娘の誕生日ということで、
妻が手配したのは串カツ屋。
職場でよく利用しているらしい。
小会合にもってこいの店という。
「何を飲む?ビールにする」
問いかけられれば迷わない。
「生ビール中ジョッキぐらいにしとくかな」
「うっそー!お父さん飲めるの?」
娘が目を丸くした。
無理もない。
家飲みしたことがない父なのだ
チューハイ缶を自分でも買ってくる娘が、
食卓で口にしていても、
私はお茶で通している。
外食時もジンジャエールオンリー。
「酔わないんだよ、お父さん」
「え?」
そう私は少々酒を食らっても酔ったためしがない。
妻と付き合い始めたときも、
適当に飲んで間をつないだものだ。
酒に強いのかそうでないのか自分にも分からない。
ただ好きでないのは確か。
あえて飲みたいと思わない。
仕事は調理師、趣味は演劇、
どちらにおいても酒の付き合いは無視できない。
口数の少ない私は、
飲む席では寡黙にマイペースで飲むスタイルに徹した。
男は黙って……じゃないが、
話さない分、酒の量はかなりになったと思う。
しかもウィスキー、日本酒、ビールなど
チャンポンにしても悪酔いすることはなかった。
妻の説明に娘は固まっている。
面白みのない、
何の取り柄もない、
酒も飲めない駄目おやじとしか見ていなかった娘は、
父親の正体を知ったのである。
今後娘と父親の関係がどう変わるか、
楽しみになった。
おめでとう、
我が娘、
やっと大人になった記念日を祝ってやろう。
妻が手配したのは串カツ屋。
職場でよく利用しているらしい。
小会合にもってこいの店という。
「何を飲む?ビールにする」
問いかけられれば迷わない。
「生ビール中ジョッキぐらいにしとくかな」
「うっそー!お父さん飲めるの?」
娘が目を丸くした。
無理もない。
家飲みしたことがない父なのだ
チューハイ缶を自分でも買ってくる娘が、
食卓で口にしていても、
私はお茶で通している。
外食時もジンジャエールオンリー。
「酔わないんだよ、お父さん」
「え?」
そう私は少々酒を食らっても酔ったためしがない。
妻と付き合い始めたときも、
適当に飲んで間をつないだものだ。
酒に強いのかそうでないのか自分にも分からない。
ただ好きでないのは確か。
あえて飲みたいと思わない。
仕事は調理師、趣味は演劇、
どちらにおいても酒の付き合いは無視できない。
口数の少ない私は、
飲む席では寡黙にマイペースで飲むスタイルに徹した。
男は黙って……じゃないが、
話さない分、酒の量はかなりになったと思う。
しかもウィスキー、日本酒、ビールなど
チャンポンにしても悪酔いすることはなかった。
妻の説明に娘は固まっている。
面白みのない、
何の取り柄もない、
酒も飲めない駄目おやじとしか見ていなかった娘は、
父親の正体を知ったのである。
今後娘と父親の関係がどう変わるか、
楽しみになった。
おめでとう、
我が娘、
やっと大人になった記念日を祝ってやろう。