老い生いの詩

老いを生きて往く。老いの行く先は哀しみであり、それは生きる物の運命である。蜉蝣の如く静に死を受け容れて行く。

1367;「食べれる」のに「食べなくなった」老人のサービス担当者会議

2020-01-20 04:18:20 | 老いの光影 第6章 「老い」と「生い」


「食べれる」のに「食べなくなった」老人のサービス担当者会議

心臓や肺に水が溜まった92歳の老女は
3週間の入院治療で快復し退院となり家に帰った。

もう自分は「食べれない」と思い込み、
口から食べることを忘れてしまかったのように
食べなくなった。

介護に不慣れな長男(72歳)は、
エンシュア・リキッドを朝晩飲ませれば
食事は摂れる、と勘違い

老女は呼吸苦を訴え
先週の金曜から在宅酸素の導入となった。

今日から訪問看護を始めることになることから、サービス担当者会議を開催
寝返りもままならなくなり エアマットも導入した

かかりつけ医との調整は電話及び土曜日に老女の自宅で面談した

退院して2週間になる
ほとんど口から食べていないので
胃も縮み、食べ物を受け付けなくなってしまうのでは、と心配してしまう

人間、食べなくなり、水分も摂らなくなり、尿もでなくなると
死が近くなる

オー・ヘンリーの『最後の一葉』を思い出す
生きる気力さえ戻せば、食べることができるのに・・・・

みんながこうして、老女の家に集まり彼女のことを心配してくれている
そのことに気がつき なんでもいいから好きな食べ物を口にして欲しい

いまは「食べる」ことは「生きる」ことに繋がる