自宅で食べるのは別にして、スパゲティを外で食べるとき、妙に身構えてしまう。
ラーメンを食べるときのように、素直にスッと食事に入って行けない。
フォークでガバッと大量にすくいあげ、口いっぱいに頬張り、そのままズルズルと力強くすすりこんだらどんなに美味しいか。
だけどそれは世間が許さない。
世間の目がうるさいから、一応フォークにグルグル巻きつけて食べる。
「まったくもう…」などと思いながらグルグルしていくと、グルグルは巨大化し、おにぎりほどにまで成長して、もはや口に入れる大きさではなくなる。
やり直し。
せっかく巻きつけたスパゲティを、やり直しのために抜いてほどくときほど寂しいものはない。
いままでの苦労は何だったのか。
今度は慎重を期して少量からスタートする。
3,4本からスタートしたにもかかわらず、グルグルしていくと再びグルグルは巨大化しつつあるので、やむをえずグルグルの途中ではあるが数本長くたれさがったまま強行突破で口に持っていく。
当然、口のまわりから数本垂れさがる。
このままじゃいかん、垂れさがったままじゃいかん、この垂れさがりを一刻も早くなんとかしなきゃならん。
解決の方法は二通りある。
すすりこむか噛み切るかである。
このとき人間は恐るべき早さでこの判断をする。
すすりこむほうを選ぶ場合が多い。
茹でたての湯気のあがったスパゲティにフォークを真横に差し込み、大量にすくい上げるとこれを高く掲げ、ラーメン方式で2度3度と上げ下げし、これをフーフーし力強くズルズルッと音高くすすりこんでみたい。
と思うのはアタクシだけでしょうか❓
一畑百貨店でイタリア展をやってる、ということでツレアイが連れていけということで出かけた。
催し場にて
なにやら西麻布の有名シェフの店のスパゲティが食べれるということ。
ツレアイは帆立うにトマトクリームソース
アタクシはアマトリチャーナ
やっぱりオジサンにはスパゲティは難しいのであった。