はなこのアンテナ@無知の知

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各自が、自ら果たすべき責任を果たすこと

2008年09月29日 | はなこ的考察―良いこと探し
あるブログ記事に寄せられたコメントが、頭にこびりついて離れない。確か、福田首相の突然の辞任に対して、8年連続200本安打の偉業を成し遂げたイチロー選手の仕事ぶりを称えるものだった。「自分のやるべき仕事をキッチリとこなすイチロー選手は偉い」と。これは、もしかして、日本人全員が今一度、胸に刻むべき頂門の一針なのではないか?

各自が、自らやるべき仕事を責任を持って行うこと

これは例えば、三笠フーズを筆頭とする事故米不正流通に関わった企業監督官庁である農水省の職員に対して言えることだし、さまざまな不祥事が明るみに出ている社会保険庁や各自治体の年金業務担当者に対しても、そして度重なる失言が原因で、大臣就任から僅か5日で辞任した中山成彬元国交相にも言えることだ。

そもそも中山氏は仮にも国交省の大臣として就任した以上、成田空港問題に関しての認識の浅さは恥ずべきことだし、国政を預かる者として「日本は単一民族」発言に見られるアイヌ民族への配慮のなさ、異様なまでの日教組への固執など、自らが国交相に就任してまず取りかかれねばならない仕事そっちのけで、馬脚を顕わすような失言を繰り返した。何より情けないのは、国交相としての仕事を何一つしないままに辞任してしまったことである。

政治家は政治家としての、教師は教師としての、保母は保母としての、医師は医師としての、警察官は警察官としての、店員は店員としての、ウェイトレスはウェイトレスとしての、事務職員は事務職員としての、エンジニアはエンジニアとしての、工員は工員としての、その他あらゆる職業の人々が自らの職務を誠実に果たす

《例えば、先日テレビで、都内の寿司屋で修行中の若者の姿を追ったドキュメンタリー番組を見たが、早く一人前になりたい、カウンターで客を前に鮨を握りたいと気が逸る若手に対し、店のおかみさんが「あの子達にはお客さんの姿が見えていない。お客さんの方を見て仕事をしていない」と嘆いていたのが印象的だった。厳しい修行を通して体得する技術は、すべてお客様に上手い鮨を召し上がっていただく為、と言う意識を持って欲しいと言うおかみさんの思いは一仕事人として至極真っ当で素敵だと思うし、次代を担う若手は、その思いを大事に受け継いで欲しい。》

そして、市民は市民としての、大人は大人としての、父親は父親としての、母親は母親としての義務を果たす

それがおざなりになっているからこその、今の日本社会の混乱なのではないか?勿論私自身も含めて、この社会を構成する人間のひとりひとりが、自らに与えられた役割をきちんと果たすことが、この国の混乱を終息させ、子供達に安全で安心な未来を残せるのだと思う

誰のせいでもない。自分自身の責任に係っている。その自覚が必要なのだと思う。
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