既報の大海底火山噴火に見舞われ 大きなダメージを負っただろうトンガ国へ向け、我国からの支援の動きも本格化している様だ。対外緊急援助法規に基づき、空自機 2機と海自輸送艦少なくとも 1隻が 飲料水など支援物資多数と隊員約 300名と共に豪州を経て現地へ向かう由。引き続いてのトンガ国民の無事と共に、自衛隊メインの我国支援活動が滞りなく進む事を祈念したい。
本題です。こう申しては語弊があるは承知の上。余り急を要するとは思えぬ教育文化面の問題ではあるが、先般国連教育科学文化機関ユネスコに宛て世界文化遺産候補に一旦は推薦された新潟の佐渡金山が 準備不足などもあって今回は見送られる事となった様だ。残念に思う気持ちは大きい反面、先年来の新型コロナ・ウィルス感染症とその関連の経済問題対応などで大変な折の推薦表明は拙速だったのではないかとの想いもある所。以下 今朝の読売新聞ネット記事を引用して、みて参りたい。
「韓国反発で 佐渡金山の世界遺産推薦見送りへ・・・『南京(問題)』では日本が反発、『逆の立場に』」
政府は 1/19、文化庁の文化審議会が世界文化遺産の国内推薦候補に選んだ「佐渡島の金山」について、国連教育科学文化機関(ユネスコ)への推薦を見送る方向で調整に入った。韓国の反発などで、2023(令和 5)年のユネスコ世界遺産委員会で登録される見通しが立たないと判断した。来週にも正式に決定する。
複数の政府関係者が明らかにした。世界遺産委員会が一度不可と判断した推薦候補がその後に登録されたケースはなく、政府は 2024(令和 6)年以降の登録を目指す方針だ。
韓国側は 佐渡島の金山で「(戦前) 強制労働があった」と主張し、登録に向けた動きに反発している。ユネスコは昨年「世界の記憶」(世界記憶遺産)では 関係国の異議申し立てを可能にし、結論が出るまで登録しない制度を導入した。
「南京大虐殺の文書」の登録に反発した日本政府が新制度導入を主導した経緯がある。外務省内では「今回は日本が『逆の立場』になり、韓国の反発がある中で推薦すれば 国際社会の信用を失いかねない」との判断も働いた。文化庁は昨年 12月、佐渡島の金山が国内候補に選ばれた際「推薦の決定ではなく、今後政府内で総合的な検討を行う」と注釈をつけていた。(引用ここまで)
国連機関による世界文化遺産登録制度のあり方は理解する。又 慎重な登録を目指す新制度のあり方を我国が主導した事も留意したいが、今回の推薦対応につき そうした事情が慎重に勘案され配慮されたかは疑わしい。やはり「検討段階で公表」してしまった事が失態だったのではないか。
もう一つ 理解すべき事あるは承知する。大韓民国・文(むん)現政権が、少なくとも現状ではまともな話し合いのできる相手ではないという事もだ。韓国側主張の根拠は、別報道などから 佐渡金山に朝鮮半島出身労働者が複数在籍した資料があり、そこから戦前 佐渡金山での強制労働が疑われるとの判断からの様だ。
今回推薦を強く促す 高市自民政務調査会長らの「江戸期の高レベルな我国手工業技術の史実を残す遺構であり、我国の名誉の為にも推薦決定を」も理解できるが、それにしては政府側の対処姿勢は粗雑さが免れない。つまり「ザルレベル」の誹りを免れないという事だ。髙市会長らは、前述の意義と 戦前の強制労働の事実がなかった事の対韓説明も併せて求められているが、岸田政権は 果たしてそうした主張に誠実に対応してきたのか?大いに疑われる所だろう。
準備不足との理由から 国連機関への登録推薦は次回以降行うとの政府説明は、どうも説得力に欠ける。準備よりはむしろ、大韓民国の関係を含む各界との調整が不足しているのだろうが。文化庁の前述注釈が必要な 曖昧な意思表示しかできないレベルなら、公表すべきではなかったのではないか。既に広く知れてしまった地元・新潟県の各界からは大きな不満の意が表されているといわれる。岸田政権は、来る今夏参院選に向けた選対活動でも 現状連立の公明党との連携が不調な様だ。その上に今回拙記事の様な問題では、もう政局面も安定を欠く事だろう。
そも より急を要する新型感染症関連問題が一定でも目途が立つまで、この様な対世界文化遺産推薦問題などは 断固横に置いて徒な公表などすべきではなかったのだ。ここは、こうした不良姿勢につき糾されなければならない。敢えて政府与党の猛省を促したい。野党側も、政府による取り扱い問題としてなら この件の追及に及んで差支えないと思う。今回画像は 時折訪れる新潟・福島県境付近の JR磐越西線を会津方面へと向かう 蒸機列車の様子を。今冬は訪れる機会に恵まれず、以前ので恐縮。以下に、関連記事をリンク致します。(私的憂国の書様) 南鮮のイチャモンに対し、不戦敗を受け入れる岸田内閣 - 外交 (fc2.com)