ロシア国による対ウクライナ国侵略に端を発した東欧戦禍は、病院や学校への攻撃など 無差別の度を増している様だ。民間人の生命に関わるこの様な攻撃を禁じたジュネーヴ条約を初め 国際法違反も明らかだとされ、欧米をメインに我国を含む諸国による対露経済制裁はやむを得まい。又 慎重な手法での進行を踏まえた上で、我国への避難希望をされる場合は 可能な所で応えて頂きたい想いもある所だ。
所で 前述戦禍の図に乗る様な形で、中国大陸の外交官複数から我国への威圧や揺さぶりとも取れる言動が表された様だ。そうであっても我々日本人は努めて冷静な向き合いと対峙をすべきは分かるが、一国の外交を担う責任ある立場の人物の言動としてどうかとの印象も付き纏う。以下 先日の共同通信とハフポストのネット記事を引用して、みて参りたい。
「中国(大陸)総領事が日本威圧ツィート 林外相『コメントは控える』」
中国(大陸)の 薛 剣(しゅえ・じあん)大阪総領事がツィッター上で、ロシアに侵攻されたウクライナの教訓に関し、弱者が強者にけんかを売るのは愚考だと日本語で書き込んでいた。軍事大国の自国とロシアを重ね合わせながら、中国(大陸)動向を警戒する日本を威圧したとも受け取れる内容。林 芳正外相は 3/11の記者会見で「個人の発信の一つ一つにコメントするのは差し控えたい」と述べた。
薛氏のツィートは 2/24付。自らの意向に沿う 台湾関係者の発信を紹介した動画を添付した上で、ウクライナ問題から得た「一大教訓」は「弱い人は絶対に強い人に喧嘩を売る様な愚か(な行為)をしてはいけないこと」などと書き込んでいる。(共同通信引用ここまで)
「中国(大陸) 王毅外相が日本に対して『3つの忠告』。『火中の栗を拾いに行くな』と日米同盟も牽制」
中国(大陸)の 王 毅(わん・いー)外相は全国人民代表大会に合わせて記者会見を開き、日中関係について「3つの忠告を持ち出して日本を牽制した。
王外相は記者会見で 共同通信の記者から日中関係について質問を受けると、2022(令和 4)年が国交正常化から 50年の節目にあたることに言及したうえで「中日関係は 依然として分岐と挑戦に直面している」との認識を示した。
そのうえで日本に対し「3つの忠告」と銘打ち ▽両国関係の方向について初心を忘れないこと▽台湾問題や歴史問題で両国関係に大きな衝撃を与えないこと、そして▽時代の潮流に沿って行動することなどを求めた。
3つ目の忠告では「世界の多極化や国際関係の民主化が、一国主義や覇権主義に取って代わるのは時代の必然だ。冷戦同盟や地政学的な対立では支持を得られない。火中の栗を拾うのはやめるべきだ」としていて、米中関係が激化するなかで 日米同盟の強化を牽制したとみられる。
王外相は かつて駐日大使を務めた。会見では「日本国内には 中国(大陸)の急速な発展を見たくなく、両国関係の安定を望まない人が一部いる」とも皮肉った。(以下略。ハフポスト引用ここまで)
薛領事、王外相の表明はいずれも、日本及び日本人の視点よりは 多分に威圧的な印象を受けるものだ。前者の「弱者が強者に喧嘩を売る愚行」後者の「(自国自勢力を利する意での)時代の潮流に沿え」➡どちらも中国大陸の強大な軍事力をちらつかせながら、さも「正義は中国大陸の側にあり、米合衆国にあらず」との強弁を張っている様にしか聞こえないものだ。
保守側各位の一部の誤解を招くかもだが、多くの日本人は 日中間の余りの不安定を望んではいない。それを踏まえるも、例えば沖縄・尖閣辺りの領土面の現状変更を図る様な不穏な動きには 毅然と向き合わざるを得ないという事だ。拙領事も王外相も、もしこれが中国大陸の立場なら、我国の様な穏やかな出方は決してしない事だろう。勿論これは、我国側の出方が弱過ぎるとも言えるのだが。
中国大陸の両外交官の表明は、そういう事で 威勢の割には説得力に欠ける。これでは真摯に受け止め、聞き届けようとする日本人は極めて少数・・というよりほぼ皆無ではないのか。日中国交回復 50年の節目は承知しているが、前述の不穏な動きと、中国大陸内の少数民族に対する深刻な人権問題などに改善の姿勢でも見られない限り 前述の表明を真に受ける訳には参るまいて。
両表明にも通じる事だが、林外相の「個人の発言の一つ一つにコメントするのは差し控えたい」との今回表明を、一応了としたい。「中露などに対し、弱腰ではないか」との批判もある同外相だが、此度の表明に対しては やはり個々に反応するのはアホらしかろう。ただ、肝心な時には毅然とした向き合いと対峙を願いたいものだが。とまれ、今回の中国大陸 2外交官による表明は、対日威圧意図を孕むのは明らかだ。そうした意図に留意しながら、冷静な反応に努めるのが我々国民の取るべき姿勢だろう。勿論「Noは、はっきり No!」の声を上げる勇気も時に必要だ。今回画像は昨年末、当地愛知の JR中央線にて実施の、次期同線貨物電気機関車の試験走行の様子を。今日の全国時刻改正を機に、遂に正式運転に入った模様。