土曜出勤のサラメシシリーズ第3段
とんかつ弁当
出前の弁当なので当然フタがしてあります。
ここで急に話は明るい方向へと向かう。
弁当のフタを開けるのって何故かワクワクする。
まず「どれどれ」があり、開けたあとの「オー」ある。
この弁当はカマボコを右下の隅にもってきたか、そしてご飯には胡麻をパラパラね、漬物は柴漬けと、こうきたワケね。
とフタがあってこそのヨロコビがある。
丼物にはフタがつきものである。
親子丼にフタ、カツ丼にフタ、天丼にもフタ。
うな重の重箱ににフタがなかったら、開けたときの感激がなくなる。
フタといえば鍋のフタ、急須のフタ、瓶のフタ、マンホールのフタ、歯みがきのチューブのフタなどなど。
実用的なものであると同時に、人々の暮らしにも深い影響を及ぼしている。
「割れ鍋に閉じブタ」
「臭いものにフタ」
「身もフタもない」
「フタを開けてみれば」
などなど人々の生活を表現する役割も果たしている。
弁当のフタは、ただ上に乗っかってるだけではあるが、いい加減な気持ちでフタをしているワケではない。
開けたときにヨロコビを与える、いい仕事をしているのである。