先般持たれた東南アジアにての COP29国際会合の折実現した、石破総理と 習中共国家主席の首脳会談に続き、先日から 岩屋 毅(いわや・たけし)外相が訪中。
同国の 王毅(わん・いー)外交部長(外相)や 李強(り・ちゃん)首相とも会談を持ち、石破総理共々 主に日中友好志向を強調する様な展開に持ち込みたい意向の様だ。だが待たれよ。
不当な海洋浮標(ブイ)設置を含む沖縄・尖閣海域安保問題や 中国内にての邦人安全確保などの諸問題を蔑ろにしかねない懸念も持たれるというではないか。この辺りにつき、李首相との会談動向はまだ聞いていないが、以下 昨日のロイター通信ネット記事を引用して、みて参る事に。
「日中外相が会談、安保・経済対話開催などで一致 北朝鮮問題も協議」
岩屋 毅外相は 12/25、中国の北京で 王毅外相と日中外相会談を行い、日中安保対話の早期開催や来年の適切な時期に 王毅外相の訪日を実現し、その際にハイレベル経済対話を開催することでも一致した。
岩屋外相は会談後に記者団に対し、安全保障上の懸念を提起したとし、南方の日本の排他的経済水域に中国が設置したとするブイ(浮標) の撤去など必要な措置を中国に求めたと述べた。東シナ海の情勢と 中国軍の活動の活発化についても深刻な懸念を表明したという。
両外相は 北朝鮮についても協議。岩屋外相は 国際社会の平和と安全維持への責任ある役割を中国に求め、北朝鮮とロシアとの軍事協力に重大な懸念を表明した。王毅外相は会談の冒頭、両国関係の重要性は二国間関係にとどまらないと強調。両国関係が安定すれば、アジアはより安定すると述べた。
岩屋大臣は、両国間の往来拡大に向けた 日本人の安全への取り組みの重要性を指摘。中国で 反スパイ法違反容疑による日本人の拘束や 同法を巡る透明性の欠如から、日本人が中国への渡航をためらうようになっているとし、透明性(の確保)や拘束者の解放を求めた。
(福島原発事故関連の)ALPS処理水の海洋放出に伴う 日本産水産物の輸入規制の撤廃を早期に実現することも求めた。この問題で 具体的な緩和は示されなかった。(引用ここまで)
経済不振を抱える この所の中共による対日接近の動きは、来年 1/20に迫った トランプ次期米政権の発足を視野に入れてのものとの指摘が大きくある。輸入関税大幅引き上げなど 対中強硬路線が今から予想される為でもあろう。
かと申して、例え一亘り触れたとしても それが実行されたかを強い姿勢で追及し その証を確実に取るというのが外相、そして外務省の仕事であり使命ではないのか。
例えば我国排他的経済水域内に不当設置したとされる海洋浮標ブイの撤去などは 口頭で申し入れるだけではダメで、後日必ず撤去を実行したとの報告を強く求め、それを受け速やかに 実際に撤去が行われたかを必ず確認するまでが実行されなければならない。
中国内の邦人安全確保や 拘束された日本企業関係各位の解放も又同じ。性善説に頼った様な、一通りレベルの申し入れ位では弱過ぎる。相手方にとり弱腰に映れば、当然次からは舐められる事となろう。
一方で 福島原発事故関連ALPS処理水についての国際原子力機関IAEA には 中国大陸の関係も参加のはずで、同機関が我国側に処理 OKの意思表示をしている以上は、これ以上は対日要求の一 独自の検査に応じる必要などないだろう。
それ以外にも、末尾リンクの関連記事にある様な 中国人を含む外国勢力による我国内安保上重要地所の取得が多くあり、明らさまな利用中止の警告や命令はなかったにせよ 自衛隊施設エリアに近い所もあって今後はより注視すべき所ではないのか。自衛隊側に 重要情報取り扱いの為の資格問題が大きくあるのは認めるも、外国人や外資による安保上重要な地所取得には自衛隊に留まらず、政府ももっと本気で注視を行う必要があるのでないか。
そうした対応は 石破政権は本来得意のはずだが、遺憾な事には本気度が見えて来ない。岩屋外相も又然りだ。日中友好の演出も どうも外務省らに作られた「見かけ倒し」の様に見えて仕方がない。相手の「微笑戦術」に嵌り、手枷足枷を付けられてからでは遅いのだ。
難しくなるだろう トランプ次期政権下であろうと、我国には「日米同盟」という重い繋がりが存在する。それは左傾が聖典視し続ける現憲法と表裏をなすものだ。その重みを少しは理解の上行動を願いたいものだが、石破政権には無理か。
先日来のインフルエンザがまだ完治せず、出かけたい鉄道撮影も叶わず困ったものです。で、今回画像も振り返り恐縮。昨年初、岐阜・滋賀両県境の伊吹山麓にて収めた 東海道・山陽新幹線試験列車「ドクター・イエロー」西下の様子をもう一度。2隊存在する同列車中一方の引退が、いよいよ近づいているとか。以下に 関連記事をリンク致します。「共同通信 12/23付」