない。ここはとポイントを、見逃していない。
師の追っかけは無駄ではないのだ。
三年ぶりの句会、学ぶことが沢山あった。

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   棟方志功の屏風

2017-10-16 11:41:24 | 俳句
 


 倉敷で句会があった。
早朝の電車で倉敷へ。
少し早めに着けば吟行もできる。
折りからの、秋の祭り。

        

 江戸時代は天領として栄えた町である。
美観地区の主だった商家や古い屋敷には、代々家に伝わる、屏風を飾っている。

 倉敷で超一流の大原邸の屏風に出会った。

 凄い迫力で迫ってくる。
謂わずとも 「棟方志功」の作品であると解る。

 人間でなくとも 鳥たちもこの檜をめがけて飛んでくる。

 美術館に足を運んで作品に接することは多い。
しかし、この志功の 屏風絵 にはまいったな~。
近くに寄ると 木の精が乗り移ってくるかと思った。
これを観ただけで、倉敷を訪れたかいがあった。

 
        🐇     小鳥呼び寄せて志功の御檜図

       
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  シリトリ俳句

2017-10-13 05:33:14 | 俳句
 ぼつぼつとしりとり俳句に再挑戦。
句会に一度出ようかと思っている。
聞くところによれば、席題があるらしい。
集中力を出す訓練をしているようなもの。

それにしても、最近の頭の血のめぐりの悪いこと。
日常生活においても然り。

しりとりからは、忘れていた季語を思い出すことが出来る。
これが唯一のプラス材料。

昨日の句から。

「胡桃」と出されて、何十年も前の 青森のランプの宿のことを思いだした。
夜は 電気が付かない。
ランプの光で トイレ にも行く。
暗くなれば、寝るより他にやることがない。
ここで、胡桃を見たのは初めてであった。
楽しかった経験だ。

「重陽」を繋いだけれど、しりとりでもやらなければ、これも思いもよらぬ季語である。
お隣さんから、出来たての栗おこわが届いた。
美味しかった。
こんなお隣さんがいて本当に幸せだ。
     
     🐦    湯気のたつ栗の赤飯隣より

     

 しりとり俳句は。。。

     🍒   木の葉散る話相手は指人形   木の葉or木葉髪or秋の午后

     🍒   胡桃落つランプの宿の夜のしじま

     🍒   重陽や丸い丘まで歩を伸ばそ

     🍒   名月や盗人影に気ををつけ

     🍒   晴れの日の謡聞こへる秋の蝶

しぼり出せば、後から推敲、推敲、そうなんだ。。。。。
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   公園を飾っていた 活花

2017-10-11 23:08:04 | 俳句
     

菊掬亭(茶席のある建物)に庭の活花。
活花?竹を曲げたモニュメント。

私は活花の素養がないかr、良いか悪いか、解らない。
2メートル近い大な、何を訴えているか?表現をしているのか、鑑賞に困った。
無粋で教養な無いことを反省。

         

 金網に梅擬の実をからませたオブジェ。
枯れた木を横に添えて?立たせてある。
白いのは胡蝶蘭。
気温が29度もあった。水揚げが大変だったろう。
これも高さは2メートルはあった。
目の保養になった。

活花に興味がなければ、この程度の感想。
俳句も同じ。私は趣味と思っているが、興味のない人は 頭をひねってなにが楽しいのだろう、この程度のこと。

 書く順番が前後になった。
「香川県活花連盟」の方々の力作が公園のあちこち置かれていた。


 今日のしりとり俳句

      🍒    色変へぬ松古井戸に古い蓋

      🍒    色変へぬ松に新し支柱かな

      🍒    鳩吹くや三千院の門見ゆる

      🍒    銀杏の落つ白鳳の礎石跡
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