老い生いの詩

老いを生きて往く。老いの行く先は哀しみであり、それは生きる物の運命である。蜉蝣の如く静に死を受け容れて行く。

誰か傍らにいて欲しい

2020-08-27 10:22:39 | 老い楽の詩
1646 誰か傍らにいて欲しい

人間生まれるとき
おぎゃ~と泣き
ひとりではなく
抱きあげ微笑んでくれる。
母親の胸に抱かれているだけで
至福の境地にあった。

いまは老いびとなった。
幾多の老人の棺に手をあわせるたび
吾身にもやがて死は訪れる。

誰かが話していた
金持ちになることはできるが
幸せになることは容易ではない。

最期の瞬間
生まれたきたときのように
誰か傍らにいて欲しいものだ。