Blog~続・トイレの雑記帳

鉄道画像メインの「ゆる鉄写真ブログ」のつもりでしたが、
政治社会の事共について記したくなり、現在に至ります。

憲法改正、まずは道造りを

2015-05-03 20:43:19 | 日記・エッセイ・コラム
今日5/3は(日本国)憲法記念日。現行憲法の制定を祝し、一部では真に立憲国家としてのスタートをきった記念日との捉え方もある様だが、それはちょっと適切を欠くだろう。戦前の大日本帝国憲法下だって、先の大戦などの一時期を除いては、我国は立派に立憲国家だった訳だし、先の深刻な大戦争への引鉄を引いたのは事実なるも、戦前の我国のあり様の全否定は決して好ましいものではないだろう。

その大日本帝国憲法は、形はどうあれ改正の手続きを経て、現行の日本国憲法へと変貌する訳だが、ここで一つ押さえなければならないのが「法律は生き物」と言う所だ。どんなに優れた前文や条項が備わろうと、国家の最高法規たる憲法にしても、時代に応じた見直しがされなければ嘘だろう。何かにつけて平和への大看板、第9条の見直し云々が話題になるが、戦後営々と築き上げた平和を尊ぶ戦後日本と言うブランドを、軽々に手放すべきでないのは勿論だ。全部ではないにせよ、先の大戦であの様な暴挙をやって、その反省で戦後は戦争と距離を置いたから、我国は諸外国の信頼を得て参ったのも事実であり、集団的自衛の面を含め、あくまでも最低限の自衛目的でのみ、法制や装備の整備をする姿勢は守り続けるべきであり、又その事を海外へ強く、正確に発信して行く国民的責任を負っていると強く感じるのだ。安倍政権が進めようとする、米合衆国との安保面での連携も、それは大事だろうが、大きく失敗しない為にも、同国に対し、できる事とできない事を正しく峻別して、理解を求めて行く姿勢も必要ではないか。
例えば、普天間に代表される沖縄県下の基地問題などの様にだ。

むしろ、日本国憲法の抱える問題は、平和条項と並んで護憲勢力より、まるでお経の経典みたく金科玉条の様に主張されて来た、基本的人権の権利間のバランスが適正か、又、多くの国民の幸せを左右する公共の福祉との整合性の取れた健全なものかを再検討する所に、多くが尽力されるべきではないのか。
例えば、犯罪人の権利が事細かに保護された為に、凶悪事件などでの犠牲被害の方々の立場が人道上十分に担保されない問題。近現代史と道徳の教育が不十分だった為に、今春目立つ、著名な寺社の設備が破損、汚損を被ったり、電子通信経由の遊興などの行き過ぎで、いじめや金銭的脅迫など、多くの人心荒廃を引き起こしている問題。そして、個人秘密の偏重の為に、その事を悪用する勢力による、高齢層の高額な資金資産を狙った特殊詐欺事件の多発、などなど。

こうした現代病的な事件に対しては、日本国憲法は何らの強制力も、拘束力も有しはしない。つまり、旧来の人権や古い自由などの観念に囚われる余り、全く手も足も出ないと言う事だ。護憲勢力は、何かと言うとすぐ「日本国憲法に瑕疵はなく、関連法規の整備で事足りる」などと言い逃れ続けて来たが、最早そんな手法も通らない所まで、事態は深刻化しているのが現実だろう。戦後の混乱期、不当性の付き纏う東京裁判を含む米合衆国の占領政策にやむなく従う必要が、当時はあったかも知れないが、70年もの間引きずる事はないはず。必要な所から改正を目指すべく検証や検討を加え、然るべき時に国会発議、国民投票を経て、真に日本国民の手による次の憲法の制定を目指すのは、当然のあり様と言って良い。
改憲の話題が出ると、一部左派野党などは「改憲の議論自体認めない」不良姿勢を露わにするが、これなどは基本的人権を尊重する姿勢が、本当はない証拠。色んな事共について、あらゆる角度よりの考察研究を許容する「学問の自由」への重大な脅威ではないか。

その一方で、やはり憲法改正は「国家百年の大計」。改正への道筋は、政権党側だけの閣議決定レベルではダメで、(話にならない)左派などを除いた政党横断レベルで十分に議論した後、国会に諮って正当な手続きで改正発議、そして国民投票へと持ち込む安全重視の姿勢も必要だろう。
安倍政権と、改憲の志を同じくする野党各党の想いは分るが、今日の明日改正が叶わなくても、この道程を確かにする「道造り」をまず行うべきだと心得る。弱い姿勢に映るかも知れないが、改憲への道筋を整え、明らかにする努力をすれば、次の世代はきっと理解してくれる事と思う。

先月末は、久しぶりで日本海側へ遠出する機会を得ました。新潟県下の少し山間にて、遅咲き桜と遠くの雪山、それをバックに決然と歩を進める蒸機の出発を捉えられる事に。今春、一度は捕捉を諦めかけた祖国日本の春模様です。
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2 コメント

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お言葉通りです! (HAKASE(jnkt32))
2015-05-07 20:47:26
ミーSAN、今回もご見解を有難うございます。
青森・弘前への名花を求めてのご行程もお疲れ様でした。
最後のJR急行「はまなす」ご乗車は得難い体験だったと心得ます。
ご存じの、拙親許の事情もあって、今春は中々に遠出ができず、先般の新潟・南東北への行程は、久々に日程に
恵まれてのものでした。長く続いた晴天も味方してくれ、
お陰様で無事帰着致しました。
仰る様に、春と秋の様な快い時季が次第に減って、何か夏の猛暑や冬の厳寒が増えている様に拙方も思います。
それだけに、一旦は諦めていた今回画像の捕捉が叶った事に、今は感謝してる次第です。
次回写真貼完成の折、ご報告に上がります。まずはお礼まで。
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春は速足で・・・ ( mie...*)
2015-05-07 19:04:20
HAKASE(jnkt32)さん こんばんは^^

統一地方選挙が終わり
GWの前半に弘前まで行き
日々時間に追われるように過ごしてきましたが
ようやくこちらへ
足を運ぶことができました

東北の旅はいかがでしたか?
きっと今回の旅も次の写真帖で
ご紹介いただけるものと楽しみしております

それにしても今回の
桜&列車&雪が残る山との
三点セット写真 とっても素晴らしい一枚ですねっ!(*^^)v
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