2012=平成24年5月も、拙ブログを宜しくお願い致します。本日より5月大型連休の後半に入る訳ですが、丁度谷間に当たる昨日と一昨日、今月最初の2日間で天気が崩れる結果となった当地愛知であります。ただ、雨上がりは良いが、拙方、今度は実家と親族の用件にて6日日曜まで再び外出と相成り、昨年末来悩まされている夜間騒音問題もまだスッキリとは解決していないだけに、少しでも合間に休養を取り、確実に忙しくなるであろう連休明けに備えられればとも思います。
さて、先月末、関東の高速道、関越道路にての夜行高速バス死傷事故の惨禍はご存知の所だろうが、その後も、一般道を含め、路線バスが原因とされる人身事故が続発し、大変遺憾な所ではある。どうも乗務の方のスケジュールに無理があるのが一因の様だが、多くの人命にも関わるだけに、関係各位には引き続き徹底した原因の究明と、再発防止策の実施に全力を挙げて頂きたい。又、利用する我々も、一般道のバスにては取手やつり革などに必ず掴まる、長距離高速バスにては、もう法令にても義務となった拘束装置シート・ベルトを必ず着けるなどの踏み込んだ対応を考えないと、と言う所。決して適切とは申せない、日本国憲法下の戦後レジームが置いて行った悪しき副産物たる「安全はタダ」と言う思考は、もういい加減に捨て去られて良いだろう。
次に、前世期末、我国の平成期初めよりの、夜行高速バス躍進の一因となったのが、全国のJR夜行列車の縮小廃止が相次いだ事があろう。最近でも、俺の知る限り2006=平成18年春に東京と北近畿、山陰を結ぶ特急「出雲(いずも)」と、前後して北海道の札幌~釧路間夜行列車「まりも」が廃止。少しの期間の後、大阪より九州鹿児島と長崎とを結ぶ特急「なは」そして「あかつき」、東京と大阪を結んだ名列車「銀河」が同時に消え、翌2009=平成21年春には、最後の東京対九州夜行となった特急「富士」と同「はやぶさ」が、九州新幹線の全通を待たずに運転取り止め。又同時に、東京と当地東海とを結んだ夜行「ムーンライト・ながら」も毎日運転の定期列車の座を降りた。その翌年には、先日事故を生じた夜行バスも関連する、首都圏と北陸とを結んだ特急「北陸」と急行「能登」が消え、前後するかもだが、新潟へ向かう「ムーンライト・えちご」も定期組から外されている。更に今春、やはり日本海側の夜の顔とも言えた大阪対青森特急「日本海」と対新潟急行「きたぐに」が定期運転を終え、以前はあった、九州島内の夜行列車も今世紀に入って廃止されたので、今や現存するのは、首都圏と東北・北海道を結ぶ特急「北斗星」「あけぼの」と、青森よりの急行「はまなす」それに東京と四国、西日本を結ぶ特急「サンライズ瀬戸・出雲」位になってしまった。
安全留意の上で、運転の方の確保ができれば出走できる夜行バスと異なり、列車の場合は駅などの地上職の方の確保も必要で、深夜勤務もあって、それらが人件費などコストの増大を招き、夜行運転のコストを押し上げているのは事実。ただ、今世紀よりの規制緩和の進行が、行き過ぎた低料金競争を加速させ、結果最も大切な安全性を大きく損ねる事態を招いている所大きいのは重ねて遺憾な所。バス事業者も、乗り込む我々も、「適正な運賃料金はどの辺か」を改めて考えて良いのではとも強く思う。多少割高でも、運転の方が必ず2名乗り込む、あるいはJRバスが東名高速路線にて実施の、途中バス停にて、深夜でも必ず運転の方が交代する態勢を確立している路線を選ぶなど、「命を守る安全」の為のコストが、もっと真剣に考えられて良いと思うのであります。
今回の画像は今春、滋賀県下にて迎えた、大阪を目指す上り特急「日本海」最終日の模様。ただの「惜別」に留まらず、走り去った多くの夜行列車達の軌跡は、見送る我々に、こうした「旅の安全」の課題を突き付けている様に思えてならないのでありますが・・・。